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Channel: 超級龍熱
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燃えよドラゴン ザ・モニュメンタル① 1973年12月22日、全てはこの日始まった!

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さあ!『燃えよドラゴン』(73)公開50周年メモリアル特別企画「燃えよドラゴン ザ・モニュメンタル」スタートです!

1973年12月某日、当時10歳だった龍熱少年は慌しい師走の渋谷東急の巨大な看板を見上げていた。まだ映画観賞は親同伴だった龍熱少年は隣の気乗り薄な父こと龍熱パパに向かって興奮気味に叫んだ。

龍熱少年「パパ!これがブルー・スリーの映画だよ♫早く入ろうよ!」

ブルース・リーではない。ブルー・スリーである。映画館の入口で龍熱パパに買って貰った緑色の表紙の『燃えよドラゴン』パンフレット。50年経った今もまだ大切に持っているパンフレット。

超満員の渋谷東急の館内はまだ子供だった龍熱少年にはどこか異様な雰囲気に感じられた。それでも観客全体の自分たちはこれから凄い映画を観るんだ!そんな奇妙な連帯感を肌で感じていた。予告編に続いて本編が始まる。

冒頭の少林寺の組手シーン。スクリーンに鍛え上げた上半身裸の中国人男性が映る。ブルース・リーこと李小龍だ。記念すべき初対面。「アチャ!ホッ!」初めて聞いた怪鳥音。変な奇声だなぁ。

「考えるな、感じるんだ!」まだ10歳の龍熱少年には難し過ぎる主人公リーの説法に続いて『燃えよドラゴン』のテーマ曲が流れる!あ!これだ!この音楽だ!当時の子供たちにとってラジオはまだテレビと同じくらい大切な情報源で、龍熱少年は兄と一緒にラジオ番組の「今週の人気音楽BEST10 」で毎週1位を奪取していた本作『燃えよドラゴン』のメインテーマを夢中で聞いていたのだ。

『燃えよドラゴン』で主人公リーが披露する猛龍アクションは素晴らしかった!龍熱少年がそれまで見て来たスティーブ・マックィーンやチャールズ・ブロンソンたちハリウッド俳優の殴り合いアクションが子供騙しに見えるほどリーが猛々しい怪鳥音と共に繰り出すクンフーアクションは壮絶で、鮮烈で、そして神秘的だった。その時まだ10歳だった少年にもそれが“本物”である事がハッキリと分かるのだ。

映画のクライマックスで、リーと悪漢ハンが武器博物館を舞台に激闘を繰り広げる最中、リーが「アチャア!ホホホホオ〜!」と怪鳥音を叫んだ瞬間、映画館の後方に座っていた子供の観客が思わず「アチャア!」と叫んだ。それを聞いた館内の観客から一斉に「ドッ!」と笑いが起きた。それほど映画館の観客を一体化させる迫力と興奮が『燃えよドラゴン』にはあったのだ。

さらに龍熱少年を驚かせたのは龍熱少年のためにそれほど観たくもない映画に毎回付き合わされるからか、映画の途中で必ず寝てしまう龍熱パパがこの『燃えよドラゴン』は1度も寝ないで最後まで食い入るようにジッとスクリーンを見つめていた事だ。

映画の上映が終わり、渋谷東急を出た龍熱少年と龍熱パパは既に日が暮れた渋谷の街を並んで歩いていた。たった今観た『燃えよドラゴン』の感想を興奮しながら話す龍熱少年に龍熱パパは苦笑しながらこう語りかけた。

龍熱パパ「でもこの主役の人はもう死んじゃってるんだろ?ならもう映画は撮れないじゃないか」

でもそんな龍熱パパの声も『燃えよドラゴン』、いや“世紀の闘神”に心奪われた龍熱少年の耳には届いていなかった。それどころか龍熱少年は肌寒い渋谷の空を見上げならこう呟いていた。

龍熱少年「違う。これが最後じゃない。まだ『死亡遊戯』があるんだ!」

そう、今ここにブルー・スリー、いやブルース・リーこと李小龍に人生を変えられたドラゴン少年が誕生したのである!我が名は李小龍!ENTER THE DRAGON!!ドラゴン登場!!

 

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