さて、最近は邵氏公司の天映娯楽社未発売作品のレビューが続きますが、今回は日本人監督である楊樹希こと中平康が方盈&岳華主演で撮った『飛天女郎』(67)でいきましょう。中平康が邵氏公司で撮った作品では唐青主演のスパイ物『特警零零九』(67)、自身の代表作『狂った果実』のリメイク『狂戀時』(68)、あるいは『猟人日記』のリメイク『獵人』(69)がありますが、何故か今回レビューする『飛天女郎』だけがDVD&VCDが未発売に終わってしまいましたね。
で、この『飛天女郎』なんですが、香港映画の題材としては比較的珍しい香港サーカス、それも空中ブランコに挑む女性ヒロインを主人公としています。
博打好きな父親が母親以外の女性を妊娠させた事にショックを受けた主人公の何婷玉(方盈)は、九龍に公演にやって来た 楊志卿団長率いるサーカス団に押し掛け入団します。最初は雑用係で重労働の日々だった何婷玉ですが、やがてサーカスの花形スターで空中ブランコの名手劉耀武(何と羅烈!今回は憎憎しげな悪役です・・・って超若い!)のパートナーとして憧れだった空中ブランコの特訓に励みます。しかし劉耀武の素顔は女性と見たら片っ端から強姦する悪党で、ある日何婷玉はブランコの練習中に劉耀武に乱暴されそうになりますが、そこで何婷玉を助けてくれたのが同じく空中ブランコ伝説のスター羅天行(岳華)でした。
自分を助けてくれた羅天行に弟子入りした何婷玉は次第に羅天行を愛するようになり、過去に空中ブランコのパートナーを公演中の事故で転落死させてしまった事から空中ブランコから離れていた羅天行も何婷玉を深く愛するようになります。
ところが、ある日羅天行の留守中にシャワーを浴びていた何婷玉(ここで方盈のオールヌードが映し出されますが、恐らくはダブルでしょう)に劉耀武が襲いかかり、無残にも何婷玉は強姦されてしまい、やがて何婷玉は劉耀武の子を宿してしまいます。それを知った羅天行は怒りと悲しみを爆発させると、ナイフを手に待ち構える劉耀武と対決します・・・!黄梅調映画で知られた方盈のあどけない中にも可憐な笑顔、まだ若さを残しながらも憎たらしいほどの悪漢を快演する羅烈、そして数多くの邵氏片で好漢を演じて来た岳華のまさにベスト・パフォーマンスと言って良いほどの颯爽とした男っ振りに加えて、ある時は繊細に恋人たちが愛を語る姿を、そしてある時はパワフルかつスリリングな乱闘シーンを迫力漲るカット割りと共に描きながら物語を徐々に盛り立てていく中平康の演出が冴え渡る1本でした。
それにしても、どうしてこのような邵氏公司の良質な作品が天映娯楽社から未発売に終わってしまったのか・・・1人の邵氏公司信者としても本当に勿体無いと痛感させられた『飛天女郎』鑑賞でした。
で、この『飛天女郎』なんですが、香港映画の題材としては比較的珍しい香港サーカス、それも空中ブランコに挑む女性ヒロインを主人公としています。
博打好きな父親が母親以外の女性を妊娠させた事にショックを受けた主人公の何婷玉(方盈)は、九龍に公演にやって来た 楊志卿団長率いるサーカス団に押し掛け入団します。最初は雑用係で重労働の日々だった何婷玉ですが、やがてサーカスの花形スターで空中ブランコの名手劉耀武(何と羅烈!今回は憎憎しげな悪役です・・・って超若い!)のパートナーとして憧れだった空中ブランコの特訓に励みます。しかし劉耀武の素顔は女性と見たら片っ端から強姦する悪党で、ある日何婷玉はブランコの練習中に劉耀武に乱暴されそうになりますが、そこで何婷玉を助けてくれたのが同じく空中ブランコ伝説のスター羅天行(岳華)でした。
自分を助けてくれた羅天行に弟子入りした何婷玉は次第に羅天行を愛するようになり、過去に空中ブランコのパートナーを公演中の事故で転落死させてしまった事から空中ブランコから離れていた羅天行も何婷玉を深く愛するようになります。
ところが、ある日羅天行の留守中にシャワーを浴びていた何婷玉(ここで方盈のオールヌードが映し出されますが、恐らくはダブルでしょう)に劉耀武が襲いかかり、無残にも何婷玉は強姦されてしまい、やがて何婷玉は劉耀武の子を宿してしまいます。それを知った羅天行は怒りと悲しみを爆発させると、ナイフを手に待ち構える劉耀武と対決します・・・!黄梅調映画で知られた方盈のあどけない中にも可憐な笑顔、まだ若さを残しながらも憎たらしいほどの悪漢を快演する羅烈、そして数多くの邵氏片で好漢を演じて来た岳華のまさにベスト・パフォーマンスと言って良いほどの颯爽とした男っ振りに加えて、ある時は繊細に恋人たちが愛を語る姿を、そしてある時はパワフルかつスリリングな乱闘シーンを迫力漲るカット割りと共に描きながら物語を徐々に盛り立てていく中平康の演出が冴え渡る1本でした。
それにしても、どうしてこのような邵氏公司の良質な作品が天映娯楽社から未発売に終わってしまったのか・・・1人の邵氏公司信者としても本当に勿体無いと痛感させられた『飛天女郎』鑑賞でした。