先日収録しました大島由加里さんのインタビューですが、現在校正の真っ最中ですので、もう少しだけお時間頂ければと思います。かなり中身の濃いインタビューなので、恐らく全3回ぐらいに渡って当ブログにアップする事になるかと思いますが、どうぞお楽しみに!
さて、大台の第70回が目前となって来ました今回の「熱風!韓国LEGENDS」は、あの元奎導演、真田広之&李元覇主演の大傑作忍者武打片『龍の忍者』(82)の韓国バージョンで、南基男導演、朴煕鎮主演『黒龍通牒状』(85)でいきましょう!
私が所有するこの『黒龍通牒状』は、大昔に韓国のメーカー「Gold Star Home Video」からリリースされていたオリジナルVHSで、今ではかなりのレア・アイテムとなっています。逆に言えば、よくぞこんなレアなオリジナルVHSがまだ韓国現地で残っていた!って感じでしょうか。
ただこの『黒龍通牒状』ですが、作品としてはオリジナル版である『龍の忍者』をメチャクチャに弄りまくっていて(涙)、『龍の忍者』で真田が演じた玄武を韓国人武打星の朴煕鎮が演じているばかりか、津島要が演じた茜も無名の韓国人女優が演じています。
そのため物語設定も朝鮮が舞台となり、真田演じる玄武の出演シーンの殆ども朴煕鎮の出演シーンに差し替えられ(但し真田の覆面忍者姿シーンのみ真田本人のアクション・シーンを使用)、劇中では朴煕鎮と韓国人武打星たちとのテコンドー・ファイトが延々と展開されます。
ただこの朴煕鎮、顔付きは“最後のソックリさん武打星”石天龍に似てるんですが(苦笑)、その黄正利を彷彿させるような逆関節蹴り、相手の首を片足で巻き込んでの強烈な廻し蹴り、さらには空中連続三段蹴り(ちょっとスケール小さいけど)など中々の腕前を誇るテコンドー・ファイターです。
また『龍の忍者』もう1人の主役である李元覇が演じる孫靖は『黒龍通牒状』VHSのジャケットの表紙を李元覇が堂々と飾っている事もあり(苦笑)、序盤の有名な竹馬合戦シーン、夜間の堂内での玄武との乱戦などはそのまま『黒龍通牒状』でも流用されていました。
また映画の終盤では朴煕鎮演じる玄武と福佐(田中浩。本人出演シーンを流用)の会話シーンではオリジナル版と韓国版の2人の映像を巧みに編集して朴煕鎮と田中浩が実際に会話しているように見せるなど苦労の跡が窺えます。他にも『龍の忍者』の太保や権永文の出演シーンもそのまま何度か登場していました。
しかしながらこの『黒龍通牒状』、いよいよ映画のクライマックスで一瞬ながら「THE LEGEND OF THE NINJA(何時聴いても燃えるよね♪)」が流れた後に朴煕鎮が挑む最終決戦の展開は、韓国側独自の編集が余りに強引と言うか、大暴走と言うか・・・私は非常にガッカリしました。
何故ならそこには『龍の忍者』にあった塔内で玄武と孫靖がお互いに死力を尽くして闘う決闘、玄武と僧侶(染野行雄!)の一騎打ち、そして共闘を誓い合った玄武&孫靖が無敵の神打王(黄正利!)と繰り広げる激闘などは全てカット!!代わりに広場での朴煕鎮vs朴東龍一派のユル〜イ乱戦、そして洞窟に入った朴煕鎮が目の前の骸骨に「ひゃああ!ひえええ!」と何度も悲鳴を上げながら(涙)辿り着いた怨敵の白髪老人との詰り合い(苦笑)の果てに、最後は白髪老人もまた勝手(笑)に骸骨となり、そのままアッサリと劇終という文字通り衝撃を通り越して笑撃の結末でした(トホホ!)。うう〜ん!せめてこの白髪老人を韓国側による別撮りで黄正利が演じていたら、もうそれだけで大興奮だったんだけどねえ・・・(溜息)。
こちらで『黒龍通牒状』の詳細データが見られます→ http://www.kmdb.or.kr/movie/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=03895
これは私個人の意見ですが、この『黒龍通牒状』を『龍の忍者』の韓国バージョンと呼ぶのはかなり無理があるでしょう。むしろ『龍の忍者』の名場面をダイジェスト流用した韓国忍者アクション映画として扱うのが正当だと思われます。
ただそうは言いながらも、これまた私も含めたこの手の怪作クンフー映画をこよなく愛する人間にとっては、この『黒龍通牒状』全体に漂う韓国別編集バージョン独特の何とも怪しい雰囲気に堪らない魅力を感じてしまうのもまた事実なんですね。
最後にこの『黒龍通牒状』のオリジナル版である『龍の忍者』は、その製作過程においても当初呉思遠がオーディションで発掘したニューヨーク出身でバスケットボールを得意としたロイド・ハッチンソンこと李元覇を連れて日本を訪れ、当時は日本の某社に勤務していた染野行雄さんに協力を頼みに来る辺りから実にドラマチックな出来事が幾つも起こった作品でした。
何時の日か機会を作って『龍の忍者』の出演者である染野さんや真田広之にはまさに80年代香港忍者アクション映画不滅の傑作であるこの『龍の忍者』についてジックリと話を訊いてみたいと思っています。と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!
