昨日は以前に都内のコリア・タウンで100円(トホホ!)で投げ売りされていたオリジナルVHSでチョン・ジェヨン&チョン・ジュノ主演による韓国ヤクザ映画『偉大なる系譜』(06)を観てみたんですが、これが中々の拾い物でした(笑顔)。
特に後半で地下駐車場を舞台にチョン・ジェヨンが群がるチンピラたちを片っ端からヤクザキックで蹴りまくる大乱闘はまるで蝶野正洋状態(苦笑)。ラストのチョン・ジュノの男泣き全開の悲しい最後もいいねえ!この映画、何で国内でDVD化しなかったのかなぁ???あと最近これまた天映娯楽社から未発売に終わった2本の超激レア邵氏片を入手。特に楚原導演作品は世界中の邵氏片信者が「観たい!」と熱望していた作品で、近日中に当ブログでレビュー予定ですのでお楽しみに♪
さて、「李小龍、最強的Blu-ray出撃!」その第5回は今回の『ブルース・リー死亡遊戯』エクストリーム・エディションにおいて、伝説の「東宝東和」バージョンと共に目玉特典として収録予定の『死亡遊戯』香港バージョンにおける唐龍ことビリー・ローvs卡薩伐(即:王虎)こと劉野川の“温室の決闘”を再度クローズアップしてみたいと思います。
で、まずは以前にお問い合わせを頂きました今回私が映像資料を提供させて頂いた『死亡遊戯』香港バージョン(「MEGASTAR」正規版)の概要ですが、以下の通りです。
*ワイドスクリーン、及び広東語&北京語二ヶ国語仕様。
*オープニングは羅文主唱(広東語版)による国際版とは異なるクレジット・タイトル。
*唐龍vs卡薩伐の“温室の決闘”を収録。
*レッドペッパー・タワーの決戦ではパスカル戦、ハキム戦を収録。池漢載戦は未収録。
*エンディングは連行バージョンで、ラストは波止場でリーさんの顔写真で劇終。
また音声に関しては、私が提供させて頂いた映像素材は前述のように香港バージョンの音声と共に台湾バージョン(北京語)の音声も収録されていますが、今回のエクストリーム・エディションで台湾バージョンの音声も収録されるかどうかは判りません。
さて、皆さんもご存知のように、このビリー・ローvs劉野川の“温室の決闘”は、実際には『死亡遊戯』香港バージョン(及び台湾バージョン)向けに撮られたファイト・シーンで、『死亡遊戯』国際バージョン(「東宝東和」バージョン含む)には未収録のファイト・シーンでした。そのため後年『死亡遊戯』香港バージョンを観る機会を得た私たちは、この“温室の決闘”が『ブルース・リー死亡の塔』国際バージョンに「ブルース・リーが密かに『死亡遊戯』と同時進行で撮影していたアクション・シーン」と称して“強引再使用”されていたという驚愕の事実を知り、本当に呆れた、じゃなくて(苦笑)唖然としたわけです。
ただそうは言いながらも、香港バージョンでは国際バージョンでビリーが叔父(今は亡き喬宏)の待つ劇場に向かうシーンの代わりに、Dr.ランド(ディーン・ジャガー)のアジトであるレッドペッパー・タワー内の応接間でスタイナー(ヒュー・オブライエン)が電話で劉野川に対して「劉野川、お前の足技は見事だがそれが今一つ世間には知られていないぞ。ここでビリー・ローを倒して名を上げたらどうだ?もしお前が引き受けるなら前金で5万ドル払おうじゃないか?」と持ちかけ、それを聞いていたDr.ランドが「もしビリー・ローが私たちに協力を拒むなら、ビリーの代わりに劉野川をスターにしてやろうか!?ホッホホホ!」と何とも能天気な会話が交わされたり、さらにはDr.ランドが払う5万ドルを劉野川に届ける役目をパスカル(ダン・イノサント)が引き受けたりと、色々と興味深いシーンが続く辺りは今観ても本当に面白いんですね。
勿論この“劉野川へのビリー・ロー抹殺指令”のシーンは、国際バージョンではDr.ランドたちによる全く異なる内容(英語での)の会話となっています。
で、トレーニングを終えたビリーが「唐山大兄」の歌をこれまた能天気♪に歌いながら自室に帰って来ると、そこで劉野川からの挑戦状を発見し「劉野川か、今度は何を企んでいるんだ?」とすぐに決闘場所である温室に向かい、そこでビリーは自分を待ち受けていた空手着姿の劉野川と壮絶なるキッキング合戦を展開します。
それにしても改めてこのサモ・ハンこと洪金寶渾身の武術指導によって生み出されたビリーvs劉野川の“温室の決闘”をジックリと見直してみると、ビリーが自分が放った電撃の蹴りを間一髪避けた劉野川に対して、自らの爪先を花弁を蹴り飛ばす寸前で静止させるという絶妙のレッグ・コントロールを「見ろ、足技はコントロールが命だ。お前の蹴りは盆栽が相手なのか?」とビリーが誇るシーンや、ビリーと劉野川がお互いの蹴りをハイアングルで「アタ!アタ!アタ!」と何度も打ち付け合う圧巻のキッキング・パフォーマンスなどなど、本当に素晴らしいクンフー・ファイトの連続です。
