“インドネシアの星”ウィリードーザン、いやビリー・チョンこと荘泉利は恒生公司で一時代を築いた武打星ですが、それも恒生の女ボス包明の後ろ盾があったからこそでした。
それが証拠に荘泉利は頼りの包明が亡くなると故郷のインドネシアに帰らざるを得なくなります。その後、荘泉利は劉家良監督作品「悪漢探偵Ⅴ」（89）と徐克監督作品「ワンチャイ天地撃壌」（94）で2度香港映画復帰のチャンスを得ますが、前者は劉家良と揉めてしまい、後者は趙文卓に黄飛鴻役を奪われてしまい、それが香港映画界との最後の関わりとなってしまいました。
ただ荘泉利は以前から故郷のインドネシアでも沢山のアクション映画に出演していて、90年代にそれらの主演作はインドネシアでVCDとして大量に売られました。龍熱も荘泉利主演のインドネシア産アクション映画は沢山持っていますが、それらの殆どは残念ながらB級映画です。
ただ中にはホラーテイストのアクション映画もあったりで、それなりに面白い作品もありました。荘泉利は現在もインドネシアでTVドラマに出演していて健在ですし、荘泉利ジュニアもアクション俳優として活躍中。さらにちょっと前には同じ画面にこそ登場しませんが、武田梨奈ちゃんと共演した「Sang Pemberani」（14）にも出演しています。そう、“インドネシアの星”は今だ健在なり！！
Billy Chong's Indonesian action movie poster.