さて、昨日は都内某所で女性監督ジュリア・デュクルノー、ギャランス・マリリエ主演のフランスとベルギーの合作映画「RAW~少女のめざめ」(16)を試写で観て来ました。
実は最初は私も皆さんもご覧の作品ポスターを見て「ああ、これは主人公の少女が獣医科大学で色んな試練に出会って大人の女性に目覚めていく青春映画だな、うん!」と勝手に想像していたんですね。でもそれはトンでもない勘違いでした(^_^;)。
さらに試写の前に私が美人宣伝ウーマンのTさんに「主人公の女の子が生肉食べるとどうなるの?」と訊くと、Tさんが「いや~・・・ウフフ!」と笑顔で語らずだったので「あれ?」と思ったのと、主人公の少女の父親役で「地獄愛」(14)のローラン・リュカが出演しているがちょっと気になった龍熱だったのでした。
16歳のベジタリアン美少女ジュスティーヌ(ギャランス・マリリエ)は両親と姉と同じ獣医科大学に入学しますが、入学当初から大学寮での手洗い新入生歓迎の儀式やルームメイトがゲイの男性アドリアン(ラバ・ナイト・ウフェラ)だったりと驚きと戸惑いの連続となります。
そんなジュスティーヌが自分の身体の変調に気がついたのが新入生歓迎儀式の1つとして姉のアレックス(エラ・ルンプフ)にうさぎの生の腎臓を強引に食べさせられた直後でした。
身体中に発疹ができ、皮が剥け、体調が酷く悪くなったジュスティーヌは、心配したアドリアンと小旅行に行った際に生まれて初めてケバブを食べ、その余りの肉の美味しさに衝撃を受けます。
その日からジュスティーヌは夜中でもガツガツと生肉にかぶりつく自分を制御できなくなり、そしてそれこそがジュスティーヌにとって戦慄と悲しみに満ちた肉欲地獄の始まりだった!!!
映画はここから私たち観客もその衝撃と戦慄の展開についていくのが精一杯の状態になります。と言うか、女性監督ながら、この「RAW~」をホラー映画でもない、ましてやゾンビ映画でもない、全く新しいスタイリッシュな新感覚カニバリズム映画として撮り切ったデュクルノー監督には只々賞賛の言葉しかありません。
エロでグロいシーンが多々ありながら、それが不思議と不快に感じない。映画の最初から最後まで真っ赤な鮮血に塗れる主人公ジュスティーヌの姿は真紅の海に踊るプリンセスのようでした。
ただそれでも映画のラストに用意された驚愕の真実には、私も含めた試写会場の全員が愕然としました(^_^;)。
ハッキリ言ってこの映画、龍熱のお薦めです(^_^)。さあ、この「RAW~少女のめざめ」は来月2日からTOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて戦慄のロードショーとなりますので是非!!