「少林寺への道」(76)から左から田鵬、黄家達、上官霊鳳のメインキャスト。この映画が日本劇場公開を果たした理由はたった1つ。李連杰主演「少林寺」(82)の爆発的なヒット、これに尽きます。
「少林寺」がヒットした事で同じく少林寺映画系列にして邵氏兄弟公司作品「少林寺三十六房」(78)も日本公開を果たしています。
この「少林寺への道」が日本公開された際は、監督の郭南宏自ら編集を担当し、他の「少林寺への道」シリーズから様々なシーンを加えた特別版、いわゆるスーパーバージョンとして公開されました。
ちなみに主演の黄家達は台湾で張徹監督による邵氏(長弓)公司作品「カンフー東方見聞録(何度書いても酷い邦題😭)」(75)に出演した前後に郭南宏監督と交渉の場に着き、郭監督の「君が頭を添って坊主頭になるなら主演に起用しよう!」の言葉を受け入れ、ご覧の坊主頭で主役の1人を勝ち取ります。
またヒロイン役の上官霊鳳も香港の嘉禾影業作品で名を売った後、再び台湾での活動も活発になり始めた時期に本作と出会います。
余談ですが、黄家達と上官霊鳳は本作も含めて何度も共演を重ねた仲で、一時期は2人は結婚するのではないか?と噂が立ったほどでした。
最後に台湾で多くの武侠片に主演した田鵬ですが、田鵬はその端正なマスクから香港の狄龍と比較されるほどの台湾第一影星でした。
ただ龍熱が昔からその心臓を知りたがっている事件で、田鵬が弟で同じく影星の田鶴と共にあのジミー・ウォングこと王羽を襲撃した、との衝撃のトラブルがあります。
果たして田鵬兄弟と王羽の間に何があったのか?王羽絡みである事から、やはり田鵬兄弟も台湾黒社会と何らかの繋がりがあったのか?
その数々の謎も恐らく今後も真実が語られる事なく闇に葬られていくのかも知れません。
From left Tien Peng,Cater Wong and Polly Shang Kuan from The 18 Bronzemen.