皆さん、黄金週間は如何お過ごしでしょうか?私は連休前半まではついついノンビリと過ごしてしまいまして、その間に溜まっていた未見の邵氏片で潘壘導演、葉楓&王侠主演の犯罪アクション『毒玫瑰』(66)や何夢華導演、金漢&丁紅主演の黄梅調『三更冤』(67)などを片っ端から観ていました。
『毒玫瑰』は“黒蜘蛛”なるキャバレーを根城に暗躍する麻薬組織の女ボス葉楓と潜入捜査官の王侠の恋愛模様にアクションを織り交ぜた現代劇でしたが、『三更冤』は只の黄梅調では終わらずに、無実の殺人罪で投獄された妻の丁紅を救うために金漢演じる夫が名奉行と共に真犯人を追いつめていく、言わば“推理時代劇”の要素も取り入れられていて面白かったですね。
天映娯楽社から未発売に終わった邵氏片に関してはここ数年様々な動きがありまして、私も既にかなりの情報&作品を入手していますし、先日には私たちコアな邵氏片信者待望の楚原導演作品が遂に香港のTVで放送されたとの情報も入って来ております。
そう、天映娯楽社のDVD&VCD販売は一先ず終息を迎えたとしても、更なる“伝説の映画帝国”という名の桃源郷への長き道程はまだ始まったばかりなのです。
さて、そんな最近改めてジックリと観てみたのが利達影業公司作品で蕭榮導演、秦祥林&南宮勲主演による犯罪アクション『追殺』(73)でした。
この『追殺』は以前からフランスとドイツでそれぞれ吹き替え&ワイドスクリーン版が出回っていましたが、今回私がレビューに使用したのが今では激レアのオリジナル北京語版(当然北京語音声&中・英文二段字幕♪)でした。
で、この『追殺』、オリジナル北京語版である事もあってか、主人公の譚昌(秦祥林)と実の兄で警察の凄腕探長譚隆(梁天)の長年に渡る兄弟間の確執、そして譚昌とその恋人の蘭施(梁蘭思)が犯罪組織の女ボス方(金霏)と右腕の周強(南宮勲!)の悪事に巻き込まれていく過程が字幕の助けもあってか詳細に理解出来たのが嬉しいですね(笑顔)。ただあの“美的化身”林青霞と結婚寸前までいった元祖イケメン影星の秦祥林が必死の体当たりアクションで頑張っている本作『追殺』なんですが・・・余り面白くなかったなぁ(トホホ!)。劇中ではバイク・アクション(ここで何故かブッチャーの入場テーマ曲として知られる「吹けよ風、呼べよ嵐」が流れる♪)を取り入れたり、絡みで若手時代の宋金來や陳流の顔が確認出来たりと、それなりに見せ場はあるんですが・・・やっぱりキャストの地味さと間延びする物語展開がこの『追殺』全体が最後まで盛り上がりを欠いてしまった要因かと思います。
さて、そんな中でサングラス&柄シャツ姿とギンギンの存在感で1人気を吐きまくって頑張っていたのが我らがジェームズ・ナムこと南宮勲です!
もうこの南宮勲演じる極悪ギャング周強は譚昌の恋人の蘭施を風呂場で虐待するわ、ボスの方女史を裏切って大格闘の果てに方女史を射殺するわ、クライマックスでは観ているこちらが「オイオイ?まだやるのかい?」と言いたくなるほどの“地獄のマラソン・ファイト”を延々と譚昌と繰り広げるわ・・・とハッキリ言って今回『追殺』にもし南宮勲が出てなかったら、龍熱的にはこの『追殺』は“途中鑑賞中断→即お蔵入り”だったかも知れません(苦笑)。
余談ですが、60年代から70年代にかけて韓国人武打星として韓国や香港の映画界を股にかけて活躍した南宮勲ですが、その演技面での独特の凄み溢れる表現力も含めて数々の逸話を残した人でした。例えばあの“韓国アクション映画の父”鄭昌和導演作品で今回の『追殺』でも共演している金霏とベッド・シーンを演じる事となった南宮勲は、そのシーンで金霏相手に思わず“本気”になってしまい、鄭導演から「南宮、お前は何やってんだ!?」と激怒されたそうです。またそれを止せば良いのに金霏が「ねえねえ、南宮勲たらねえ!」とペラペラと周りに喋ってしまったために(苦笑)、この“南宮勲ベッド・シーン事件”はアッと言う間に周囲に広まったのでした。
何て言いながらも、そんなトホホ男の南宮勲がこれまた極悪日本軍官木野としてあの“香港映画最強の男”こと梁小龍相手に「日本武士道だとぉ?そんなモン知るかぁぁ!ギエエエエェェェ!」と“鉄の爪”全開で血ダルマの激闘を見せる『必殺!ドラゴン鉄の爪』(72)は、南宮勲の影星人生最高の名勝負である事に変りはありません(って全然フォローになってない?)
