まだお屠蘇気分の皆さんを“暗黒五毒門”の世界に誘う連載第7回ですが😉、今回はインターミッション(ってまたかい)的に「五毒拳」(78)の主役6人の毒派拳士以外の登場人物に駆け足ではありますが触れたいと思います。
まずは映画の冒頭、五毒門堂内で楊徳(江生)にその五毒門の呪われた歴史を切々と語る掌門人を演じた狄威です。
私は最初に「五毒拳」を観た時に狄威が五毒門当主役で出演しているのにビックリしました。
何故なら私にとって狄威は嘉禾影業で周比利と共にサモハンや成龍、または元彪の前に立ち塞がる悪役とのイメージが強かったからです。
ただ台湾出身の狄威は元々は邵氏公司の契約演員としてキャリアを重ねて来た人で、この当時は屠龍の芸名で活動していました。
余談ですが、ドニー兄貴信者にとって狄威と言えば、現在ドニー兄貴作品で殆ど唯一の国内未ソフト化作品「情逢敵手」(85)でドニー兄貴と一騎打ちを見せた事で知られていますね。
その「情逢敵手」出演後に何故かドニー兄貴が香港からボストンに1度帰国しますが、最近その帰国に繋がる驚くべき真相が判明しました。
ってそれはこの「五毒」特集とは全く無関係なのでここでは触れませんけど。
さて、話は戻って「五毒拳」の名バイプレーヤーたちですが、五毒門の莫大な財宝の行方を知る人物では?と毒ムカデ(鹿峯)と毒蛇(韋白)にフルボッコ(^_^;)にされる初老の男性に扮しているのが谷峰です。
谷峰は何と言っても張徹監督の不滅の大傑作「新片腕必殺剣」(71)で片腕剣士雷力こと姜大衞と激闘を見せる三節棍の達人役で有名ですが、谷峰は反派武星の傍ら邵氏の俳優養成所「南国実験劇団」の教官も務めていた人でした。他にも毒蝦蟇こと李豪(羅莽)を残酷な拷問から死に至らしめる悪代官の王龍威も忘れられません。空手道高手だった王龍威は張徹監督作品「洪拳與詠春」(74)で梁家仁との“無敵殺手”コンビでデビュー(このコンビ、当時は「イヤだ、キモ〜い!」と大不評だったとか(^_^;))後、それこそ出演する殆どの作品で悪役を引き受けていた武打星で、張徹作品に限らず劉家良作品でも多くの“武打名勝負”を残した人でした。
その王龍威の生涯屈指の名勝負が劉家良監督作品「武館」(81)での劉家輝演じる黄飛鴻と王龍威演じる北派の武道家が狭い路地裏で互いの鉄拳と開脚蹴りが火花を散らす大決闘です。
実はこの大決闘は「ワンチャイ天地大乱」(92)でのリンチェイ黄飛鴻vsドニー納蘭元述提督の決死戦で・・いやもうここら辺で止めないとキリがありませんね(^_^;)。
いや〜自分で駆け足で、と言いながら気がついたら延々と書いてしまっていました(^_^;)。
と言う感じで「邵氏暗黒武打片、五毒的世界」
まだまだ続きます。我ら“毒”を喰らわば“五毒”なり!!
Go ! Go to town and find your senior deciples and destroy them! That is your deadly mission.
Dick Wei as evil clan master from Five Deadly Venoms.