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Channel: 超級龍熱
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最後的死亡遊戯③ 余りに惜しい『FGOD』の粗悪なヌンチャク音を検証する!

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今回の「最後的死亡遊戯」第3回からは、いよいよ『The Final Game of Death 』を映像作品として検証して行きたいと思います。
まず今回の『The Final Game of Death (以下FGOD)』で最も気になったのが李小龍の過去作品からダビングした怪鳥音&効果音の仕上がりです。
『死亡遊戯』で李小龍とダン・イノサントが使用する黄色と赤のヌンチャクは本体をラバー製のカバーで覆い、その2本のヌンチャクを紐で繋いだ形状です。
なのに『FGOD』ではヌンチャクを旋回させるシーンで、何故か鎖で繋がれたヌンチャクを旋回させる効果音を入れてしまいました。
これはさすがに私もフォローのしようがない重大なミスとしか言いようがありません。
折角この五重塔は3階“虎殿”のファイトシーンの編集自体が初公開の丸太戦も含めて、それなりに無難な編集になっているのに、この粗雑なヌンチャクの効果音で大幅な減点となるのは仕方がないでしょう。
これまで『死亡遊戯』関連作品のヌンチャクの効果音では、1978年に公開された『ブルース・リー死亡遊戯』(78)東宝東和(国際版含めた)版で本物怪鳥音と共に使用された「パチパチパチ!」とヌンチャクが手に当たる公開音がリアルなヌンチャク音。
さらには香港や台湾版で本物怪鳥音と共に使用された「ヒュン!ヒュン!」なる旋回音が入ったヌンチャク音。そしてジョン・リトル監督作品『A Warriors Journey』(00)の軽木を叩くような、やや迫力不足の旋回音が使用されたヌンチャク音、と3種類のヌンチャク効果音が生まれています。
余談ですが、リーさん急逝後に公開されたドキュメンタリー作品『ブルース・リーの生と死』(73)に登場する『死亡遊戯』ハイライトシーンの如何にも“本物っぽい”李小龍の怪鳥音が今回の『FGOD』の同シーンのヌンチャク戦にそのまま流用されているのに気がつかれた方はいらっしゃるでしょうか。
この『〜生と死』の『死亡遊戯』のシーンの怪鳥音を「あれが李小龍が生前吹き込んだ『死亡遊戯』の怪鳥音だ」と長年信じ込んでいたファンがいましたが、残念ながら李小龍本人は『死亡遊戯』のアクションシーンには怪鳥音や台詞を一切吹き込んでいませんでした。
そうは言いながらも、今回の『FGOD』で3階における冒頭の田俊&解元☓ダン・イノサントに長年幻だった丸太戦映像が追加された事で、フィリピノエスクリマの達人イノサントが解元を失神させ、孤立した田俊を猛然と追い込むも、そこに2階から上がって来た五重塔最強の挑戦者である李小龍に挑発的な言葉で幻惑されまくり闘いのペースを乱され苦戦。
さらにイノサントはヌンチャク戦になっても李小龍の圧倒的なヌンチャクテクニックの前に次第に精神的に追い込まれ、最後はヌンチャクで首を折られ敗れ去る、というハイレベルなファイトシーンのプロセスが初めて正しい編集の形で繋がれ、こうして我々の前に映し出された事は大変意義深いと断言出来ます。
そう、撮影から51年経った今、長きに渡り分断されていた五重塔は“虎殿”において4人の格闘家たちが繰り広げるデスゲームと言う名のパズルが遂に完全な形で合わさったのです。Let's the death game begin!! 

今回も画像を提供して下さったTさんに感謝。ありがとうございました😊。

Greatest nunchaku battle from The Final Game of Death.


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