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“浪漫武侠片”の大家、楚原死去。

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2月21日に邵氏兄弟公司で数々の“浪漫武侠片”を撮った大導演の楚原が亡くなりましたね。
楚原は父親が有名な広東語映画の名優張活遊だったのですが、その張活遊と何本かの作品で共演していたのが子役時代の李小龍ことリーさんでした。
それもあってリーさんと楚原は仲が良く、ご覧の嘉禾影業のスタジオで『ドラゴンへの道』(72)を撮影中のリーさんをライバル会社の監督である楚原が訪問する事が可能だったわけです。
さらに楚原はリーさんが邵氏で撮影しようとした武侠片『年羹堯』の監督にも予定されていました。
ただ楚原が古龍ら武侠小説の大家の作品を基に改編映画化した『天涯名月刀』(76)、『多情剣客無情剣』(77)などの“浪漫武侠片”は、日本ではその古龍の作品世界を知るファン以外には正直馴染めないのでは、と感じました。
ワンパターンながらも作品コンセプトが分かりやすく感情移入しやすい張徹作品と違い、主人公たちの繊細かつ複雑な心理を描く楚原の“浪漫武侠片”で、個人的に日本で辛うじて受け入れられそうなのは『愛奴』(72)ぐらいだろうと思いました。どれも作品自体のクオリティは高かっただけにその点は残念に思います。

結局、日本の香港映画ファンにとっての楚原は、成龍の代表作『ポリスストーリー/香港国際警察』(85)の憎々しげな悪漢役が一番印象深いのではないでしょうか。87歳、長生きされました。大往生でした。合掌。

Chu Yuen passed away.We lost another great Shaw Bros director.


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