さてさて、「熱風!韓国LEGENDS」その記念すべき第60回(思えば本当に遠くに来たもんだ・・・)にして“韓国女猛龍列伝”第2弾は韓保璋導演、恵英紅&張一道主演の台湾アクション映画『特警覇王花』(90)の韓国バージョンである林正洙導演『唯我独尊』(89)でいきましょう!
80年代中盤から90年代序盤に至るまで香港&台湾で大量に製作された“女特警系列”作品ですが、この『唯我独尊』もその同系列の1本ながら、オープニング・タイトル(全てハングル表記)から全編に渡って韓国語吹き替えとなっている点に加えて、実際に東京は銀座など都心でのロケーションを行っている点が注目です。
物語はかつて自分の恋人だった志霖(慕思成。即:高強)を追って台湾から東京にやって来た女性王翠蓮が志霖が既に松本慶子なる日本人女性と結婚している事にショックを受けるシーンから始まります。同じ頃に東京でレストランを経営している叔父を訪ねて日本にやって来た阿鳳(“邵氏影后”恵英紅!)は空港からの道中、立ち寄ったラーメン屋で自分の荷物を盗まれ途方にくれている所に、女子レスリング王者(って何処のプロレス団体だい?)の大島恵子(出ました!台湾の“女コング”こと杜桂花)と翠蓮の2人に警察のパトカーの中で出会い意気投合します。ところが翠蓮が阿鳳に紹介した楊六(韓国キッカーの張一道!)は、阿鳳の叔父のレストランを乗っ取ろうと暗躍している小林組の幹部で、実は志霖もまた小林組の大幹部だったのでした。(そりゃ慕思成と張一道の2人なら韓国ヤクザがピッタリのご面相だもんねえ♪)
さらに美しい阿鳳に目を付けた楊六は、阿鳳に眠り薬を飲ませると卑劣にも阿鳳を強姦します。(このシーンで台湾バージョンにあった薬で眠ってしまった阿鳳を楊六がベッドに連れ込むシーンが韓国バージョンではカットされていました)
そして映画の中盤では、次々と女性を風俗嬢に貶め虐待労働させる小林組に怒りを爆発させた阿鳳&大島恵子の“女猛龍コンビ”が楊六一派と激突する時がやって来ます!この地下の駐車場を舞台に展開される恵英紅&杜桂花vs張一道の乱戦こそ本作『唯我独尊』の最大の見せ場なんですが、それにしても“邵氏影后”恵英紅vs“韓国蹴撃高手”張一道の蹴り合い!これは本当にレアな顔合わせですね。
映画はこの後、志霖の兄貴分である紀龍(白鷹。貫禄です)、そして自分の2人の妹を殺した小林組の組長(金淇鍾)に復讐するために東京に姿を見せた野人のような男武漢(江龍)までをも巻き込み、一気に最後の決着戦へと雪崩れ込んでいくのでした・・・!
まあ決着戦と言いながら、楊六に扮した張一道は阿鳳に「私を強姦した恨みよ!」とばかりに拳銃で急所を撃たれて「あぐう・・あぐあああぁぁ!」と悶絶したり(トホホ!)、小林組の組長は武漢に首をヘシ折られ(オイオイ?首が逆方向の背中を向いちゃってるぞ!?)悶死したりと、何とも微妙な決着でしたねえ。
それにしても『特警覇王花』の韓国バージョンである本作『唯我独尊』、一体何故このような台湾B級アクション映画の韓国バージョンが製作されたのか、その理由も是非知りたい所ではありますが、何よりもその劇中で全編に渡って韓国語を喋る(当然吹き替えですが)恵英紅が見れたり、銀座通りを楽しそうに歩く恵英紅の姿が見れたりと、邵氏時代の恵英紅に熱狂したファンには堪えられない1本かも知れませんね。
さらに特筆すべきはこの『唯我独尊』の劇中で恵英紅が幾度となく披露する豪快なアクションでしょう。一切無駄のない俊敏な身のこなし!打点が高く美しい蹴り技!恵英紅の繰り出すその全ての突きや蹴りがまさに第一級のアクションである事が観る側にもハッキリと判ります。
流石にあの“洪拳宗師”劉家良に鍛え抜かれた妙技と共に邵氏公司で数々の武打片に出演し、近年も『捜査官X』(01)でドニー兄貴こと甄子丹と激闘を見せた恵英紅、まさに“邵氏影后”の名に恥じない“女猛龍”の雄姿でした。
で、こちらが台湾バージョン『特警覇王花』HMDBの詳細データです→ http://hkmdb.com/db/movies/view.mhtml?id=9648&display_set=eng
で、こちらが韓国バージョン『唯我独尊』の韓国映像資料院の詳細データです→ http://www.kmdb.or.kr/eng/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=04182
そして!そして!こちらでは何とちょっと髪が薄くなった現在(2年前)の張一道のインタビュー映像(本人の鉄拳アクション&貴重資料のコメント付き!)が観られます!!↓http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/08/23/2010082302147.html
最後になりましたが、改めまして今回「超級龍熱」の韓国映画専門セクションである「熱風!韓国LEGENDS」が無事に第60回を迎える事が出来た事を心から嬉しく思うと同時に、何時も当ブログをご覧になって下さっている方々に厚くお礼を申し上げたいと思います。
さて、次回の「熱風!韓国LEGENDS」における“韓国女猛龍列伝”第3弾は、あの夭逝した伝説の韓国美人女優が主演したモダン・アクション映画のレビューを予定しています。と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!