さらに興味深い事柄としては、この卡薩伐が演じた“最強刺客”劉野川という役名です。何故ならこの名前こそリーさんことブルース・リーが実際にその恐るべき格闘家としての実力の片鱗を見せたある有名な“死闘”の対戦相手である劉大川に酷似しているからです。
劉大川は父親が香港查拳の掌門人で、劉大川自身も武打星にして香港の軽量級ボクシング王者でした。しかし僅かな関係者だけが見守る形で行われたリーさんvs劉大川の決闘はアッサリとリーさんの勝利となり、リーさんの猛攻を浴び負傷した劉大川は入院し、そのまま引退状態となってしまうという悲惨な結末となりました。
余談ですが、このリーさんvs劉大川の“死闘”を目撃した関係者の1人が染野行雄さんで、私も染野さんから当日のリーさんvs劉大川の“死闘”の模様を何度もお聞きしていますし、染野さんは以前にも汐留でドニー兄貴主演『イップ・マン』公開イベントとしてドラゴンこと倉田保昭さんも交えて行われたトークショーでも、このリーさんvs劉大川の決闘について詳細に語っておられました。
で、こちらでHMDBの劉大川の映画出演データを見る事が出来ます↓
http://hkmdb.com/db/people/view.mhtml?id=18174&display_set=eng
またこちらで劉大川本人の貴重なインタビュー映像(モノクロ)を観る事が出来ます↓
http://www.youtube.com/watch?v=IUPDC04-rqY
勿論、この“温室の決闘”が撮影された『死亡遊戯』香港バージョン製作当時、サモ・ハンら関係者たちが卡薩伐演じる“最強刺客”を劉野川と命名する際に、あのリーさんの伝説的な“死闘”の対戦相手だった劉大川をイメージして命名したのかどうかについての確証はありません。
ただ『死亡遊戯』の主人公である“功夫巨星”ビリー・ロー抹殺のために呼び寄せられた“足技の達人”が実際に“世紀の闘神”と“死闘”を展開した実在の格闘家と酷似した役名を与えられていたという事実、私はそこに香港クンフー映画、いや映画という世界だけが持つまさに胸躍るようなファンタジーを感じずにはいられないのです。
さあ“龍魂正統的継承者”サモ・ハンが全力で構築した2人の韓国人蹴撃高手による“温室の決闘”が本邦初収録となる究極の“デス・ゲーム”発売を心待ちにする私たちリー信者の合言葉は?そう、BRUCE IS BACK!!
特に後半で地下駐車場を舞台にチョン・ジェヨンが群がるチンピラたちを片っ端からヤクザキックで蹴りまくる大乱闘はまるで蝶野正洋状態(苦笑)。ラストのチョン・ジュノの男泣き全開の悲しい最後もいいねえ!この映画、何で国内でDVD化しなかったのかなぁ???あと最近これまた天映娯楽社から未発売に終わった2本の超激レア邵氏片を入手。特に楚原導演作品は世界中の邵氏片信者が「観たい!」と熱望していた作品で、近日中に当ブログでレビュー予定ですのでお楽しみに♪
さて、「李小龍、最強的Blu-ray出撃!」その第5回は今回の『ブルース・リー死亡遊戯』エクストリーム・エディションにおいて、伝説の「東宝東和」バージョンと共に目玉特典として収録予定の『死亡遊戯』香港バージョンにおける唐龍ことビリー・ローvs卡薩伐(即:王虎)こと劉野川の“温室の決闘”を再度クローズアップしてみたいと思います。
で、まずは以前にお問い合わせを頂きました今回私が映像資料を提供させて頂いた『死亡遊戯』香港バージョン(「MEGASTAR」正規版)の概要ですが、以下の通りです。
*ワイドスクリーン、及び広東語&北京語二ヶ国語仕様。
*オープニングは羅文主唱(広東語版)による国際版とは異なるクレジット・タイトル。
*唐龍vs卡薩伐の“温室の決闘”を収録。
*レッドペッパー・タワーの決戦ではパスカル戦、ハキム戦を収録。池漢載戦は未収録。
*エンディングは連行バージョンで、ラストは波止場でリーさんの顔写真で劇終。
また音声に関しては、私が提供させて頂いた映像素材は前述のように香港バージョンの音声と共に台湾バージョン(北京語)の音声も収録されていますが、今回のエクストリーム・エディションで台湾バージョンの音声も収録されるかどうかは判りません。
さて、皆さんもご存知のように、このビリー・ローvs劉野川の“温室の決闘”は、実際には『死亡遊戯』香港バージョン(及び台湾バージョン)向けに撮られたファイト・シーンで、『死亡遊戯』国際バージョン(「東宝東和」バージョン含む)には未収録のファイト・シーンでした。そのため後年『死亡遊戯』香港バージョンを観る機会を得た私たちは、この“温室の決闘”が『ブルース・リー死亡の塔』国際バージョンに「ブルース・リーが密かに『死亡遊戯』と同時進行で撮影していたアクション・シーン」と称して“強引再使用”されていたという驚愕の事実を知り、本当に呆れた、じゃなくて(苦笑)唖然としたわけです。
