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NWA世界ヘビー級王者列伝④ “テキサスの荒馬”テリー・ファンク

第51代NWA世界ヘビー級王者“テキサスの荒馬”テリー・ファンク。

日本でジャイアント馬場からタイトルを奪回、アメリカに帰国し再び防衛戦ロードに入ったジャック・ブリスコを待っていたのが初の兄弟世界王者の偉業達成に燃えるテリー・ファンクだった。
フロリダでブリスコに挑戦したテリーは足四の字固めに入ろうとするブリスコを首ごと丸め込みそのままパッケージホールドで3カウントを奪い、念願のNWA世界王座を手に入れる。
このフロリダの王座移動劇直後にドレッシングルームで新王者テリー、前王者ブリスコにインタビューしている映像が残っているが、ブリスコが王者のプレッシャーから解放されてサバサバした表情だったのに対し、テリーが「あん?何でブリスコとのリターンマッチがアマリロじゃねえんだ?俺はそんな話聞いてねえぞ?どうなってんだよ、オイ!」とまるで新世界チャンピオンとしての品格ゼロのキレっぷりがテリーのNWA世界王座短命説をさらに加速させた。
しかしテリーファンクはそんな予想を裏切り、約1年以上に渡ってNWA世界王者に君臨し立派にその責務を務めた。
特にテリーとボブ・バックランド、チャボ・ゲレロら新進気鋭の挑戦者たちとのNWA世界戦はどれもが白熱の好試合となり、テリーの王者としての評価を高める事となった。
またNWA世界ヘビー級王者としてのテリーがスピニングトーホールドやダブルアームスープレックスに加えて新たに自らの必殺技のレパートリーとした技があった。
それがローリングクレイドルホールドである。
このローリングクレイドルが私たち日本のファンに強烈な印象を与えたのがテリーが日本でNWA世界王者としてたった1度だけ行った防衛戦であるvsジャンボ鶴田戦である。
この試合の2本目にテリーが鶴田に決めた豪快にして華麗なローリングクレイドルホールドこそ文字通り最高にして究極の回転揺り椅子固めである。
大好きな日本のファンにNWA世界王者としての晴れ姿を披露したテリーだったが、その後の防衛戦ロードでは徐々に過酷な防衛戦スケジュールによる疲れが見えて来る。
そんなテリーにカナダはトロントで満を持して挑戦して来たのが前回は短命王者の屈辱を味わったハーリー・レイスであった。
レスラーとして円熟期に入っていたレイスは対テリー・ファンク用に強烈な拷問技を用意し連戦で疲れ切っているテリーとの決戦に挑む。
そう、いよいよハーリー・レイスの時代がやって来たのだ!

51st NWA world heavy weight champion Terry Funk.


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