さて、昨日は都内某所でロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン監督作品『リンダ・ロンシュタット／サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』（19）を試写で観てきました。
リンダ・ロンシュタットといえば「イッツソーイージー」や「ブルーバイユー」など数々のヒット曲を残し、多くの音楽賞を受賞した、言わばアメリカ伝説の歌姫で、私もリンダのLPレコードを買ったのを覚えています。ドキュメンタリー形式でリンダの人生を追いかける本作はリンダ自身のナレーション、友人や知人たちの証言、さらにはリンダのライブやコンサート映像、TV出演映像を多数紹介しながら伝説の女性シンガーのサクセスストーリーを振り返ります。
私は本作でリンダがメキシコの血が入っている事や、キャリア後半でオペラに挑戦していた事を初めて知りましたが、何より衝撃を受けたのが歌手を引退した現在のリンダがパーキンソン病に苦しんでいる事でした。映画のラストでパーキンソン病特有の手の震えに耐えながら家族と懸命にデュエットするリンダの姿には涙を禁じ得ませんでした。
思えば、あのモハメド・アリも晩年はパーキンソン病に苦しみました。素晴らしい栄光の人生を過ごした偉大な人間が不治の病に苦しむ姿は辛いですが、それでもリンダが残した力強く美しい歌声は永遠です。
この『リンダ・ロンシュタット／サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』は4月22日から新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷にてロードショー公開との事です。