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熱風!韓国LEGENDS(54)  彭長貴が証言する“韓国パワーハウス”王虎最古のインタビュー!

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さて、「熱風!韓国LEGENDS」第54回は、1970年代中盤の「嘉禾電影」誌に掲載された卡薩伐こと王虎の会見記事を紹介したいと思います。
恐らくこの卡薩伐の会見記事は香港映画雑誌関連では卡薩伐の最古の会見記事だと思いますが、この記事自体は王虎が黄楓導演作品『四大門派』(77)、あるいは洪金寶導演作品『少林寺怒りの鉄拳』(78)に出演するために韓国から香港を訪れていた時期に取材&掲載された物と思われます。
で、その「以手当{金追}的、卡薩諾伐」なる記事の中では、スキンヘッドの王虎がカメラに向かって少林武僧“降龍”として気迫漲るポーズで構える写真&野外で上半身裸の卡薩伐と權永文が何度もファイティング・ポーズを取る写真群と共に、卜千軍主演『北地虎(韓国公開題名『一代英雄』)』(76)などの導演で韓国華僑の彭長貴が様々な貴重な証言を行っています。
彭長貴導演曰く「『四大門派』は韓国で撮影されたんだが、その際に黄楓導演によって発掘されたのがテコンドーと合気道(恐らくはハプキドー)双方5段の卡薩伐なんだ。卡薩伐はシャイで謙虚、そして異常なほど礼儀正しい男だね。卡薩伐は子供の頃に父親とチベットから韓国に逃げていって韓国で育ったチベット人だよ(ここ超重要!)。韓国には“肉破”という功夫があって、卡薩伐の両手にはピンポン玉のような瘤が出来ているけど、これはその“肉破”が釘を木の板に打ち付ける際に手を使って行ったりするからなんだよ!」
『四大門派』には方丈を守る武僧役で“降龍”ともう1人、“伏虎”という武僧が出演していますが、この“伏虎”を演じた韓国キッカーの權永文も彭長貴導演が連れて来て黄楓導演に推薦(ここ重要!)したそうです。
そしてこの卡薩伐の会見記事は「まだ韓国では主演作品の少ない卡薩伐だが、国語片を撮るために韓国から千里の道程を越えて香港に来た事はまさしく卡薩伐にとって勇気のいる事で、卡薩伐曰く「これは僕の新しい人生だ!」」の一言で記事は締めくくられています。

ここで、彭長貴導演が証言する「卡薩伐は子供の頃にチベットから韓国に逃げていって韓国で育ったチベット人だよ」の部分は、王虎こと卡薩伐の経歴において大変重要かつ貴重な証言ですので、以下に記事の原文も採録しておきます。

「他自小便随着父親由西蔵逃亡到韓国去。他是在韓国長大的西蔵青年!」

上記の記事が掲載された同時期の「嘉禾電影」では、他にも『少林寺怒りの鉄拳』で卡薩伐をカメオ出演させた導演の洪金寶と再び彭長貴が共に卡薩伐について色々と語っている「卡薩伐、不誇耀武功」なる記事も掲載されていて、こちらも手元に記事がありますので、改めて機会を見て取り上げてみたいと思っています。
近年では現地の韓国でも卡薩伐こと王虎のインタビュー記事は何度も取り上げられていますが、この“王虎は西蔵出身”の部分に関しては王虎本人でさえ全く触れていません。もしかしたら王虎本人にとっても、この“西蔵出身”の部分に関してはタブーと言うか、今ではもう触れて欲しくない事柄なのかも知れませんね。ただそうは言いながらも、この“王虎西蔵出身”の真実については、あの『少林寺怒りの鉄拳』韓国バージョンのみ収録されている可能性が高い王虎の“未公開アクション・シーン”と共に何時か王虎本人に確認出来る機会を待ちたいと思います。
と言うわけで、韓国クンフー映画の知られざる真実と未知の映像を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!

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