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Channel: 超級龍熱
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What was Artport and GOD?⑥ もう1つの「GOD」2003年バージョン登場!

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アートポート社製作「BRUCE LEE in GOD/死亡的遊戯」の功罪とは何だったのでしょうか?まず功の部分ですが、本当に久し振りに李小龍主演による劇場公開映画の新作を世に送り出した事。それにより新たなファンを獲得した事。躍動感溢れる「GOD」のテーマ曲、クライマックス40分の圧倒的な映像クオリティ、エンディングの大量のNGテイク集の素晴らしさ、などが挙げられると思います。

では罪の部分。前半の劇場公開映画のレべルに達していないドラマパート、そのドラマ部分でクライマックスの五重塔の未公開シーンを見せてしまうというおよそ考えられない軽率な編集展開。そしてラスト40分の五重塔ファイトの間延びした編集などが挙げられます。
特に五重塔ファイトにおける間延び編集はコアなリーさん信者たちの猛バッシングを浴びてしまいました。私もこの間延び編集に関しては弁護のしようがありませんでした。
余談ですが「GOD」公開後、私は友人から竹田直樹氏が「GOD」製作中に自分で編集した約35分の五重塔ファイトの粗編集映像を見せて貰う機会がありましたが、その粗編集バージョンも「GOD」劇場公開バージョンとほぼ同じ間延び編集になっていました。
ただ所々で劇場公開バージョンでは使用されなかったリーさんがヌンチャクでダン・イノサントの首を絞めようと誤ってイノサントの顎にヌンチャクの紐を引っ掛けてしまうNGテイクなどが何テイクか入っていました。
そしてこの「GOD」最大の汚点(と敢えて呼びます)を挽回するために2003年に製作されたのが「BRUCE LEE in GOD/死亡的遊戯2003 Special Edition」でした。
この2003年バージョンでは2000年バージョンの間延び編集が改善された五重塔内ファイト、さらにはナビゲーターに元彪が起用されるなどアートポート側の何とか2000年バージョンの汚名を晴らしたい!という気迫と執念が感じられました。
ただ逆に2003年バージョンでは2000年バージョンの大きな特色だったクライマックスの五重塔内ファイトの素晴らしい色彩が失われ、まるで劣化した96分のラフカットをそのまま使用したかと思われるような映像のクオリティダウンが残念でした。

こうして私たちリーさん信者を熱狂させ、また翻弄した「GOD」狂騒曲は2000年バージョンと2003年バージョンの2つのバージョンを生むと言う、言わば阿鼻叫喚の猛龍旋風を経て、静かにその幕を降ろしたのでした。
次回「What was Artport and GOD?」はいよいよ最終回、果たして「GOD」とは何だったの?その結論に迫ります。No Game of Death No Life!!

Artport GOD 2003 Special Edition DVD cover.


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