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Channel: 超級龍熱
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邵氏暗黒武打片、五毒的世界⑧ “毒蠍”孫建編

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「五毒拳」に登場する毒派拳士の中で最も狡猾にして最後の最後まで自分の正体を隠し通し続けるのが“毒蠍”こと孫建です。
台湾出身の孫建は本名を孫建元。幼い頃に両親を亡くしたため姉たちに育てられます。
やがて跆拳道の黑帶五段を習得した孫建元は映画界に入ると、張徹監督作品&傅聲主演「唐人街小子」(77)出演のチャンスを得て、この時に張徹監督から“孫建”の芸名を授かります。
孫建は今も傅聲生涯の代表作と絶賛される「唐人街小子」で人生の荒波に戸惑い苦しむ傅聲の親友役を熱演します。
そして張徹監督の新たなる意欲作品「五毒拳」に“五毒”の1人として出演した孫建は、その文字通り蹴り上げるような鋭角的な跆拳道の連続蹴りを披露し強い印象を残すのでした。
さらに「残酷復讐拳」(78)では失われた両脚を鋼鉄の義足に変え豪腕を誇る陳観泰にトドメを刺し「金臂童」(79)ではクライマックスで郭追相手に香港クンフー映画史上に刻まれる壮絶な蹴り合い(この2人が互いに何度も飛び上がりながら蹴り合う様はガチで凄い!)を見せたのでした。
私が孫建の邵氏公司作品で今でも国内未ソフト化が惜しまれるのが劉家良監督、恵英紅主演「掌門人」(83)です。
本作では張家班出身の孫建が敢えて劉家良が構築する武打世界に飛び込み、映画のラストでは体育館を舞台に大乱闘を見せる快作です。
孫建は80年代中盤に郭追、鹿峯、江生が張徹監督と共に台湾に渡るを横目に自身が邵氏公司と8年の演員契約を結んでいた事もあり、そのまま邵氏で活動を続けますが、やがて映画界から身を退くと、自ら事業をお起し台湾でお団子の配送業を始めるのでした。
しかし・・ある日、釣りに高じていた孫建を信じられない悲劇が襲います。
孫建が何気に釣り竿を思い切り吊り上げた際、あろう事か釣り針が孫建の片目を直撃!!
何と釣り針は孫建の眼球に食い込み、そのまま眼球を引っ張り出してしまったのでした!!(絶句)。
最近の孫建の写真を見ると、何時も孫建がサングラスをかけているのを不思議に思った五毒女子の方々もいらっしゃるかと思いますが、孫建が絶えずサングラスを離せないのはこの悲劇が理由でした。
全盛期の孫建が放つ目の覚めるような跆拳道の連続廻し蹴りは、同じ跆拳道のレジェンドであるあの黄正利や劉忠良との対決を熱望されたほどで、それは私こと龍熱も同じでした。
今はただ“毒蠍”こと孫建の第2の人生に幸あれ、と心から願うばかりです。我ら“毒”を喰らわば“五毒”なり!!

Tae kwon do master Sun Chien as Scorpion Venom from Five Deady Venoms.


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