さて、先週は「龍熱トークライブ2020」の準備の合間に都内某所でジャガン・シャクティ監督、アクシャイ・クマール主演のインド映画「ミッション・マンガル〜崖っぷちチームの火星打ち上げ計画」(19)を試写で観て来ました。
インドによるアジア初の火星探査機打ち上げ成功の実話を基とした本作は、インドの宇宙事業の命運をかけたロケット打ち上げが失敗に終わり、メインプロジェクトから外された責任者のラケーシュ(アクシャイ・クマール)と本業は主婦のタラ(ヴィデヤ・バラン)。その失意のドン底の2人が決してトップクラスとは言えないチームメンバーと共に火星探査機打ち上げに成功するまでをインド映画特有の熱い人間ドラマとドラマチックな展開で一気に見せ切る130分!
手探りで作業を進めるラケーシュたち火星探査機プロジェクトチームを次々と襲う難関。限られた予算の中で何とか知恵をしぼり経費節約のアイディアを考え抜くタラたち(メンバーの半分以上が女性である事に注目)。そんなプロジェクトチームの夢と誇りを載せた火星探査機「マンガルヤーン」がいよいよ火星に向かって飛び立つ日がやって来ます。ここからのクライマックスはまさに手に汗握る展開で、最後の最後に「マンガルヤーン」が搭載したカメラのレンズを通して、私たち観客の前に遂に美しい火星が映し出される瞬間は素晴らしく感動的です。
インド映画と言うとダンスシーンのイメージがあるかと思いますが、本作はダンスシーンは1箇所のみで、映画自体はひたすら人間が困難な目標に向かって共に手を取り合い突き進む様を丁寧に錬られた脚本が生み出す熱血感動ドラマとして見事に描き切っています。
改めてインドによるアジア初の火星探査機打ち上げ成功に関して、同じアジア人として心から誇りに思いますし、またインド宇宙研究機関ISROに深い敬意を表します。この「ミッション・マンガル〜崖っぷちチームの火星打ち上げ計画」は来年1月8日より新宿ピカデリー他にて新春ロードショー公開となります!