さて、大台の第70回が目前となって来ました今回の「熱風!韓国LEGENDS」は、あの元奎導演、真田広之&李元覇主演の大傑作忍者武打片『龍の忍者』(82)の韓国バージョンで、南基男導演、朴煕鎮主演『黒龍通牒状』(85)でいきましょう!
私が所有するこの『黒龍通牒状』は、大昔に韓国のメーカー「Gold Star Home Video」からリリースされていたオリジナルVHSで、今ではかなりのレア・アイテムとなっています。逆に言えば、よくぞこんなレアなオリジナルVHSがまだ韓国現地で残っていた!って感じでしょうか。
ただこの『黒龍通牒状』ですが、作品としてはオリジナル版である『龍の忍者』をメチャクチャに弄りまくっていて(涙)、『龍の忍者』で真田が演じた玄武を韓国人武打星の朴煕鎮が演じているばかりか、津島要が演じた茜も無名の韓国人女優が演じています。
そのため物語設定も朝鮮が舞台となり、真田演じる玄武の出演シーンの殆ども朴煕鎮の出演シーンに差し替えられ(但し真田の覆面忍者姿シーンのみ真田本人のアクション・シーンを使用)、劇中では朴煕鎮と韓国人武打星たちとのテコンドー・ファイトが延々と展開されます。
ただこの朴煕鎮、顔付きは“最後のソックリさん武打星”石天龍に似てるんですが(苦笑)、その黄正利を彷彿させるような逆関節蹴り、相手の首を片足で巻き込んでの強烈な廻し蹴り、さらには空中連続三段蹴り(ちょっとスケール小さいけど)など中々の腕前を誇るテコンドー・ファイターです。
また『龍の忍者』もう1人の主役である李元覇が演じる孫靖は『黒龍通牒状』VHSのジャケットの表紙を李元覇が堂々と飾っている事もあり(苦笑)、序盤の有名な竹馬合戦シーン、夜間の堂内での玄武との乱戦などはそのまま『黒龍通牒状』でも流用されていました。
また映画の終盤では朴煕鎮演じる玄武と福佐(田中浩。本人出演シーンを流用)の会話シーンではオリジナル版と韓国版の2人の映像を巧みに編集して朴煕鎮と田中浩が実際に会話しているように見せるなど苦労の跡が窺えます。他にも『龍の忍者』の太保や権永文の出演シーンもそのまま何度か登場していました。
しかしながらこの『黒龍通牒状』、いよいよ映画のクライマックスで一瞬ながら「THE LEGEND OF THE NINJA(何時聴いても燃えるよね♪)」が流れた後に朴煕鎮が挑む最終決戦の展開は、韓国側独自の編集が余りに強引と言うか、大暴走と言うか・・・私は非常にガッカリしました。
何故ならそこには『龍の忍者』にあった塔内で玄武と孫靖がお互いに死力を尽くして闘う決闘、玄武と僧侶(染野行雄!)の一騎打ち、そして共闘を誓い合った玄武&孫靖が無敵の神打王(黄正利!)と繰り広げる激闘などは全てカット!!代わりに広場での朴煕鎮vs朴東龍一派のユル〜イ乱戦、そして洞窟に入った朴煕鎮が目の前の骸骨に「ひゃああ!ひえええ!」と何度も悲鳴を上げながら(涙)辿り着いた怨敵の白髪老人との詰り合い(苦笑)の果てに、最後は白髪老人もまた勝手(笑)に骸骨となり、そのままアッサリと劇終という文字通り衝撃を通り越して笑撃の結末でした(トホホ!)。うう〜ん!せめてこの白髪老人を韓国側による別撮りで黄正利が演じていたら、もうそれだけで大興奮だったんだけどねえ・・・(溜息)。
こちらで『黒龍通牒状』の詳細データが見られます→ http://www.kmdb.or.kr/movie/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=03895
これは私個人の意見ですが、この『黒龍通牒状』を『龍の忍者』の韓国バージョンと呼ぶのはかなり無理があるでしょう。むしろ『龍の忍者』の名場面をダイジェスト流用した韓国忍者アクション映画として扱うのが正当だと思われます。
ただそうは言いながらも、これまた私も含めたこの手の怪作クンフー映画をこよなく愛する人間にとっては、この『黒龍通牒状』全体に漂う韓国別編集バージョン独特の何とも怪しい雰囲気に堪らない魅力を感じてしまうのもまた事実なんですね。
最後にこの『黒龍通牒状』のオリジナル版である『龍の忍者』は、その製作過程においても当初呉思遠がオーディションで発掘したニューヨーク出身でバスケットボールを得意としたロイド・ハッチンソンこと李元覇を連れて日本を訪れ、当時は日本の某社に勤務していた染野行雄さんに協力を頼みに来る辺りから実にドラマチックな出来事が幾つも起こった作品でした。
何時の日か機会を作って『龍の忍者』の出演者である染野さんや真田広之にはまさに80年代香港忍者アクション映画不滅の傑作であるこの『龍の忍者』についてジックリと話を訊いてみたいと思っています。と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!