昨日は都内某所でマーカス・二スペル監督、ジェイソン・モモア主演『コナン・ザ・バーバリアン』(11)を試写で観て来ました。
ロバート・E・ハワード原作のコナン系列の映画化だと何と言ってもシュワちゃんの2本が有名ですが、今回のニスペル版は近年流行りの「リブート(再起動)」映画としても大変良く出来た作品に仕上がっていましたね。勿論シュワちゃんよりもフレッシュで若いコナンを快演している新コナン役のモモアもナイスなんですが、龍熱的には悪の魔女役を最高に楽しそうかつ邪悪に演じ切ったローズ・マッゴーワンが最高でした!!いや〜このマッゴーワンを観るためだけでもこの『コナン・ザ・バーバリアン』は劇場に観に行く価値ありです♪この『コナン・ザ・バーバリアン』は6月30日から「銀座シネパトス」で“血戦ロードショー”との事です!!あっと言い忘れたけどボブ・サップも出てるよ〜ん♪
さて「熱風!韓国LEGENDS」第55回ですが、最近の当ブログで邵氏片ホラー映画のレビューが続いている事もあり、今回は韓国ホラー映画の古典的作品にして金永漢導演、金正哲&郭恩京主演『首のない女殺人鬼』(85)でいきましょう。
と言いながら突然ですが、皆さんは「宮竹」というVHSメーカーをご存じでしょうか?実はこの「宮竹」こそ80年代から90年代にかけて関西は大阪を拠点に数々の韓国映画VHSをリリースしていたメーカーで、私を初めとする韓国映画研究者&コレクターにとってはまさに伝説的なVHSメーカーでした。
で、何とその「宮竹」から昔にこの『首のない女殺人鬼』が『キラーレディ首なき殺人』なるかなりトホホな邦題(涙)でVHSがリリースされていたんですが、私自身今までこの『キラーレディ首なき殺人』のオリジナルVHS(コピーVHSは所有)がどうしても入手できなかったんです。
既に殆どのレンタルDVD店でもVHSを処分している現在・・・もはや『キラーレディ首なき殺人』のオリジナルVHSの入手に関しては殆ど諦めていたんですが・・・何とぉ!最近奇跡的にその超激レア・アイテムである『キラーレディ首なき殺人』オリジナルVHSの救済に成功!アイゴー!!あんまり嬉しいので以前にコピーVHSですらちゃんと観ていなかったこの韓国ホラーの珍作じゃなくて(苦笑)、古典を早速に今回の「熱風!韓国LEGENDS」でレビューしたいと思います(笑顔!)。
映画は主人公の李時旭(金正哲)が偶然立ち寄った三文画家善英(演じるは裴壽千!この男が出ていてまとな映画なわけがない!!)のアトリエで、何と15年前に死んだはずの時旭の妻愛子(郭恩京)の肖像画を見て激しく動揺します。
この日を境に時旭の家には恐ろしい形相の愛子の亡霊が何度も現れ、時旭の母親や以前は家政婦だった時旭の現在の妻(金海淑)、そして時旭の3人の子供たちは恐怖のドン底に陥ります。でもですね、この愛子の亡霊が何度も出現するシーンなんですが、どうもチープな演出の連続で、龍熱的にはあの「大蔵怪談」の亜流作品を見せられているような何とも空しい虚脱感に襲われましたねえ(トホホ!)。
ただ一か所だけですが、家の天井を突き破って「ホホホホホ!」と真っ逆さまに舞い降りて来た愛子の亡霊が時旭の目の前で子供を奪っていくシーンはちょっとだけ怖かったです(苦笑)。そうは言いながら映画が中盤となり、突然何の説明も前触れもなく(苦笑)時旭の家に入って来て押しかけ家政婦になる謎の女性(後で判りますが、この女性こそ仏様の仮のお姿)が愛子の亡霊に憑依されたせいで寝ている時旭の子供の顔を舐めたりと奇行に走る時旭の母親に対して毅然と立ち向かい、さらには事態に戸惑うだけの時旭に「時旭、貴方にはこれからもっと恐ろしい事が起こります。用心なさい!」と忠告する辺りからこの『首のない女殺人鬼』の物語設定が意外にシッカリしている事が判ってきます。で、実は時旭の母親は以前から馴染みの医者と男女の関係になっていて、その現場を愛子に見られた事から家政婦と組んで愛子に毒を盛り、その日から愛子の顔の半分は異様に変色していきます。さらには密かに愛子に想いを寄せていた善英も愛子に夜這いを仕掛け、逆に愛子にナイフで刺され慌てて退散します(このシーンは“怪優”裴壽千ファン必見!)。そして自分たちの犯した罪に対して良心の呵責に耐えかねた善英が時旭宛ての手紙で全てを告白した事で、時旭は実は愛する妻が自分の母や家政婦、そして善英の謀略によって殺され、その恨みを愛子が可愛がっていた愛猫のナビに託しながら暗い洞窟内で1人朽ち果てていた事を知るのでした。
