力道山「なあ馬場君!いや敢えて馬場さんと言わせて貰う!お前さんがアメリカで稼いだギャラ、もう少しだけワシに貸しといてくれんか?頼むよ!」
馬場「はあ・・(馬場の心の声:アンタが金がいるなら俺だって金がいる。三条のオフクロにもまとまった金もあげたいし。だいたい俺のギャラはアトキンスと東郷がピンハネしたとか言ってるけど、本当は目の前のこの男がゴッソリとポッポに入れたんじゃないのかな。嗚呼、プロレスって嫌な世界だなぁ!)」
門茂男著「ザ・プロレス365」に登場する馬場正平がアメリカで稼いだ巨額のギャラをフレッドアドキンスとグレート東郷に滅多滅多にピンハネされ、さらに残りのギャラも返済を渋る力道山を目の前にして、馬場正平、いや後のジャイアント馬場のシビアなまでの金銭哲学が確立していく様子は、私も何度も何度も読み返して暗記しているほどです。
門茂男さんはプロレスマスコミ諸氏には余り評価されていないようですが、私はプロレスの深層部分、さらに力道山、ジャイアント馬場、アントニオ猪木たちレジェンドのリアルで生々しい素顔は、全て門さんの著作から強い影響を受けましたし、それはそれで私自身は十分に納得しています。
要するに私は門さんの文章が好きなんですね。改めて門さんには是非一度お会いして見たかったです。
Rikidozan and Giant Baba.
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龍熱の昭和プロレス放談(92)人間、馬場正平の金銭哲学と力道山。
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