さてさて、お待たせしました!「李小龍生誕75周年記念特別企画」その第2弾は「ブルース・リー死亡の塔」出演者への独占単独インタビューです!!
いま現在もその制作から公開に至るまでのプロセスが謎に包まれている作品「ブルース・リー死亡の塔」(81)。そもそもこの「死亡の塔」は何故制作されたのか?
何故リーさんこと李小龍出演作品を歌いながら、実質は金泰靖主演による本格派のクンフー映画として完成したのか?私は、いえ私たち「死亡の塔弁護士会」はどうしてもその“最後の真実”が知りたい!!
では、それらの謎に答えられる「死亡の塔」関係者は果たして誰なのか?
監督の呉思遠?年齢的に遥か昔の事をどれだけ覚えているでしょうか?“主演武打星”の金泰靖?残念ながら鬼籍に入ってしまいました。秦谷役の黄正利?韓国語でのインタビューはちょっと厳しいでしょう。日本人出演者の加藤寿さん?加藤さんの出演シーンは作品の謎に迫る部分とは無関係でしょう。
では残る関係者では一体誰がいるのか???そう、1人だけいました!最も適任者の武打星が!!それは70年代から多くの香港クンフー映画に出演し、外国人として唯一黄正利の弟子となり、「死亡の塔」でも実質的にプロダクション・マネージャー的なポジションにいた人物!!そう、彼こそ“死の宮殿”の番人ルイスことロイ・ホランその人です!!!(大拍手!)。
今回、私はホラン教授にFacebookを通して「死亡の塔」に関する重要な質問を2度に渡って申し入れました。それに対してホラン教授は実に真摯に、また的確な回答を返してくれました。
Facebookを通してのインタビューである性質上、また多忙なホラン教授に対して余り多くの質問をぶつける事は控えたものの、それでも今回のホラン教授への会見は私こと龍熱、つまりは日本人映画評論家による初のインタビューとなりました。
そしてホラン教授が明らかにしてくれた「死亡の塔」の“最後の真実”こそ、まさに“底が丸見えの底なし沼”だった!!では以下の独占インタビューをお読み下さい。どうぞ!
ーMr.ホラン、いえホラン教授、今回はありがとうございます!
ロイ・ホラン やあ、Facebookの友達リクエストありがとう!こちらからの返信が遅れてしまって申し訳なかった。実は私の幾つかのFacebook(後述)を整理するのにちょっと時間がかかってしまってね。どうやら私もかなり老いぼれて来たようだよ!(笑)。
ーとんでもないです!私はロイ教授の出演作の中でも特に「死亡の塔」が大好きなんです。まずお訊きしたいのが、ホラン教授は当時この映画のロケで来日して金泰靖や王将と一緒に銀座駅などを訪れていますね?
ロイ・ホラン 私の「死亡の塔」の日本ロケで一番トンでもない思い出はね、映画会社(思遠影業公司)が私と金泰靖、それと黄正利(!)を日本でいうラブホテルに泊まらせた事さ!
ーええっ!ラブホテルにですか!?(汗)。ってあの黄正利もラブホテルに一緒に泊まってたんですね。
ロイ・ホラン それも撮影中ズ~ッ!とだよ。私は夜なんかもう寝れなかったよ!(苦笑)。
ーな、なるほどぉ。あといまお話に出た金泰靖(即:唐龍。故人)はどんな人でしたか?
ロイ・ホラン 金泰靖は礼儀正しい男だったね。ただ口数が少ない男でもあったな。やっぱり彼が我々とコミュニケーションを取る時は何時も(韓国語の)通訳が必要だったからね。
ーあと今回どうしてもお訊きしたかったのは「死亡の塔」韓国バージョンについてなんです。
ロイ・ホラン 「死亡の塔」韓国バージョンか。私が思うに韓国バージョンはゴールデン・ハーベストが彼らの(韓国での)マーケットをより大きくし、そこでさらなる興行収入を得る為に(韓国サイド)に制作させる便宜を図ったんだろうね。
ーさて、ここからいよいよ核心部分をお訊きしたいと思います。そもそも「死亡の塔」は何故制作されたんでしょうか?私が思うに、78年に「死亡遊戯」が公開された後、もうブルース・リーの映画を制作する真っ当な理由が無かったと思うのですが・・・。
ロイ・ホラン まず、判って欲しいのが映画制作の目的とはビジネスとしてお金を稼ぐ(興行収入)ためでもあるわけなんだ。そもそも「死亡の塔」はブルース・リーの「未公開映像」を使用して映画を制作するために企画されたんだよ。
ーその「未公開映像」は「燃えよドラゴン」の未公開映像の事ですね?