まあここからは「これで一件落着!」と勝手に思っていた時旭に化け猫と化した愛子が襲いかかって・・・とお約束の戦慄クライマックスとなるのですが、いや〜やっぱり日本語字幕付きで観る韓国ホラー映画って物語が完璧に判って嬉しいなぁ!(って当たり前)。
なんて思いながらも、この宮竹版VHSの日本語字幕って時々ヘンテコな日本語の字幕があったりもするんですよねえ・・・。
この『首のない女殺人鬼』を観終わって実感したのが、当時の韓国ホラー映画が前述の「大蔵怪談」、新東宝の『東海道四谷怪談』、あるいは入江たか子の“化け猫映画”などといった日本怪談の影響を数多く受けている、という何とも興味深い事実でした。
ちなみにこちらが韓国映像資料院の『首のない女殺人鬼』の詳細データです→http://www.kmdb.or.kr/eng/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=03884
この『首のない女殺人鬼』周辺を初めとする韓国ホラー映画では、他にも同じく韓国ホラーの古典である『殺人魔』(65)も確かDVDを持っていたと思うので、今度ジックリと観直してみたいと思っています。
あと今回はこの『首のない女殺人鬼』オリジナルVHSと一緒に朴魯植&李大根主演『帰って来た龍八』(83)のオリジナルVHSも救済出来たのですが、いずれも現在ではオリジナルVHSの救済が殆ど不可能だと思っていたので、ある意味本当にラッキーでした。
これで以前からオリジナルVHSで所有している巨龍主演『壮烈小林寺(韓国題名『少林寺龍八』)』(82)や、申一龍主演『霧の中の殺人事件(韓国題名『霧は女のように囁く』)』(82)も含めて、私が「宮竹」版VHSでどうしても欲しかった韓国映画オリジナルVHSはめでたくコンプリート出来ました♪
と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!
ロバート・E・ハワード原作のコナン系列の映画化だと何と言ってもシュワちゃんの2本が有名ですが、今回のニスペル版は近年流行りの「リブート(再起動)」映画としても大変良く出来た作品に仕上がっていましたね。勿論シュワちゃんよりもフレッシュで若いコナンを快演している新コナン役のモモアもナイスなんですが、龍熱的には悪の魔女役を最高に楽しそうかつ邪悪に演じ切ったローズ・マッゴーワンが最高でした!!いや〜このマッゴーワンを観るためだけでもこの『コナン・ザ・バーバリアン』は劇場に観に行く価値ありです♪この『コナン・ザ・バーバリアン』は6月30日から「銀座シネパトス」で“血戦ロードショー”との事です!!あっと言い忘れたけどボブ・サップも出てるよ〜ん♪
さて「熱風!韓国LEGENDS」第55回ですが、最近の当ブログで邵氏片ホラー映画のレビューが続いている事もあり、今回は韓国ホラー映画の古典的作品にして金永漢導演、金正哲&郭恩京主演『首のない女殺人鬼』(85)でいきましょう。
と言いながら突然ですが、皆さんは「宮竹」というVHSメーカーをご存じでしょうか?実はこの「宮竹」こそ80年代から90年代にかけて関西は大阪を拠点に数々の韓国映画VHSをリリースしていたメーカーで、私を初めとする韓国映画研究者&コレクターにとってはまさに伝説的なVHSメーカーでした。
で、何とその「宮竹」から昔にこの『首のない女殺人鬼』が『キラーレディ首なき殺人』なるかなりトホホな邦題(涙)でVHSがリリースされていたんですが、私自身今までこの『キラーレディ首なき殺人』のオリジナルVHS(コピーVHSは所有)がどうしても入手できなかったんです。
既に殆どのレンタルDVD店でもVHSを処分している現在・・・もはや『キラーレディ首なき殺人』のオリジナルVHSの入手に関しては殆ど諦めていたんですが・・・何とぉ!最近奇跡的にその超激レア・アイテムである『キラーレディ首なき殺人』オリジナルVHSの救済に成功!アイゴー!!あんまり嬉しいので以前にコピーVHSですらちゃんと観ていなかったこの韓国ホラーの珍作じゃなくて(苦笑)、古典を早速に今回の「熱風!韓国LEGENDS」でレビューしたいと思います(笑顔!)。
