昨日、久々に『片腕カンフー対空飛ぶギロチン』(76)を手許にあった北米盤DVD(ワイドスクリーン仕様、北京語音声&英語字幕)で観てました。
いや〜何度観ても面白い♫この映画には娯楽映画の醍醐味が全て詰まってます。
それこそ映画の随所に登場する奇天烈で破天荒なアクションもさる事ながら、やはりクライマックスの俞天龍☓ギロチン坊主こと封神無忌(金剛)による桶屋を舞台とした壮絶なるクンフーファイトこそ圧巻です。
片腕というハンディに加えて、ギロチン坊主が使う戦慄の殺傷武器血滴子に対抗するため、俞天龍は予め桶屋の至る所に様々な“罠”を隠し備えています。
注目すべきは、俞天龍とギロチン坊主の闘いが序盤から中盤で血滴子が真っ二つとなり、そこからは俞天龍とギロチン坊主の素手によるクンフーファイトが延々と展開される事です。
ここでジミー扮する俞天龍が披露する切れ味鋭く、それでいてトリッキーな拳技アクションこそ必見です。桶屋という閉ざされた密室的空間が生んだスリリングかつ特異な視覚効果によって、ジミー俞天龍のキレが冴え渡る拳技アクションの魅力が最大限に発揮され、そのラストの俞天龍の必殺の鉄拳を浴びたギロチン坊主が桶屋の天井を突き破り、野外の棺桶に落下し絶命!という衝撃のエンディングに至ります。
では何故本作でジミーが披露する拳技アクションが素晴らしいか?それは本作の武術指導を劉家良&劉家榮の劉氏兄弟が担当しているからです。
力強く俊敏な本物の南派洪家拳宗師の劉家良が構築する拳技だからこそ、そのジミー俞天龍のクンフーアクションが見応えあるのは当然なわけです。
事実、私がジミーにインタビューした時も「劉家良師父は本物だよ。素晴らしかった。劉師父には本当に助けて貰った。袁和平?ああ、アイツは俺の映画でよく絡み役やってたよ」と“天皇巨星”の劉家良と袁和平に対する評価はこちらが呆れるほどハッキリと別れていました。
クンフー映画に登場する派手な足技アクションは、ある意味どんなレベルのファンでもその凄味と迫力は分かり易いでしょう。そこら辺の無知で恥知らずの自称武道家とやらでも分かる。
ただジミー・ウォングが見せる独特の佇まいと味わい深い拳技アクションは、それこそ長年に渡り多くのクンフー映画を観続けて来た、クンフー映画に対して愛情溢れるファンだからこそ理解出来るし、また心から楽しめるのです。
Just watched again One-armed Boxer vs the Flying Guillotine DVD.This is what we called classic!!