「“和製ドラゴン”倉田保昭、激闘!十五番勝負」第8回は唐迪導演、小麒麟主演「麒麟掌」(73)でいきたいと思います。その数ある香港クンフー映画の中でも“問題作品”と言われている作品、それがこの「麒麟掌」です。
では倉田さんも出演しているこの「麒麟掌」の何が“問題”なのか?まず制作会社である星海影業、これが完全に黒社会系会社だった事。さらに幼馴染みの小麒麟が初主演したこの「麒麟掌」のセットを訪問したリーさんが“武術指導”している現場をスタッフが盗み撮りし、その映像をリーさんに無断で本編に挿入した事でリーさんを激怒させた事。そしてそのリーさんを撮影した約20分の映像を制作者の1人である曲興華が持ち逃げ(!)してしまい、その映像が現在も行方不明である事などなど・・・もう数え上げたらキリがありませんねえ(^_^;)。
キャスト的には孟秋&孟海の姉弟、池漢載&黄仁植の韓国コンビ、金霏、魏平澳、アレクサンダー、若き日の成龍や火星など、それなりに充実していますし、中盤の小麒麟vs黄仁植戦なんて逆に異色の顔合わせで中々見られる対決ではないんですが・・・それでも主役の小麒麟のクンフー・アクションがしょっぱい、もうしょっぱ過ぎる!!(@_@)。
この小麒麟は本格的なクンフー・アクションよりも、バック転などのアクロバティックな動きが辛うじて秀でている人で、その小麒麟を主役にクンフー映画を撮る、という企画自体がそもそも相当無理があったと思います。
それでも映画のクライマックスで、この小麒麟相手に延々と一騎打ちを見せなければならなかった倉田さんも本当に大変だったと思いますが、逆に悪役として倉田さんが出演しているからこそ、この「麒麟掌」が1本のクンフー映画として何とか成立したと言っても良いでしょう。(この決闘シーンでA.ブッチャーのテーマ曲「吹けよ風、呼べよ嵐」が流れるのがご愛嬌(^_^))
だって小麒麟vs倉田戦の後の小麒麟vs唐迪戦なんてもう観れたもんじゃないもんねえ(溜息)。って実はこの導演の唐迪こそが小麒麟の耳元で「お前が親友の李小龍を連れて来れば、お前を主役にしてやるよ。グヒヒヒ!」と“悪魔の囁き”をした張本人だったのでした。
ただ散々コキ下ろして来た「麒麟掌」ですが(^_^;)、映画のエンディングでは実に貴重なシーンを観る事が出来ます。それが記者たちの前で孟海にヘッドロックをかけるリーさんの後ろを「スウ・・・!」と倉田さんが一瞬横切る衝撃映像!!
まさに映像で残されている唯一のリーさんと倉田さんの“共演シーン”です!!このシーンだけでもこの「麒麟掌」という作品の存在価値が十分にあると思います(オイオイ?)。余談ですが、この映画でリーさんとの友情まで失いながら初主演を達成した小麒麟ですが、その後に今度は孟飛と共演した「英雄血」(76)で再度主演作品を撮っていました。
最後に以前に私が今は亡き日野康一さんにこの「麒麟掌」が日本で劇場公開が企画されながらも、結局は未公開作品に終わった理由を訊いたところ、日野さんから返って来た答えが「だって制作会社がヤ●ザでしたから!」だった事を書き記しておきたいと思います。そう、合言葉はドラゴォォォン!!
「この「麒麟掌」の主役の小麒麟はブルース・リーの推薦で主演をやったんですけど、当時は俳優としては余り認められてない人でした。それもあって他の俳優もこの映画に出たがらなかったんです。ブルース・リーが武術指導をやった事になっていますが、実際は名前を貸しただけで、記者会見の時に1日やっただけなんです。確か僕もちゃんとギャラ貰っていなかった記憶がありますね。撮影会で僕がリーさんの後ろをス~ッと通ってる?ああ、そういう場面もありましたね(笑)」(倉田保昭:談)
では倉田さんも出演しているこの「麒麟掌」の何が“問題”なのか?まず制作会社である星海影業、これが完全に黒社会系会社だった事。さらに幼馴染みの小麒麟が初主演したこの「麒麟掌」のセットを訪問したリーさんが“武術指導”している現場をスタッフが盗み撮りし、その映像をリーさんに無断で本編に挿入した事でリーさんを激怒させた事。そしてそのリーさんを撮影した約20分の映像を制作者の1人である曲興華が持ち逃げ(!)してしまい、その映像が現在も行方不明である事などなど・・・もう数え上げたらキリがありませんねえ(^_^;)。
キャスト的には孟秋&孟海の姉弟、池漢載&黄仁植の韓国コンビ、金霏、魏平澳、アレクサンダー、若き日の成龍や火星など、それなりに充実していますし、中盤の小麒麟vs黄仁植戦なんて逆に異色の顔合わせで中々見られる対決ではないんですが・・・それでも主役の小麒麟のクンフー・アクションがしょっぱい、もうしょっぱ過ぎる!!(@_@)。
この小麒麟は本格的なクンフー・アクションよりも、バック転などのアクロバティックな動きが辛うじて秀でている人で、その小麒麟を主役にクンフー映画を撮る、という企画自体がそもそも相当無理があったと思います。
それでも映画のクライマックスで、この小麒麟相手に延々と一騎打ちを見せなければならなかった倉田さんも本当に大変だったと思いますが、逆に悪役として倉田さんが出演しているからこそ、この「麒麟掌」が1本のクンフー映画として何とか成立したと言っても良いでしょう。(この決闘シーンでA.ブッチャーのテーマ曲「吹けよ風、呼べよ嵐」が流れるのがご愛嬌(^_^))
だって小麒麟vs倉田戦の後の小麒麟vs唐迪戦なんてもう観れたもんじゃないもんねえ(溜息)。って実はこの導演の唐迪こそが小麒麟の耳元で「お前が親友の李小龍を連れて来れば、お前を主役にしてやるよ。グヒヒヒ!」と“悪魔の囁き”をした張本人だったのでした。
ただ散々コキ下ろして来た「麒麟掌」ですが(^_^;)、映画のエンディングでは実に貴重なシーンを観る事が出来ます。それが記者たちの前で孟海にヘッドロックをかけるリーさんの後ろを「スウ・・・!」と倉田さんが一瞬横切る衝撃映像!!
まさに映像で残されている唯一のリーさんと倉田さんの“共演シーン”です!!このシーンだけでもこの「麒麟掌」という作品の存在価値が十分にあると思います(オイオイ?)。余談ですが、この映画でリーさんとの友情まで失いながら初主演を達成した小麒麟ですが、その後に今度は孟飛と共演した「英雄血」(76)で再度主演作品を撮っていました。
最後に以前に私が今は亡き日野康一さんにこの「麒麟掌」が日本で劇場公開が企画されながらも、結局は未公開作品に終わった理由を訊いたところ、日野さんから返って来た答えが「だって制作会社がヤ●ザでしたから!」だった事を書き記しておきたいと思います。そう、合言葉はドラゴォォォン!!
「この「麒麟掌」の主役の小麒麟はブルース・リーの推薦で主演をやったんですけど、当時は俳優としては余り認められてない人でした。それもあって他の俳優もこの映画に出たがらなかったんです。ブルース・リーが武術指導をやった事になっていますが、実際は名前を貸しただけで、記者会見の時に1日やっただけなんです。確か僕もちゃんとギャラ貰っていなかった記憶がありますね。撮影会で僕がリーさんの後ろをス~ッと通ってる?ああ、そういう場面もありましたね(笑)」(倉田保昭:談)