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Channel: 超級龍熱
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『燃えよドラゴン』未公開映像探求秘録②

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さて、ご好評を頂いております特別企画『燃えよドラゴン』未公開映像探求秘録、その第2回です。

ご覧の『燃えよドラゴン』(73)は地下牢セットで撮影合間にスタッフに指示を飛ばす李小龍を捉えた1枚。隣に鄒文懐社長もいますね。私が何気にこのスチールを見ていた時にリーさんの背後に積み重ねられた木箱をの山を見てある映画の1シーンを思い出し、思わずハッとなりました。

そうです、『死亡の塔』韓国バージョンです。同韓国バージョン終盤には“死の宮殿”に侵入した李振強が元奎扮する戦闘員を撃退し、さらに李揚道扮するヌンチャク戦闘員にヌンチャクを投げつける、という韓国バージョンのみに追加撮影収録されたシークエンスが登場します。その上半身裸でヌンチャクを構えた李振強(金泰靖)がヌンチャクを李揚道に投げつける瞬間のカットがまさにこのリーさんとチョウ社長が立つ『燃えよドラゴン』のセットと酷似しているのです!

ではそれが何を意味するのか?ご存知のように『死亡の塔』(81)は、その国際バージョンに収録された約5分の未公開映像も含めて『燃えよドラゴン』と様々な意味で密接な関係にあります。さらに同韓国バージョンには上記のような韓国バージョンのみに登場する別編集シーンも存在するわけです。では何故その別編集シーンの舞台に『燃えよドラゴン』の地下牢シーンが選ばれたのか?

これは私の推測ですが、もしかしたら『燃えよドラゴン』にはまだこの地下牢での本物リーさんの未使用フィルムが存在し、それを『死亡の塔』韓国バージョンを製作した韓国サイドが同バージョンに使用しようとしながら何らかの理由で断念したのではないか?それが証拠に私が李揚道師父に独占インタビューを敢行した際、李師父は「実はあの地下牢のシーンでは、当初私と金泰靖がヌンチャク合戦を繰り広げるシーンを撮影予定だったけど諸事情で未撮影になったんだよ」と衝撃の新事実を私に明かしてくれた経緯もあります。私はこの幻の金泰靖vs李揚道のヌンチャク合戦撮影プランを聞いた時、すぐに「これはもしかしたら『燃えドラ』には本物リーさんがヌンチャクアクションを披露するシーンのアウトテイクが存在しているのではないか?」と1人興奮したのを覚えています。

そもそも『死亡の塔』国際バージョンに挿入された約5分の未使用フィルムが何故ワーナーブラザーズや嘉禾影業ではなく、呉思遠のシーゾナルフィルムの管理下だったのか?との長年の謎も含めて、どうやら不滅の名作『燃えよドラゴン』と永遠の問題作『死亡の塔』を繋ぐ謎と神秘に満ちた世界は依然として解き明かされてはいないようです。

次回の『燃えよドラゴン』未公開映像探求秘録、どうぞお楽しみに!ENTER THE DRAGON!ドラゴン登場!ウオリャア!ホッハァ!!


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