Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1863

年忘れ李小龍與香港武打片夜話⑤ 李小龍と『燃えドラ』撮影監督ギル・ハブス。

『燃えよドラゴン』(73)宴会シーンのセットで李小龍と何やら話し込む撮影監督のギルバート・ハブス。
ご存知のように当初は『燃えよドラゴン』の撮影監督には日本人カメラマン西本正氏が予定されており、そのギャラも西本氏に支払われていました。
しかし監督のロバート・クローズが西本氏が英語に堪能ではないと知ると西本氏の起用に難色を示し、最終的にまだそれほど実績のないハブスが撮影監督に決まりました。
公開された『燃えよドラゴン』を観れば、ハブスが実力以上の仕事をした事は明らかですが、右の『燃えよドラゴン』中文版撮影合間のカットをご覧下さい。
このハッキリと「中文」と明記されたカチンコの隣でニッコリと笑みを見せる李小龍のカットは皆さんもYouTubeでご覧になった事があるかと思います。
さらにカチンコをよく見ると、中国題名『龍争虎闘』の下に監督名ボブ(ボブはロバートの愛称)クローズとギル・ハブスの名前が書かれています。
つまりこれは『燃えよドラゴン』中国版も国際版と同じくクローズ監督、ハブス撮影監督で撮影された事を意味しているわけです。
『燃えよドラゴン』には現場で俳優が英語で台詞を話した国際版をベースとして、香港公開版では広東語に吹き替えたバージョン、台湾公開版では北京語に吹き替えたバージョンが既に存在するのに、何故新たに現場で李小龍や石堅、鍾玲玲が中国語を話す中文版を撮る必要があったのか?
そしてその中文版はYoutubeで観れる約15分の映像、『ブルース・リー死亡の塔』(81)に挿入された約5分の映像以外にまだ存在するのか?そもそも『燃えよドラゴン』中文版はどのような理由で撮られたのか?
その答えを知るのは李小龍、ロバート・クローズ監督が鬼籍に入った今、撮影監督のギルバート・ハブスのみとなったわけです。
もしまだハブスが存命なら何としてもこの『燃えよドラゴン』の残された大きな謎に是非答えて欲しいと強く願います。

Bruce Lee and Enter the Dragon cinematographer Gil Hubbs at banquet set.


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1863

Trending Articles