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Channel: 超級龍熱
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熱風!韓国LEGENDS(61) 悲運の女優が挑んだ本格アクション映画!崔真実&鄭普碩主演『コッチタン』

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蔦谷の「旧作何時でも100円♪」で『ストライク・ダウン』(04)っていうB級アクション映画を借りて観ていたら、あのジェフ・スピークスマンがケンポー空手の師範役で出ていてビックリ。劇中では少し演武も披露していましたが、流石に老けたなぁ(苦笑)。でも『パーフェクト・ウェポン』(91)とか『テロリスト・ウォー』(95)とか懐かしいねえ!
その内に「チャック・ノリスになれなかった男、ジェフ・スピークスマン」なんてお題目でスピークスマン主演作特集でもやりますか(笑)。
あとあの『最終兵器:弓』(11)が『神弓』の邦題で8月に劇場ロードショー公開決定!同じ韓国時代劇の『血闘』(11)もそこそこ面白かったし、この『神弓』も今から楽しみです♪こちらが『神弓』の公式サイトでっす→ http://kamiyumi.jp/

さて、「熱風!韓国LEGENDS」第61回にして“韓国女猛龍列伝”第3弾は金映男導演、チェ・ジンシルこと崔真実&鄭普碩主演『コッチタン』(90)でいきたいと思います。
何故に今回“韓国女猛龍列伝”でこの崔真実主演作品を取り上げたか、その理由については韓国映画に詳しい方なら既にお判りかと思いますが、本作の主演女優である崔真実の人生に起きた悲劇については本稿の最後に触れたいと思います。
ただ1990年代序盤から2008年まで韓国映画&TV界でトップ女優として活躍した崔真実が1度だけ本格的なアクションに挑戦したのがこの『コッチタン』で、この映画の公開当時は「あの崔真実がアクション映画に挑戦!」と大変な話題になったそうです。
幼い時に孤児院で兄弟のように育ったヘジ(崔真実)、セミン(鄭普碩)、ヨンソク(朴真星)の3人は、やがて16年後に女性記者となったへジ、悪の世界に入ったセミン(の弟分役でチャン・セジンがいい味出しています)、大学を首席で卒業しながら敢えて病人や乞食を世話するコッチタン(乞食王)として生きるヨンソクとして運命の再会を果たします。映画の冒頭で、いきなり鄭普碩扮するセミンが会議室に突入して金品を強奪する際に見事な開脚からのダブルキックを見せるんですが、このシーンで本作『コッチタン』の“メイン武打星”がこの普碩である事が判ります。
まあこの後は16年振りに再会を果たした3人が旧交を温め合うシーンがダラダラと続くんですが(苦笑)、映画の中盤になってやっと麻薬&売春組織の一団(の1人に申鉉濬ことシン・ヒョンジュン。若い!)とセミン&へジたちの乱戦が展開されます。
ここで鄭普碩のそれは見事なジャンピングキックが敵の幹部に炸裂するんですが、同時に崔真実も本作における初アクションを披露するものの・・・ジンシル嬢が相手に足払いをかけて倒した所までは良いんですが、その相手がジンシル本人の足の上に落下しちゃってるなぁ(涙)。これ普通なら絶対にNGでしょう?(トホホ!)
ただその崔真実が劇中では本当に一生懸命アクションに挑戦している姿にはちょっと感動でした。そして映画はクライマックスとなり、麻薬組織にへジが誘拐された事を知ったヨンソクは麻薬組織が指定した工場跡に向かいます。また海外に高飛びしようとしていたセミンも、制止する弟分の手を振り切り幼友達を救うために同じく工場跡に向かいます。こうして無人の工場跡を舞台に再び揃ったヘジ、セミン、ヨンソクの3人と、麻薬組織の幹部(李日載)、そして用心棒四天王(のリーダーに柳昌国!)の大乱戦が幕を開けます!ここでの鄭普碩vs李日載の激しい交手からお互いが高々と足を蹴り上げての華麗かつ豪快なテコンドー・アクションは、90年代序盤当時の韓国アクション映画としては出色の完成度で、龍熱としては見応え十分でした。
ただ確かにテコンドー・アクション自体は素晴らしいんですが、例えば李日載が朴真星を蹴り上げるシーンや、鄭普碩と柳昌国が互いに宙に舞って蹴り合うシーンのワイヤー・ワークが何ともリアル感が欠如した強引な構成で・・・だってどう考えたって人間ってあんなに垂直に高くはジャンプ出来ないでしょう?(苦笑)。
最後は麻薬組織の黒幕だったヘジの父親(ハン・ギュヒ)の銃弾が3人を襲いますが、最後の力を振り絞ったヨンソクの刀の一撃が父親の眉間を叩き割り、他の2人を守ったために唯一深手を負ったセミンがへジとヨンソクに看取られながら息を引き取るシーンで劇終でした。
それにしてもこの『コッチタン』、終盤の香港クンフー映画顔負けのテコンドー・アクションも含めて、日本でビデオ化する価値十分だったと思うのですが、結局は未公開作品に終わってしまった事が惜しまれる作品です。

さて、崔真実は当時の韓国芸能界で“万人の恋人”、または“お嫁さんにしたい女優No.1”とまで言われた文字通り国民的女優として多くのファンに愛された人でしたが、2008年10月2日に自殺してしまいます。まだ39歳の若さでした。

こちらでその記事をご覧下さい→ http://www.narinari.com/Nd/20081010308.html

またこちらでも崔真実の死を惜しむ記事があります→ http://blog.k-plaza.com/blog/personal_blog_main.asp?art_no=308880&mbr_id=dknymori

上記の記事で見られるような崔真実の輝くような笑顔をファンから永遠に奪ったのは、彼女に対するネット上での卑怯で身勝手な誹謗中傷だったそうです。
私の崔真実に対する印象はその主演作品もそうですが、読売ジャイアンツのピッチャーだったあの趙成?の奥さんとのイメージが強烈で、後に2人が離婚したと聞いた時はG党の私はとても残念に思ったのを覚えています。
そういう意味でも、今回崔真実がこの『コッチタン』で彼女自身決して得意ではないアクションに真剣に、また懸命に挑んでいる真摯な姿を見て、何故に崔真実がこれほどまでに韓国映画ファンに愛され続けているのかが少しだけ判ったような気がしました。
さて、70年代作品の『女子刑事マリー』(75)、80年代作品の『唯我独尊』(89)、そして90年代作品の『コッチタン』(90)と3作品をお届けしました「熱風!韓国LEGENDS」特別企画“韓国女猛龍列伝”如何でしたでしょうか?皆さんに楽しんで頂けたなら幸いです。
と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!

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