ロイ・ホラン ただその「燃えよドラゴン」の「未公開映像」を使って映画を制作する、というプロジェクト自体が実に複雑な枠組みを伴ったプロジェクトだったんだ。何故なら、その「未公開映像」自体が「燃えよドラゴン」という他の作品の映像なわけで、それこそその「未公開映像」に映し出される撮影場所も、俳優が着る衣装も、「死亡の塔」本編とは関係ない映像なんだからね。要するに78年の「死亡遊戯」と同じ制作プロセスなわけだよ。
ーなるほど!ラスト10分間のブルース・リーのアクションを最大限に生かすために制作された「死亡遊戯」と結局は同じ制作スタイルになるわけですからね。
ロイ・ホラン おまけに監督の呉思遠と思遠影業が「死亡の塔」の制作に入った時、肝心のブルース・リーが出演している「未公開映像」が余りに短時間な事に気がついたんだよ!!
ーうう~ん!未公開映像と言ってもたった5分弱の「燃えよドラゴン」の映像ですからねー!
ロイ・ホラン そこで呉思遠たちはこの「死亡の塔」の映画としての失敗を何とか回避するために、作品のテーマ自体を「ブルース・リー映画」から「良質なクンフー・アクション映画」へとシフト・チェンジする道を選択したんだ!
ーそうか!それがこの「死亡の塔」という作品が辿った“本当の真実”だったんですね!!(溜め息)。
ロイ・ホラン その後、この「死亡の塔 Tower of Death」はマーケットに受け入られた事もあって、英語題名を「死亡遊戯Ⅱ Game of Death2」へと変更していったんだよ。
ーいや~長年の「死亡の塔」の核心部分の謎がやっと解けました!本当に感激です。そう言えば思遠影業作品の「神腿鉄扇功 Snuff Bottle Connection」や「龍の忍者 Ninja in the Dragon`s Den」などの英語題名の殆どはホラン教授が命名されたそうですね?素晴らしいセンスの英語題名ばかりで、私は最高にカッコイイと思います!(^_^)。
ロイ・ホラン サンキュー、二郎!(笑)。私も何時かまた日本を訪れたいと思っているよ。日本は素晴らしい国だからね!
ーホラン教授、お忙しい中のインタビュー、本当にありがとうございました。
(2015年10月14日及び、10月19日収録)
「死亡の塔」出演者にして生き証人であるロイ・ホランの直撃インタビュー、如何でしたでしょうか。以前に拙著「龍熱大全」の文中で「死亡の塔」に触れた際、私は監督の呉思遠本人が当時語った「死亡の塔」制作の経緯を掲載しました。
ただその呉思遠の証言は今回の私とのインタビューでロイ・ホランが語った「死亡の塔」の“最後の真実”と比べると、やや抽象的で決定的な核心部分が欠けていただけに、今回のホラン教授のインタビューは余計にリアルで生々しかったですね。
要するに「死亡の塔」という作品は、①李小龍の「未公開映像」の存在を確認→②その「未公開映像」を使用しての李小龍映画制作の決定→③李小龍の「未公開映像」が僅か5分間の「燃えよドラゴン」の映像のみである事が判明→④苦肉の策として李小龍映画から“影武者”金泰靖を全面に押し出した本格派のクンフー映画へと大幅な路線変更を決断・・・との経緯を辿った作品だったわけです。
さらに今回のホラン教授とのインタビューは、私とホラン教授が2人の間に通訳を一切入れずに直接英語によるやり取りが出来た事で、私自身「死亡の塔」という作品周辺に長きに渡ってモヤモヤと漂っていた深く濃い霧がやっと晴れた、そんな爽やかな気分です。
それにしても、今回のホラン教授はよくぞこれまで面識すら無かった私との会見に快く応じてくれました。実はこれまでにも名前こそ出しませんが、私がFacebookを通してインタビューを申し込んだ香港武打星&関係者たちが何人かいたのですが、大抵は無視か「ああ、また今度な?」的な何ともつれない対応が殆どでした。
そういう意味では、今回のロイ・ホラン教授とのディープかつユーモア溢れる会話は本当に楽しかったですし、改めて私はホラン教授の大ファンになりました(^_^)。
We deeply thank to Mr.Roy Horan for joined us with this great interview about Tower of Death mysteries!!Yes,we are not alone in the night!!
