「デイイイイィィィィ!」独特の奇声と共にコーナーポスト最上段から眼下のスキップ・ヤングに必殺のダイビング・ヘッドパッドを叩き込むダイナマイト・キッドがこの写真です。
藤波辰巳の持つWWFジュニアヘビー王座への挑戦者決定戦として行われた一戦でキッドはこの荒技で見事ヤングをフォールしますが、何とキッドは勝ち名乗りを受けながらも自ら放ったヘッドパッドの衝撃で額からダラダラと流血していたんですねー!
このキッドの姿は当時本放送でこの試合を観ていた私に強烈なインパクトを与えたんですが、先日「爆弾小僧ダイナマイト・キッド」DVD-BOXでその衝撃のシーンをそれこそ何10年振りに観る事が出来ました。
で、この「キッド」DVD-BOXには新日本プロレス参戦時代のキッドの試合が多数収録されているんですが、私が懐かしかったのがキッド、スキップ・ヤング、マイク・グラハムと共に当時のドラゴン藤波のジュニア王座戦線の好敵手だったスティーブ・カーンとキッドが組んだタッグマッチ(懐かしの45分3本勝負)が何試合も収録されている事でした。
スティーブ・カーンはフロリダを牛耳るエディ・グラハムらと新日が組んで強引設立したNWAインターナショナル・ジュニアヘビー級王者として来日し、ドラゴンと白熱のタイトル争奪戦(これまた新日では珍しい3本勝負のタイトル戦)を見せた名選手でした。
カーンはアメリカのレスラーとしては珍しく完璧なブリッジから放つジャーマン・スープレックスの使い手で、ドラゴンはこのカーンの原爆固め(ヒロ・マツダ直伝!)で何度もフォールを奪われ、当時の私を思い切りハラハラさせてくれたのでした(^_^;)。
ちなみに藤波がカーンから奪取したNWAインターナショナル・ジュニア王座は、その後、木村健吾からチャボ・ゲレロに渡り、チャボが全日本に転出した事により、新日で生まれたタイトルでありながら、全日本の看板タイトルとして長きに渡って生き続けたのも何とも皮肉な展開でしたね。
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龍熱の昭和プロレス放談72 “爆弾小僧”ダイナマイト・キッド衝撃の流血試合!!
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