80年代中盤から90年代序盤に至るまで香港&台湾で大量に製作された“女特警系列”作品ですが、この『唯我独尊』もその同系列の1本ながら、オープニング・タイトル(全てハングル表記)から全編に渡って韓国語吹き替えとなっている点に加えて、実際に東京は銀座など都心でのロケーションを行っている点が注目です。
物語はかつて自分の恋人だった志霖(慕思成。即:高強)を追って台湾から東京にやって来た女性王翠蓮が志霖が既に松本慶子なる日本人女性と結婚している事にショックを受けるシーンから始まります。同じ頃に東京でレストランを経営している叔父を訪ねて日本にやって来た阿鳳(“邵氏影后”恵英紅!)は空港からの道中、立ち寄ったラーメン屋で自分の荷物を盗まれ途方にくれている所に、女子レスリング王者(って何処のプロレス団体だい?)の大島恵子(出ました!台湾の“女コング”こと杜桂花)と翠蓮の2人に警察のパトカーの中で出会い意気投合します。ところが翠蓮が阿鳳に紹介した楊六(韓国キッカーの張一道!)は、阿鳳の叔父のレストランを乗っ取ろうと暗躍している小林組の幹部で、実は志霖もまた小林組の大幹部だったのでした。(そりゃ慕思成と張一道の2人なら韓国ヤクザがピッタリのご面相だもんねえ♪)
さらに美しい阿鳳に目を付けた楊六は、阿鳳に眠り薬を飲ませると卑劣にも阿鳳を強姦します。(このシーンで台湾バージョンにあった薬で眠ってしまった阿鳳を楊六がベッドに連れ込むシーンが韓国バージョンではカットされていました)
そして映画の中盤では、次々と女性を風俗嬢に貶め虐待労働させる小林組に怒りを爆発させた阿鳳&大島恵子の“女猛龍コンビ”が楊六一派と激突する時がやって来ます!この地下の駐車場を舞台に展開される恵英紅&杜桂花vs張一道の乱戦こそ本作『唯我独尊』の最大の見せ場なんですが、それにしても“邵氏影后”恵英紅vs“韓国蹴撃高手”張一道の蹴り合い!これは本当にレアな顔合わせですね。
映画はこの後、志霖の兄貴分である紀龍(白鷹。貫禄です)、そして自分の2人の妹を殺した小林組の組長(金淇鍾)に復讐するために東京に姿を見せた野人のような男武漢(江龍)までをも巻き込み、一気に最後の決着戦へと雪崩れ込んでいくのでした・・・!
まあ決着戦と言いながら、楊六に扮した張一道は阿鳳に「私を強姦した恨みよ!」とばかりに拳銃で急所を撃たれて「あぐう・・あぐあああぁぁ!」と悶絶したり(トホホ!)、小林組の組長は武漢に首をヘシ折られ(オイオイ?首が逆方向の背中を向いちゃってるぞ!?)悶死したりと、何とも微妙な決着でしたねえ。
それにしても『特警覇王花』の韓国バージョンである本作『唯我独尊』、一体何故このような台湾B級アクション映画の韓国バージョンが製作されたのか、その理由も是非知りたい所ではありますが、何よりもその劇中で全編に渡って韓国語を喋る(当然吹き替えですが)恵英紅が見れたり、銀座通りを楽しそうに歩く恵英紅の姿が見れたりと、邵氏時代の恵英紅に熱狂したファンには堪えられない1本かも知れませんね。
さらに特筆すべきはこの『唯我独尊』の劇中で恵英紅が幾度となく披露する豪快なアクションでしょう。一切無駄のない俊敏な身のこなし!打点が高く美しい蹴り技!恵英紅の繰り出すその全ての突きや蹴りがまさに第一級のアクションである事が観る側にもハッキリと判ります。
流石にあの“洪拳宗師”劉家良に鍛え抜かれた妙技と共に邵氏公司で数々の武打片に出演し、近年も『捜査官X』(01)でドニー兄貴こと甄子丹と激闘を見せた恵英紅、まさに“邵氏影后”の名に恥じない“女猛龍”の雄姿でした。
で、こちらが台湾バージョン『特警覇王花』HMDBの詳細データです→ http://hkmdb.com/db/movies/view.mhtml?id=9648&display_set=eng
で、こちらが韓国バージョン『唯我独尊』の韓国映像資料院の詳細データです→ http://www.kmdb.or.kr/eng/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=04182
そして!そして!こちらでは何とちょっと髪が薄くなった現在(2年前)の張一道のインタビュー映像(本人の鉄拳アクション&貴重資料のコメント付き!)が観られます!!↓http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/08/23/2010082302147.html
最後になりましたが、改めまして今回「超級龍熱」の韓国映画専門セクションである「熱風!韓国LEGENDS」が無事に第60回を迎える事が出来た事を心から嬉しく思うと同時に、何時も当ブログをご覧になって下さっている方々に厚くお礼を申し上げたいと思います。
さて、次回の「熱風!韓国LEGENDS」における“韓国女猛龍列伝”第3弾は、あの夭逝した伝説の韓国美人女優が主演したモダン・アクション映画のレビューを予定しています。と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!