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Channel: 超級龍熱
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豪腕王爺の野望、ここに潰える!劉家輝&鄭少秋主演『少林與武當』こと『少林寺武者房』

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さて、今回は絶賛アップ中の「新春●円セール!救済プロジェクト」ネタ(爆笑!)ではなく、れっきとした「興發影業公司」による“劉家班”作品で、劉家輝導演&主演、鄭少秋共演『少林與武當』(83)でいきたいと思います。皆さんもご存じのように、この『少林與武當』は過去に国内でも『少林寺武者房』の邦題でVHS&DVD化していますし、大昔には「ゴールデン洋画劇場」でもTV放送していましたね。
この『少林與武當』、昨年末に某映画雑誌の『アイアン・フィスト』のDVD記事を読んでいたら「古典文学「楊家将」を描いた『少林寺武者房』」と書いているライターがいて「ううん?『少林寺武者房』って楊家将映画だったっけ?それって『五郎八卦棍』では?」と気になった事もあり、今回敢えて日本版VHS(日本語吹き替え♪)ではなく、オリジナル広東語音声による中文&英文2段字幕付きのVHSを引っぱり出してのレビューとなりました。
映画は香港クンフー映画では定番ネタである少林寺×武當の対立を軸に、武術オタクの王爺(王龍威)が少林派の金剛拳、武當派の八卦剣の奥義をそれぞれ奪おうと暗躍しますが、それを少林拳の俊傑(劉家輝!)と武當剣の風梧(鄭少秋)の親友2人が阻止する、という展開です。
劇中の武打シーンは、本作の監製(まあ事実上は導演&武術指導も担当しているのでしょう)を功夫良(即:劉家良)が務めている事もあって素晴らしい完成度を誇っています。ただ主人公の1人である風梧に扮した鄭少秋が見せるクンフー・アクションは一見激しく闘っているように見えますが、私から見ると相手の攻撃を避ける際にやたら両腕や肩を使ったオーバー・アクションが目立つだけの“偽武打シーン”で、どうも物足りなかったですねえ。
鄭少秋は陳家路などの剣劇アクションをやらせると圧巻の動きを見せる人ですが、拳撃アクション、それも“劉家班”作品でのハイレベルなクンフー・アクションとなると、やはり本人のポテンシャル的にも相当厳しかったと言えるでしょう。
あと劉家輝演じる俊傑が少林寺に入門し、徳智として少林寺堂内で特訓に励むシーンは、どうも『少林寺三十六房』(78)系列の同特訓シーンのフッテージを流用しているように見えるなぁ???(苦笑)。そうは言いながらも、クライマックスの俊傑&風梧vs王爺のパワフルで弾けるような激闘は、流石に“劉家班”作品の名に恥じない第一級のクンフー・ファイトで、改めて邵氏公司最強の反派武打星こそ我らがジョニーこと王龍威だぜ!と痛感させられた(オイオイ?)『少林與武當』レビューでした。
最後にこの『少林與武當』には、韓国から郭武星&白黃基と2人の韓国人武打星が出演している事も明記しておきたいと思います。恐らくは同じ韓国人武打星である權永文の豪快なテコンドーの蹴りを気に入った劉家良が權永文&張一道を『続・少林寺三十六房(TV放送題名『少林寺拳道』)』(80)に起用した経緯もあっての郭武星と白黃基の『少林與武當』出演だったと思われますが、2人にとって“劉家班”作品出演は武打星として大変良い経験になった事でしょう。
ちなみに、こちらで『少林與武當』の詳細データが見られます→ http://hkmdb.com/db/movies/view.mhtml?id=6143&display_set=big5

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