最後になりましたが、こちらがホラン教授の武術、映画キャリア、香港アクション映画などに関するFacebookです。
https://www.facebook.com/royhoran88kungfu
こちらがホラン教授によるトレーニング、コンサルティングなどなど様々な事柄に関するFacebookです。
https://www.facebook.com/innovea
いま現在もその制作から公開に至るまでのプロセスが謎に包まれている作品「ブルース・リー死亡の塔」(81)。そもそもこの「死亡の塔」は何故制作されたのか?
何故リーさんこと李小龍出演作品を歌いながら、実質は金泰靖主演による本格派のクンフー映画として完成したのか?私は、いえ私たち「死亡の塔弁護士会」はどうしてもその“最後の真実”が知りたい!!
では、それらの謎に答えられる「死亡の塔」関係者は果たして誰なのか?
監督の呉思遠?年齢的に遥か昔の事をどれだけ覚えているでしょうか?“主演武打星”の金泰靖?残念ながら鬼籍に入ってしまいました。秦谷役の黄正利?韓国語でのインタビューはちょっと厳しいでしょう。日本人出演者の加藤寿さん?加藤さんの出演シーンは作品の謎に迫る部分とは無関係でしょう。
では残る関係者では一体誰がいるのか???そう、1人だけいました!最も適任者の武打星が!!それは70年代から多くの香港クンフー映画に出演し、外国人として唯一黄正利の弟子となり、「死亡の塔」でも実質的にプロダクション・マネージャー的なポジションにいた人物!!そう、彼こそ“死の宮殿”の番人ルイスことロイ・ホランその人です!!!(大拍手!)。
今回、私はホラン教授にFacebookを通して「死亡の塔」に関する重要な質問を2度に渡って申し入れました。それに対してホラン教授は実に真摯に、また的確な回答を返してくれました。
Facebookを通してのインタビューである性質上、また多忙なホラン教授に対して余り多くの質問をぶつける事は控えたものの、それでも今回のホラン教授への会見は私こと龍熱、つまりは日本人映画評論家による初のインタビューとなりました。
そしてホラン教授が明らかにしてくれた「死亡の塔」の“最後の真実”こそ、まさに“底が丸見えの底なし沼”だった!!では以下の独占インタビューをお読み下さい。どうぞ!
ーMr.ホラン、いえホラン教授、今回はありがとうございます!
ロイ・ホラン やあ、Facebookの友達リクエストありがとう!こちらからの返信が遅れてしまって申し訳なかった。実は私の幾つかのFacebook(後述)を整理するのにちょっと時間がかかってしまってね。どうやら私もかなり老いぼれて来たようだよ!(笑)。
ーとんでもないです!私はロイ教授の出演作の中でも特に「死亡の塔」が大好きなんです。まずお訊きしたいのが、ホラン教授は当時この映画のロケで来日して金泰靖や王将と一緒に銀座駅などを訪れていますね?
ロイ・ホラン 私の「死亡の塔」の日本ロケで一番トンでもない思い出はね、映画会社(思遠影業公司)が私と金泰靖、それと黄正利(!)を日本でいうラブホテルに泊まらせた事さ!
ーええっ!ラブホテルにですか!?(汗)。ってあの黄正利もラブホテルに一緒に泊まってたんですね。
ロイ・ホラン それも撮影中ズ~ッ!とだよ。私は夜なんかもう寝れなかったよ!(苦笑)。
ーな、なるほどぉ。あといまお話に出た金泰靖(即:唐龍。故人)はどんな人でしたか?
ロイ・ホラン 金泰靖は礼儀正しい男だったね。ただ口数が少ない男でもあったな。やっぱり彼が我々とコミュニケーションを取る時は何時も(韓国語の)通訳が必要だったからね。
ーあと今回どうしてもお訊きしたかったのは「死亡の塔」韓国バージョンについてなんです。
ロイ・ホラン 「死亡の塔」韓国バージョンか。私が思うに韓国バージョンはゴールデン・ハーベストが彼らの(韓国での)マーケットをより大きくし、そこでさらなる興行収入を得る為に(韓国サイド)に制作させる便宜を図ったんだろうね。
ーさて、ここからいよいよ核心部分をお訊きしたいと思います。そもそも「死亡の塔」は何故制作されたんでしょうか?私が思うに、78年に「死亡遊戯」が公開された後、もうブルース・リーの映画を制作する真っ当な理由が無かったと思うのですが・・・。
ロイ・ホラン まず、判って欲しいのが映画制作の目的とはビジネスとしてお金を稼ぐ(興行収入)ためでもあるわけなんだ。そもそも「死亡の塔」はブルース・リーの「未公開映像」を使用して映画を制作するために企画されたんだよ。
ーその「未公開映像」は「燃えよドラゴン」の未公開映像の事ですね?
