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Channel: 超級龍熱
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NWA世界ヘビー級王者列伝⑦ “東洋の巨人”ジャイアント馬場

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1979年8月にダスティ・ローデスに王座を奪われたハーリー・レイスだったが、僅か1週間でローデスから王座を奪回し、NWA世界チャンピオンに返り咲くと、2ヶ月後の10月に防衛戦のため日本にやって来る。
そこでレイスを待ち構えていたのが全日の総帥ジャイアント馬場であった。
この名古屋は愛知県体育館で行われたレイスvs馬場のNWA世界戦こそ、2人の幾度にも渡るNWA世界タイトル争奪戦における最もドラマティックな結末が用意された珠玉の名勝負となった。注目すべきはこの当時からNWA世界選手権ルールの改正により試合形式が60分3本勝負から60分1本勝負となった事。
3本勝負絶対支持派の私としては寂しい改正だったが、これにより「1本取られたら試合が終わる」的なよりスリリングな試合展開となったのは事実である。
試合は中盤から王者レイスが額から流血し、馬場が果敢に攻めるも、レイスが膝蹴りで逆襲。
さらにコーナーのトップロープに上がったレイスがダイビングヘッドバットを狙うが、そこを馬場がデッドリードライブでレイスをマットに叩き着ける!歓声が沸き起こる館内!
そして次の瞬間!私たちは信じられない光景を見る!何とあの寡黙なる“静かなる巨人”ジャイアント馬場が観客に向かってコブシを力強く何度も突き上げると「さあ!いくぞ!やるぞ!」とガッツポーズを見せたのだ!!そのリング上の馬場の奇跡のガッツポーズを見た館内の観客たちは一斉に「うおおおおおお!!」と呼応し大興奮!!!
当時TV観戦していた龍熱少年も既に東スポで試合結果を知りながらも😚同じくTVに向かって「いけ!馬場!いけー!」と大興奮!
馬場は対角線上にフラッと立ち上がった意識朦朧状態のレイス目掛けて猛ダッシュ!必殺のジャンピングネックブリーカードロップが完璧に決まりカウントスリー!!総立ちとなり歓喜する観客!
ここにジャイアント馬場は世界最高峰のNWA世界ヘビー級チャンピオンに再び返り咲いたのだった。
ある意味ではアントニオ猪木の専売特許であるガッツポーズを何故試合の勝負ポイントであるあの場面で馬場がやって見せたのか?それはもう誰にも分からない。だがその馬場の驚きと感動のガッツポーズからNWA世界王座返り咲き、さらにはリング上での前王者レイスの「ババ!まだ勝負は着いてねえぞ!これからだ!」の凄味溢れるマイクアピールと共に、この名古屋でのNWA世界王座移動劇は、今も馬場ファンの脳裏に鮮烈に焼き付いているメモリアルマッチである事は間違いない。
ちなみにこの新NWA王者馬場vs前王者レイスのリターンマッチも実にスリリングな好試合で、馬場の32文ロケット砲をかわし自爆させたレイスが一気に馬場をブレーンバスター!しかし馬場は空中で巨体を切り替える(!)とレイスの背後に着地!そこからハイアングルのバックドロップでレイスをピンフォールし初防衛に成功する。この試合も当時TV観戦していた龍熱少年はこれまた既に東スポで試合結果を知りながらも😚またまた大興奮して馬場の初防衛を讃えたのだった。
この馬場の初防衛戦は昔も今も私の大好きな馬場さんの試合の1つである👍。
その後、馬場は翌年に三度レイスに勝ちNWA世界チャンピオンのベルトを腰に巻くが、この奪取劇はレイスの馬場に対する2人の“長年の友情の証”と言われている。
そして時代は1980年代に入り、全米マットにおけるハーリー・レイスとダスティ・ローデスのNWA世界王座抗争に「Woooo!!」の奇声と共に新世代の次期チャンピオン有力候補が割って入る。そう、それが“狂乱の貴公子”リック・フレアーである。

55th NWA World Heavy Weight Champion Giant Baba.


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