さてさて、観ました!あのジャン=クロード・ヴァン・ダム主演「キックボクサー」(89)の正統リメイク作品で、ジョン・ストックウェル監督、アラン・ムッシー主演「キックボクサー/ヴェンジャンス」(16)です。
いきなりの感想ですが、話題のリメイクでありながら、かなりサクッと撮っている作品です。
特に映画の冒頭から中盤まではほぼオリジナル版を踏襲したストーリーになっていて、兄で格闘家のエリック・スローン(故ダレン・シャラヴィ。この映画が事実上の生前最後の作品でしょうか)がタイに赴き、最強と言われるタイの凶悪な格闘家トンポー(何とWWEスーパースターで現在は俳優のデビッド・バティスタ。快演!)に挑戦しますが、激闘の末に弟のカート(スタントマン出身のアラン・ムッシー)の目前でトンポー必殺のネックロックにより首の骨を折られ惨殺されます。
兄の復讐を誓ったカートはエリックのコーチだったデュラン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム。拍手!)に弟子入りし、2人は壮絶な特訓を開始します。この特訓シーンも良い意味で淡々と撮っていて、オリジナルのファンにはお馴染みの又裂き特訓も登場します。
この作品全体に漂う「サクッと感」は別に制作側の手抜きなどではなく、オリジナル版の主人公だったJCVDの出演実現も含めて、リメイクながら出来るだけオリジナルのテイストを尊重しようという、ある意味崇高なリスペクト精神を感じるのは私だけでしょうか。
さらに私がこの映画を評価する2つの点。まず劇中で披露されるアラン・ムッシーやJCVDの格闘アクションがワイヤーワークや特殊効果などを敢えて排除し、あの90年代序盤の格闘技映画特有のオーソドックスな突きや蹴り、または右のジャンピングバックスピンキック(当然スローモーション!)といった“Old School”なアクションを徹底させている事です。
これは制作側にとって単なる安易な原点回帰ではなく、アクション映画としても大変勇気がいる事だと思いますし、私はノスタルジックな気分に浸れる部分も含めて高く評価したいと思います。
もう一つ。それは私の予想に反して師匠役のジャン=クロード・ヴァン・ダムが単なる顔見世程度のカメオ出演ではなく、ちゃんと肉体をシェイプアップし、映画の各所で格闘アクションを何度も披露している点です。これは古いJCVD信者としては嬉しかったですね。
と言いながら、せっかくジーナ・カラーノを出演させながらアクション・ゼロは×ですけど。
そして映画のクライマックスに用意されたカート・スローンvsトンポーの3ラウンドに及ぶ壮絶なる復讐マッチは、延々20数分間にも渡って展開されますが、そこではこれまたオリジナル版で強烈なインパクトを残した戦慄の凶器“ガラスのグローグ”も登場します。
トンポー「お前の兄は勇敢な戦士だった。だがお前は負け犬だ。死ぬ覚悟は出来ているな?」
カート「ああ、だが先に地獄に行くのはお前だ!」
このカートvsトンポーの壮絶死闘の詳細はここでは触れませんが、前半の「サクッと感」的展開で溜まりに溜まった観客のストレスが一気に爆発するかのような圧巻の格闘アクションが繰り広げられます。このクライマックス・ファイトは是非劇場の大画面で再観賞したいですね。そしてエンディング・ロールも2人のカート・スローンの“共演”が観られる凝った作りになっていましたし、劇中ではもう1人の“トンポー俳優”もチラッと登場します(^_^)。
ジャン=クロード・ヴァン・ダム信者にとって「ブラッドスポーツ」(88)と「キックボクサー」は特別な作品です。
その「キックボクサー」を敢えてオリジナルの佇まいを残しながら、文字通りストレートにリメイクした「キックボクサー/ヴェンジャンス」、是非何らかの形での日本公開を熱望します。
いきなりの感想ですが、話題のリメイクでありながら、かなりサクッと撮っている作品です。
特に映画の冒頭から中盤まではほぼオリジナル版を踏襲したストーリーになっていて、兄で格闘家のエリック・スローン(故ダレン・シャラヴィ。この映画が事実上の生前最後の作品でしょうか)がタイに赴き、最強と言われるタイの凶悪な格闘家トンポー(何とWWEスーパースターで現在は俳優のデビッド・バティスタ。快演!)に挑戦しますが、激闘の末に弟のカート(スタントマン出身のアラン・ムッシー)の目前でトンポー必殺のネックロックにより首の骨を折られ惨殺されます。
兄の復讐を誓ったカートはエリックのコーチだったデュラン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム。拍手!)に弟子入りし、2人は壮絶な特訓を開始します。この特訓シーンも良い意味で淡々と撮っていて、オリジナルのファンにはお馴染みの又裂き特訓も登場します。
この作品全体に漂う「サクッと感」は別に制作側の手抜きなどではなく、オリジナル版の主人公だったJCVDの出演実現も含めて、リメイクながら出来るだけオリジナルのテイストを尊重しようという、ある意味崇高なリスペクト精神を感じるのは私だけでしょうか。
さらに私がこの映画を評価する2つの点。まず劇中で披露されるアラン・ムッシーやJCVDの格闘アクションがワイヤーワークや特殊効果などを敢えて排除し、あの90年代序盤の格闘技映画特有のオーソドックスな突きや蹴り、または右のジャンピングバックスピンキック(当然スローモーション!)といった“Old School”なアクションを徹底させている事です。
これは制作側にとって単なる安易な原点回帰ではなく、アクション映画としても大変勇気がいる事だと思いますし、私はノスタルジックな気分に浸れる部分も含めて高く評価したいと思います。
もう一つ。それは私の予想に反して師匠役のジャン=クロード・ヴァン・ダムが単なる顔見世程度のカメオ出演ではなく、ちゃんと肉体をシェイプアップし、映画の各所で格闘アクションを何度も披露している点です。これは古いJCVD信者としては嬉しかったですね。
と言いながら、せっかくジーナ・カラーノを出演させながらアクション・ゼロは×ですけど。
そして映画のクライマックスに用意されたカート・スローンvsトンポーの3ラウンドに及ぶ壮絶なる復讐マッチは、延々20数分間にも渡って展開されますが、そこではこれまたオリジナル版で強烈なインパクトを残した戦慄の凶器“ガラスのグローグ”も登場します。
トンポー「お前の兄は勇敢な戦士だった。だがお前は負け犬だ。死ぬ覚悟は出来ているな?」
カート「ああ、だが先に地獄に行くのはお前だ!」
このカートvsトンポーの壮絶死闘の詳細はここでは触れませんが、前半の「サクッと感」的展開で溜まりに溜まった観客のストレスが一気に爆発するかのような圧巻の格闘アクションが繰り広げられます。このクライマックス・ファイトは是非劇場の大画面で再観賞したいですね。そしてエンディング・ロールも2人のカート・スローンの“共演”が観られる凝った作りになっていましたし、劇中ではもう1人の“トンポー俳優”もチラッと登場します(^_^)。
ジャン=クロード・ヴァン・ダム信者にとって「ブラッドスポーツ」(88)と「キックボクサー」は特別な作品です。
その「キックボクサー」を敢えてオリジナルの佇まいを残しながら、文字通りストレートにリメイクした「キックボクサー/ヴェンジャンス」、是非何らかの形での日本公開を熱望します。