ロイ・ホラン ただその「燃えよドラゴン」の「未公開映像」を使って映画を制作する、というプロジェクト自体が実に複雑な枠組みを伴ったプロジェクトだったんだ。何故なら、その「未公開映像」自体が「燃えよドラゴン」という他の作品の映像なわけで、それこそその「未公開映像」に映し出される撮影場所も、俳優が着る衣装も、「死亡の塔」本編とは関係ない映像なんだからね。要するに78年の「死亡遊戯」と同じ制作プロセスなわけだよ。
ーなるほど!ラスト10分間のブルース・リーのアクションを最大限に生かすために制作された「死亡遊戯」と結局は同じ制作スタイルになるわけですからね。
ロイ・ホラン おまけに監督の呉思遠と思遠影業が「死亡の塔」の制作に入った時、肝心のブルース・リーが出演している「未公開映像」が余りに短時間な事に気がついたんだよ!!
ーうう~ん!未公開映像と言ってもたった5分弱の「燃えよドラゴン」の映像ですからねー!
ロイ・ホラン そこで呉思遠たちはこの「死亡の塔」の映画としての失敗を何とか回避するために、作品のテーマ自体を「ブルース・リー映画」から「良質なクンフー・アクション映画」へとシフト・チェンジする道を選択したんだ!
ーそうか!それがこの「死亡の塔」という作品が辿った“本当の真実”だったんですね!!(溜め息)。
ロイ・ホラン その後、この「死亡の塔 Tower of Death」はマーケットに受け入られた事もあって、英語題名を「死亡遊戯Ⅱ Game of Death2」へと変更していったんだよ。
ーいや~長年の「死亡の塔」の核心部分の謎がやっと解けました!本当に感激です。そう言えば思遠影業作品の「神腿鉄扇功 Snuff Bottle Connection」や「龍の忍者 Ninja in the Dragon`s Den」などの英語題名の殆どはホラン教授が命名されたそうですね?素晴らしいセンスの英語題名ばかりで、私は最高にカッコイイと思います!(^_^)。
ロイ・ホラン サンキュー、二郎!(笑)。私も何時かまた日本を訪れたいと思っているよ。日本は素晴らしい国だからね!
ーホラン教授、お忙しい中のインタビュー、本当にありがとうございました。
(2015年10月14日及び、10月19日収録)
「死亡の塔」出演者にして生き証人であるロイ・ホランの直撃インタビュー、如何でしたでしょうか。以前に拙著「龍熱大全」の文中で「死亡の塔」に触れた際、私は監督の呉思遠本人が当時語った「死亡の塔」制作の経緯を掲載しました。
ただその呉思遠の証言は今回の私とのインタビューでロイ・ホランが語った「死亡の塔」の“最後の真実”と比べると、やや抽象的で決定的な核心部分が欠けていただけに、今回のホラン教授のインタビューは余計にリアルで生々しかったですね。
要するに「死亡の塔」という作品は、①李小龍の「未公開映像」の存在を確認→②その「未公開映像」を使用しての李小龍映画制作の決定→③李小龍の「未公開映像」が僅か5分間の「燃えよドラゴン」の映像のみである事が判明→④苦肉の策として李小龍映画から“影武者”金泰靖を全面に押し出した本格派のクンフー映画へと大幅な路線変更を決断・・・との経緯を辿った作品だったわけです。
さらに今回のホラン教授とのインタビューは、私とホラン教授が2人の間に通訳を一切入れずに直接英語によるやり取りが出来た事で、私自身「死亡の塔」という作品周辺に長きに渡ってモヤモヤと漂っていた深く濃い霧がやっと晴れた、そんな爽やかな気分です。
それにしても、今回のホラン教授はよくぞこれまで面識すら無かった私との会見に快く応じてくれました。実はこれまでにも名前こそ出しませんが、私がFacebookを通してインタビューを申し込んだ香港武打星&関係者たちが何人かいたのですが、大抵は無視か「ああ、また今度な?」的な何ともつれない対応が殆どでした。
そういう意味では、今回のロイ・ホラン教授とのディープかつユーモア溢れる会話は本当に楽しかったですし、改めて私はホラン教授の大ファンになりました(^_^)。
We deeply thank to Mr.Roy Horan for joined us with this great interview about Tower of Death mysteries!!Yes,we are not alone in the night!!
最後になりましたが、こちらがホラン教授の武術、映画キャリア、香港アクション映画などに関するFacebookです。
https://www.facebook.com/royhoran88kungfu
こちらがホラン教授によるトレーニング、コンサルティングなどなど様々な事柄に関するFacebookです。
https://www.facebook.com/innovea