ただそうは言いながらも、香港バージョンでは国際バージョンでビリーが叔父(今は亡き喬宏)の待つ劇場に向かうシーンの代わりに、Dr.ランド(ディーン・ジャガー)のアジトであるレッドペッパー・タワー内の応接間でスタイナー(ヒュー・オブライエン)が電話で劉野川に対して「劉野川、お前の足技は見事だがそれが今一つ世間には知られていないぞ。ここでビリー・ローを倒して名を上げたらどうだ?もしお前が引き受けるなら前金で5万ドル払おうじゃないか?」と持ちかけ、それを聞いていたDr.ランドが「もしビリー・ローが私たちに協力を拒むなら、ビリーの代わりに劉野川をスターにしてやろうか!?ホッホホホ!」と何とも能天気な会話が交わされたり、さらにはDr.ランドが払う5万ドルを劉野川に届ける役目をパスカル(ダン・イノサント)が引き受けたりと、色々と興味深いシーンが続く辺りは今観ても本当に面白いんですね。
勿論この“劉野川へのビリー・ロー抹殺指令”のシーンは、国際バージョンではDr.ランドたちによる全く異なる内容(英語での)の会話となっています。
で、トレーニングを終えたビリーが「唐山大兄」の歌をこれまた能天気♪に歌いながら自室に帰って来ると、そこで劉野川からの挑戦状を発見し「劉野川か、今度は何を企んでいるんだ?」とすぐに決闘場所である温室に向かい、そこでビリーは自分を待ち受けていた空手着姿の劉野川と壮絶なるキッキング合戦を展開します。
それにしても改めてこのサモ・ハンこと洪金寶渾身の武術指導によって生み出されたビリーvs劉野川の“温室の決闘”をジックリと見直してみると、ビリーが自分が放った電撃の蹴りを間一髪避けた劉野川に対して、自らの爪先を花弁を蹴り飛ばす寸前で静止させるという絶妙のレッグ・コントロールを「見ろ、足技はコントロールが命だ。お前の蹴りは盆栽が相手なのか?」とビリーが誇るシーンや、ビリーと劉野川がお互いの蹴りをハイアングルで「アタ!アタ!アタ!」と何度も打ち付け合う圧巻のキッキング・パフォーマンスなどなど、本当に素晴らしいクンフー・ファイトの連続です。
さらに興味深い事柄としては、この卡薩伐が演じた“最強刺客”劉野川という役名です。何故ならこの名前こそリーさんことブルース・リーが実際にその恐るべき格闘家としての実力の片鱗を見せたある有名な“死闘”の対戦相手である劉大川に酷似しているからです。
劉大川は父親が香港查拳の掌門人で、劉大川自身も武打星にして香港の軽量級ボクシング王者でした。しかし僅かな関係者だけが見守る形で行われたリーさんvs劉大川の決闘はアッサリとリーさんの勝利となり、リーさんの猛攻を浴び負傷した劉大川は入院し、そのまま引退状態となってしまうという悲惨な結末となりました。
余談ですが、このリーさんvs劉大川の“死闘”を目撃した関係者の1人が染野行雄さんで、私も染野さんから当日のリーさんvs劉大川の“死闘”の模様を何度もお聞きしていますし、染野さんは以前にも汐留でドニー兄貴主演『イップ・マン』公開イベントとしてドラゴンこと倉田保昭さんも交えて行われたトークショーでも、このリーさんvs劉大川の決闘について詳細に語っておられました。
で、こちらでHMDBの劉大川の映画出演データを見る事が出来ます↓
http://hkmdb.com/db/people/view.mhtml?id=18174&display_set=eng
またこちらで劉大川本人の貴重なインタビュー映像(モノクロ)を観る事が出来ます↓
http://www.youtube.com/watch?v=IUPDC04-rqY
勿論、この“温室の決闘”が撮影された『死亡遊戯』香港バージョン製作当時、サモ・ハンら関係者たちが卡薩伐演じる“最強刺客”を劉野川と命名する際に、あのリーさんの伝説的な“死闘”の対戦相手だった劉大川をイメージして命名したのかどうかについての確証はありません。
ただ『死亡遊戯』の主人公である“功夫巨星”ビリー・ロー抹殺のために呼び寄せられた“足技の達人”が実際に“世紀の闘神”と“死闘”を展開した実在の格闘家と酷似した役名を与えられていたという事実、私はそこに香港クンフー映画、いや映画という世界だけが持つまさに胸躍るようなファンタジーを感じずにはいられないのです。
さあ“龍魂正統的継承者”サモ・ハンが全力で構築した2人の韓国人蹴撃高手による“温室の決闘”が本邦初収録となる究極の“デス・ゲーム”発売を心待ちにする私たちリー信者の合言葉は?そう、BRUCE IS BACK!!