さあ、先週「超級龍熱Facebook」では既に告知済みですが、欧米の最新格闘アクション映画をランダムにお届けする特別企画「格闘龍熱!バトル・フェスタ」ここに開幕です!!
その第1弾は昨年からコアな格闘技映画ファンの間で「セガール×タイソン激突!」で話題騒然となっていた檀冰監督、李東學主演「中國推銷員」(17)でいきましょう。(何時もながら本作観賞の機会を与えてくれた良き友人に感謝です(^_^))。
南北の軍事衝突の緊張が高まる中、北アフリカと南アフリカを繋ぐテレコム(電話回線)産業の利権を得ようと各国の代表が現地に集結していました。
中国の企業DHを代表して現地を訪れたIT技師の青年嚴鍵(李東學)は、美しい白人女性スザンナ(ジャニーク・アスケヴォルド)が進行を務めるテレコムの利権をどの国が射止めるかを決定する競合場で、西側を代表して参加した悪辣なフランス人男性のマイケル(実はスパイ)が仕組んだ陰謀に巻き込まれていきます。
と言いながら、映画の序盤の酒場でいきなり元軍人カバ(マイク・タイソン)と同じく元傭兵ラウダ(スティーブン・セガール)が真っ向から激突する場面がやって来ます。
2人ともマイケルに雇われた身ながら、些細な事(●●の入ったビールを飲む飲まない)で乱闘となり、カバの強烈無比のパンチとラウダの切れ味鋭い合気道が火花を散らし、最初はラウダの手刀がカバの耳を弾き、その衝撃でカバが苦痛に顔を歪めるも、徐々にカバの猛攻にラウダが劣勢となり・・・何と最後はカバの豪快な連続パンチを浴びたラウダがその場に崩れ落ちます!!・・・ってセガールがタイソンに完敗だ!!!(驚)。
ここに私も含めた多くのファンの“セガール最強親父神話”が崩壊した瞬間ですが、セガールって以前は韓国アクション映画「クレメンタイン」(04)でもイ・ドンジュン相手の金網デスマッチで負けは負けでも何とも微妙な負け方で完敗のイメージだけを逃れていたんですが、まさかこのような言い訳一切無用な完敗をアッサリと受け入れてしまうとは・・・セガール、まさに“沈黙の落日”ですねえ(トホホ)。
と言いながら、このタイソン戦の終盤のセガールは殆ど顔が見えない後姿のダブルが担当しておりましたが(^。^)。
ただもう一方の雄タイソンですが、これが本作「中國推銷員」の中盤から終盤にかけてマシンガンはブッ放すわ、戦車で疾走するわ、ロケットランチャー使いこなすわ、と「イップマン継承」(16)で俳優デビューしてからの短期間でここまで役者として成長したか!?と思わせる芸達者振りで龍熱は感嘆の一言でした。
その“俳優マイク・タイソン”がさらに圧倒的な存在感を知らしめる場面がこの映画のクライマックスに用意されているのですが、それは是非とも皆さんご自身が確かめて頂きたいと思います。
まさにプロボクシング元統一世界ヘビー級王者が披露する驚きにして感動のシーンです。
で、肝心の「中國推銷員」の主人公である嚴鍵ですが、ストーリー的には嚴鍵がスザンナの協力を得て開戦寸前の南北のアフリカの首脳同士を電話で直接対話する事で開戦を回避させるべく、嚴鍵が戦地に立つ3つの電波塔でそれぞれ回線を繋ぐため奮闘する様を描いているんですが、これが嚴鍵たちの行く手に立ちはだかる戦場ゲリラが嚴鍵が中華人民共和国の旗を掲げると、それまで銃を乱射しまくっていたゲリラが「おお、中国か?加油!」とアッサリと嚴鍵たちを素通りさせてくれる、という如何にも「中国万歳!」的な展開にちょっと興醒めしてしまった龍熱です(^_^;)。
その後も随所で「中国最高!中国人セールスマンは優秀!」的な描写が満載の「中國推銷員」でしたが、作品のプロット的には面白いだけに、タイソンに完敗したままで物語からフェードアウトしてしまった残念なセガール親父も含めて、実に惜しい作品との印象が残った「中國推銷員」でした。
というわけで、「格闘龍熱!バトル・フェスタ」まだまだ続きます!!
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格闘龍熱!バトル・フェスタ① 最強親父セガールvs拳王タイソン激突!李東學主演「中國推銷員」
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