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Channel: 超級龍熱
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龍熱的空想特撮浪漫③ さらばウルトラマン!「ウルトラマン」

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「さらばウルトラマン」。龍熱少年はこの伝説の最終回の本放送の時は余りに小さかったため観ていなくて、初めて観たのは再放送でした。そして子供心に当時の特撮ドラマやアニメの最終回には、殆ど必ず視聴者のチビッ子たちへ向けたドラマチックな結末と強いメッセージ性が込められている事を知ったのでした。

謎の円盤軍団が地球に迫りムラマツキャップ(小林昭二)率いる科学特捜隊も臨戦態勢となります。しかしその謎の侵略者は既に科学特捜隊の本部に侵入しており、岩本博士(平田昭彦)に変身すると特捜隊本部に火を放ちます。
ムラマツたちは岩本博士に変身した謎の侵略者を倒しますが、そこに入れ替わるように巨大な宇宙恐竜ゼットンが出現!そのまま特捜隊本部に迫ります。
「あっ!本部が危ない!」それを見たハヤタ(黒部進)はフラッシュビームを点火させるとウルトラマンに変身!しかし、これがウルトラマンの地球における最後の変身となるのだった・・!
ゼットンはウルトラマンの八つ裂き光輪を初めとする全ての攻撃を尽く弾き返します。
そのゼットンの無敵振りに超人のウルトラマンが初めて動揺した表情を見せます。
この場面を見ていた私たちチビッ子は「何かいつもの強いウルトラマンと違う。まさか!?」
ゼットンはこれまで多くの怪獣を倒して来たウルトラマンの必殺技スペシウム光線を何なく耐えると、逆に強力なビーム光線をウルトラマンのカラータイマー目掛けて放ちます!
「ヘアァァ!?」苦痛の雄叫びを上げたウルトラマンはそのままユックリと地面に倒れると、その両目から光が消えるのでした・・。
「あぁ?ウルトラマンが負けたの?ウルトラマン!死なないでー!」アキコ隊員(桜井浩子)の悲鳴が響く中、意を決した岩本博士は「アラシ君、この新兵器を使いたまえ!1発しかないから仕損じるなよ?」とアラシ(石井伊吉)に小型の新兵器を託します。
果たしてアラシが撃ち込んだ新兵器を浴びたゼットンはアッサリと爆死!
こうして人類はウルトラマンの力ではなく、自分たちの力で侵略者の魔手から地球を守ったのでした。
「あっ!見て!ウルトラマンがもう1人!」アキコ隊員の声に特捜隊員たちが空を見上げると、ウルトラマンとは別のもう1人のウルトラマン、宇宙警備隊隊長ゾフィが地球に姿を見せます。
ゾフィはゼットンとの闘いで傷ついたウルトラマンを光の国に連れ帰るため地球にやって来たのでした。
しかしウルトラマンは自分のためにハヤタを死なせるわけにはいかないと、ゾフィの申し出を頑なに拒みます。それを聞いたゾフィ(声は浦野光!)は「ウルトラマン、お前はそれほどまでに地球人が好きになったのか。分かった。私はこの地球に命を2つ持って来た。その1つをハヤタに与えよう。さあ今からハヤタとお前を分離するぞ!」

ウルトラマンとゾフィ、2つの赤い玉が静かに上空に舞い上がり始めた時、科学特捜隊員ハヤタは1人地上に立ち尽くしていました。
「おや・・僕は今までどうしてたのか?あっ!キャップ!あれですよ、僕が見た赤い玉は!」

ムラマツたち科学特捜隊たちは何も知らないハヤタが駆け寄って来る中、上空をグングン舞い上がっていく2つの赤い玉に静かに手を振りながら、これからは人間が自分たちの手で地球の平和を守って行く事を固く誓うのでした。
さようなら!ウルトラマン!ありがとう!ウルトラマン!

この「さらばウルトラマン」を放送当時に大阪でテレビに齧り付いて見ていた少年がいました。「よし!わいがゼットンを倒して必ずウルトラマンの仇を討ったる!」
この少年こそ後に新日本プロレスに入門する前田明でした。
この前田少年の決意を「やっぱり前田ってアホだな」と思った人間は、今すぐ特撮ファンとプロレスファンを辞めた方がいいでしょう。
何故ならこの前田少年の心の叫びこそ当時「さらばウルトラマン」を目に涙を一杯溜めながら見ていた全国のチビッ子たちの想いをまさに代弁していたからです。
それが証拠に、この「さらばウルトラマン」のラストで2つの赤い玉となって光の国へと帰って行くウルトラマンとゾフィの姿と共に放送が終わると、それを見ていた日本中のチビッ子たちはテレビの前からスックと立ち上がり、自分の家の窓に向かって走り出すと、急いで窓を開け、一斉に美しい夜空を見上げたと言われています。そう、光の国へと帰っていくウルトラマンとゾフィを自分たちで見送るために。

Unbeatable Ultraman is lose !! Farewell Ultraman.Most impressive eqisode from Ultraman.


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