Quantcast
Channel: 超級龍熱
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1868

中年詐欺師と大統領、その友情の末路!リチャード・ギア主演「嘘はフィクサーのはじまり」10月公開。

$
0
0

さて、昨日は都内某所でヨセフ・シダー監督、リチャード・ギア主演「嘘はフィクサーのはじまり」(16)を試写で観てきました。巧みなハッタリと名刺だけを武器に何とかニューヨークのユダヤ人社会に食い込もうと日々奮闘する中年詐欺師のノーマン(リチャード・ギア)は、ある日イスラエルのカリスマ政治家エシェル(リオル・アシュケナージ)と知り合い、エシェルに高価な靴をプレゼントし友人になる事に成功します。

3年後、エシェルは何とイスラエルの首相の座を手に入れ、アメリカ大統領との会談のため再びニューヨークにやって来ます。ノーマンはエシェル首相の支援者パーティーに足を運ぶと恐る恐るエシェルの前に立ちますが・・・何とエシェル首相は3年前に自分に靴をプレゼントしてくれたノーマンをしっかりと覚えていてノーマンを心から歓迎し、そればかりかその場に集まった各界の超大物たちにノーマンを“ニューヨークのユダヤ人名誉大使”として次々と紹介していくのでした。

こうして大統領とのコネを武器にノーマンは自分の人脈を猛然と広げていき、まさに人生の絶頂を味わいます。ところが、ある日ノーマンが偶然列車内で隣り合わせとなった女性アレックスに何時もの調子で自分の華やかな人脈を自慢げに語りまくった事からノーマンの転落が始まります。

実はこのアレックスが法務省の女検察官だったため、ノーマンの素性を怪しんだアレックスがノーマンの身辺を調査し始めるのとエシェル大統領のスキャンダルがほぼ同時にスタートし、それによってノーマンとエシェル大統領はお互いの友情どころか、余りにも残酷な人生最悪の選択を迫られるのでした!!

あのハンサムで華麗なイメージのリチャード・ギアが自分の目的のためには平気で嘘をつきまくり、人を利用し、ひたすら中身のない戯言を喋りまくる中年詐欺師ノーマンをまさに快演しています。映画の前半の何処となくユーモラスな展開から、後半の観ている側が思わず息を呑むようなノーマンの過酷過ぎる運命に至るまでの流れは圧巻の一言です。ブラックコメディ映画との言葉が陳腐に聞こえるほど、ポリティカル・ヒューマンドラマの秀作である本作「嘘はフィクサーのはじまり」は、10月からシネスイッチ銀座他にて“忖度”ロードショーとのことですので是非!


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1868

Trending Articles