映画は主人公の李時旭(金正哲)が偶然立ち寄った三文画家善英(演じるは裴壽千!この男が出ていてまとな映画なわけがない!!)のアトリエで、何と15年前に死んだはずの時旭の妻愛子(郭恩京)の肖像画を見て激しく動揺します。
この日を境に時旭の家には恐ろしい形相の愛子の亡霊が何度も現れ、時旭の母親や以前は家政婦だった時旭の現在の妻(金海淑)、そして時旭の3人の子供たちは恐怖のドン底に陥ります。でもですね、この愛子の亡霊が何度も出現するシーンなんですが、どうもチープな演出の連続で、龍熱的にはあの「大蔵怪談」の亜流作品を見せられているような何とも空しい虚脱感に襲われましたねえ(トホホ!)。
ただ一か所だけですが、家の天井を突き破って「ホホホホホ!」と真っ逆さまに舞い降りて来た愛子の亡霊が時旭の目の前で子供を奪っていくシーンはちょっとだけ怖かったです(苦笑)。そうは言いながら映画が中盤となり、突然何の説明も前触れもなく(苦笑)時旭の家に入って来て押しかけ家政婦になる謎の女性(後で判りますが、この女性こそ仏様の仮のお姿)が愛子の亡霊に憑依されたせいで寝ている時旭の子供の顔を舐めたりと奇行に走る時旭の母親に対して毅然と立ち向かい、さらには事態に戸惑うだけの時旭に「時旭、貴方にはこれからもっと恐ろしい事が起こります。用心なさい!」と忠告する辺りからこの『首のない女殺人鬼』の物語設定が意外にシッカリしている事が判ってきます。で、実は時旭の母親は以前から馴染みの医者と男女の関係になっていて、その現場を愛子に見られた事から家政婦と組んで愛子に毒を盛り、その日から愛子の顔の半分は異様に変色していきます。さらには密かに愛子に想いを寄せていた善英も愛子に夜這いを仕掛け、逆に愛子にナイフで刺され慌てて退散します(このシーンは“怪優”裴壽千ファン必見!)。そして自分たちの犯した罪に対して良心の呵責に耐えかねた善英が時旭宛ての手紙で全てを告白した事で、時旭は実は愛する妻が自分の母や家政婦、そして善英の謀略によって殺され、その恨みを愛子が可愛がっていた愛猫のナビに託しながら暗い洞窟内で1人朽ち果てていた事を知るのでした。
まあここからは「これで一件落着!」と勝手に思っていた時旭に化け猫と化した愛子が襲いかかって・・・とお約束の戦慄クライマックスとなるのですが、いや〜やっぱり日本語字幕付きで観る韓国ホラー映画って物語が完璧に判って嬉しいなぁ!(って当たり前)。
なんて思いながらも、この宮竹版VHSの日本語字幕って時々ヘンテコな日本語の字幕があったりもするんですよねえ・・・。
この『首のない女殺人鬼』を観終わって実感したのが、当時の韓国ホラー映画が前述の「大蔵怪談」、新東宝の『東海道四谷怪談』、あるいは入江たか子の“化け猫映画”などといった日本怪談の影響を数多く受けている、という何とも興味深い事実でした。
ちなみにこちらが韓国映像資料院の『首のない女殺人鬼』の詳細データです→http://www.kmdb.or.kr/eng/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=03884
この『首のない女殺人鬼』周辺を初めとする韓国ホラー映画では、他にも同じく韓国ホラーの古典である『殺人魔』(65)も確かDVDを持っていたと思うので、今度ジックリと観直してみたいと思っています。
あと今回はこの『首のない女殺人鬼』オリジナルVHSと一緒に朴魯植&李大根主演『帰って来た龍八』(83)のオリジナルVHSも救済出来たのですが、いずれも現在ではオリジナルVHSの救済が殆ど不可能だと思っていたので、ある意味本当にラッキーでした。
これで以前からオリジナルVHSで所有している巨龍主演『壮烈小林寺(韓国題名『少林寺龍八』)』(82)や、申一龍主演『霧の中の殺人事件(韓国題名『霧は女のように囁く』)』(82)も含めて、私が「宮竹」版VHSでどうしても欲しかった韓国映画オリジナルVHSはめでたくコンプリート出来ました♪
と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!