『毒玫瑰』は“黒蜘蛛”なるキャバレーを根城に暗躍する麻薬組織の女ボス葉楓と潜入捜査官の王侠の恋愛模様にアクションを織り交ぜた現代劇でしたが、『三更冤』は只の黄梅調では終わらずに、無実の殺人罪で投獄された妻の丁紅を救うために金漢演じる夫が名奉行と共に真犯人を追いつめていく、言わば“推理時代劇”の要素も取り入れられていて面白かったですね。
天映娯楽社から未発売に終わった邵氏片に関してはここ数年様々な動きがありまして、私も既にかなりの情報&作品を入手していますし、先日には私たちコアな邵氏片信者待望の楚原導演作品が遂に香港のTVで放送されたとの情報も入って来ております。
そう、天映娯楽社のDVD&VCD販売は一先ず終息を迎えたとしても、更なる“伝説の映画帝国”という名の桃源郷への長き道程はまだ始まったばかりなのです。
さて、そんな最近改めてジックリと観てみたのが利達影業公司作品で蕭榮導演、秦祥林&南宮勲主演による犯罪アクション『追殺』(73)でした。
この『追殺』は以前からフランスとドイツでそれぞれ吹き替え&ワイドスクリーン版が出回っていましたが、今回私がレビューに使用したのが今では激レアのオリジナル北京語版(当然北京語音声&中・英文二段字幕♪)でした。
で、この『追殺』、オリジナル北京語版である事もあってか、主人公の譚昌(秦祥林)と実の兄で警察の凄腕探長譚隆(梁天)の長年に渡る兄弟間の確執、そして譚昌とその恋人の蘭施(梁蘭思)が犯罪組織の女ボス方(金霏)と右腕の周強(南宮勲!)の悪事に巻き込まれていく過程が字幕の助けもあってか詳細に理解出来たのが嬉しいですね(笑顔)。ただあの“美的化身”林青霞と結婚寸前までいった元祖イケメン影星の秦祥林が必死の体当たりアクションで頑張っている本作『追殺』なんですが・・・余り面白くなかったなぁ(トホホ!)。劇中ではバイク・アクション(ここで何故かブッチャーの入場テーマ曲として知られる「吹けよ風、呼べよ嵐」が流れる♪)を取り入れたり、絡みで若手時代の宋金來や陳流の顔が確認出来たりと、それなりに見せ場はあるんですが・・・やっぱりキャストの地味さと間延びする物語展開がこの『追殺』全体が最後まで盛り上がりを欠いてしまった要因かと思います。
さて、そんな中でサングラス&柄シャツ姿とギンギンの存在感で1人気を吐きまくって頑張っていたのが我らがジェームズ・ナムこと南宮勲です!
もうこの南宮勲演じる極悪ギャング周強は譚昌の恋人の蘭施を風呂場で虐待するわ、ボスの方女史を裏切って大格闘の果てに方女史を射殺するわ、クライマックスでは観ているこちらが「オイオイ?まだやるのかい?」と言いたくなるほどの“地獄のマラソン・ファイト”を延々と譚昌と繰り広げるわ・・・とハッキリ言って今回『追殺』にもし南宮勲が出てなかったら、龍熱的にはこの『追殺』は“途中鑑賞中断→即お蔵入り”だったかも知れません(苦笑)。
余談ですが、60年代から70年代にかけて韓国人武打星として韓国や香港の映画界を股にかけて活躍した南宮勲ですが、その演技面での独特の凄み溢れる表現力も含めて数々の逸話を残した人でした。例えばあの“韓国アクション映画の父”鄭昌和導演作品で今回の『追殺』でも共演している金霏とベッド・シーンを演じる事となった南宮勲は、そのシーンで金霏相手に思わず“本気”になってしまい、鄭導演から「南宮、お前は何やってんだ!?」と激怒されたそうです。またそれを止せば良いのに金霏が「ねえねえ、南宮勲たらねえ!」とペラペラと周りに喋ってしまったために(苦笑)、この“南宮勲ベッド・シーン事件”はアッと言う間に周囲に広まったのでした。
何て言いながらも、そんなトホホ男の南宮勲がこれまた極悪日本軍官木野としてあの“香港映画最強の男”こと梁小龍相手に「日本武士道だとぉ?そんなモン知るかぁぁ!ギエエエエェェェ!」と“鉄の爪”全開で血ダルマの激闘を見せる『必殺!ドラゴン鉄の爪』(72)は、南宮勲の影星人生最高の名勝負である事に変りはありません(って全然フォローになってない?)