「死亡遊戯SP~君は“フィリピンの魔杖師”パスカルを見たか!?」②
ダン・イノサント師父の「名刺を頂けますか?」の先制攻撃にちょっと慌てた私ですが、考えて見れば取材での場で初対面の人間と名刺交換するのは普通の事で、私はアッサリと自分の名刺をイノサント師父に渡し、早速にインタビューに入りました。イノサント師父の右隣に座った私は、すぐに「死亡遊戯」の話題に触れると、1972年の中盤にリーさんから「死亡遊戯」出演のオファーが来た辺りからイノサント師父に質問しました。
イノサント師父曰く「ブルースから「死亡遊戯」出演の依頼を受けた時は映画に出演する事よりも、ブルースとまた一緒に武術のトレーニングが出来る事の方が嬉しかったんだよ。香港に到着したのは確か9月の中旬で、ちょうどその時「死亡遊戯」でブルースと別のフロアのファイト・シーンを撮り終わっていたカリーム(アブドゥル・ジャバール)が私と入れ違いで香港から帰国していったよ。
でもね、私がビックリしたのは香港に着いたその日にいきなりブルースの自宅に連れて行かれて延々とトレーニングする羽目になってヘトヘトになった事だよ(苦笑)」
ここで、ちょっとイノサント師父とのインタビューを「一時停止」します。このイノサント師父が語っている香港到着の初日にリーさんの自宅で延々とトレーニングした、の部分ですが、このトレーニングこそ現在モノクロで約12分間の音声入り映像が現存しているイノサント師父と胡奀によるリハーサル映像である事にほぼ間違いないでしょう。
リーさんがビデオカメラを抱えて自宅のべランダから1階の庭でカリ・スティックを手にしたイノサント師父と胡奀が気乗り無さげ(^。^)に行っているリハーサルに対して「オジャ!ウジャ!」と生怪鳥音付きで指導&撮影しているこの映像が、この後に新界での野外ロケで撮影予定の「死亡遊戯」での五重塔の番人たちのデモ映像のリハーサルだった事は、実際に新界で撮影されたイノサント師父と胡奀のデモ映像と自宅のリハ映像のカメラ・アングルがほぼ同じである事からも明らかです。
ただこの2000年当時の私はまだイノサント師父と胡奀のリハーサル映像を観ていなかったので、ここのイノサント師父の証言にさらに突っ込んで訊く事が出来ませんでした。
私がこの「死亡遊戯」のリハーサル映像を観る機会を得たのはこのイノサント師父との会見から3年後の2003年前後だったと記憶していますが、改めて大変貴重な映像だと思います。
余談ですが、このイノサント師父と胡奀のリハーサル映像を初めて世に出したのはデビッド・タッドマンだと以前に本人が語っていましたが、よくリンダ夫人たち遺族がそれをOKしましたね。
もしかしたらリンダ夫人はこのようなリーさんが自分の主演クンフー映画のために個人的に撮影したリハーサル映像をまだ他にも所有しているのかも知れませんね。うう~ん、観てみたい!(^_^)。
ちなみにタッドマンは「死亡遊戯」の約96分のラフカット映像も随分早い時期に入手し所有していたようです。
さて、「一時停止」を解除しますが、続いて私はイノサント師父にリーさんにどのような経緯でタバクトヨクことヌンチャクを伝授したのか?を訊いて見ました。
イノサント師父曰く「ブルースはTVドラマ「グリーン・ホーネット(イノサント師父も名編「死のカマキリ」で岩松マコのダブルとしてカトーと対決!)」の中で既にヌンチャクを使っていたけど、私が最初にブルースに教えたのはこうやって(実演しながら)ヌンチャクを両腕の脇の下を通すスイッチワークだった。そして今度は「死亡遊戯」の時にこうやって(またも実現しながら)ヌンチャクを目の前でクロス旋回させるスイッチワークと、独特のステップワークも教えたよ」
確かにイノサント師父の証言通り、リーさんは「ドラゴン怒りの鉄拳」や「ドラゴンへの道」のオーソドックスなヌンチャク・アクションを経て、次作品の「死亡遊戯」では自分の眼前でヌンチャクを十字に交差させる新たなヌンチャク・アクションを導入しています。このクロス旋回のスイッチワークが加わった事で、リーさんことビリー・ローのヌンチャク・アクションが格段にダイナミックかつカッコ良くなったのは紛れもない事実でしょう。
さて、イノサント師父にヌンチャク・アクションについて訊き終わった私ですが、ここからはいよいよ今回のインタビューの核心部分である「死亡遊戯」の“幻のアクションシーン”として知られる新界野外ロケ、さらには解元との丸太戦についてイノサント師父とのデスゲーム・バトルに挑んでいくのでした!!
以下、「死亡遊戯SP~君は“フィリピンの魔杖師”パスカルを見たか!?」第3回を待て!!
ダン・イノサント師父の「名刺を頂けますか?」の先制攻撃にちょっと慌てた私ですが、考えて見れば取材での場で初対面の人間と名刺交換するのは普通の事で、私はアッサリと自分の名刺をイノサント師父に渡し、早速にインタビューに入りました。イノサント師父の右隣に座った私は、すぐに「死亡遊戯」の話題に触れると、1972年の中盤にリーさんから「死亡遊戯」出演のオファーが来た辺りからイノサント師父に質問しました。
イノサント師父曰く「ブルースから「死亡遊戯」出演の依頼を受けた時は映画に出演する事よりも、ブルースとまた一緒に武術のトレーニングが出来る事の方が嬉しかったんだよ。香港に到着したのは確か9月の中旬で、ちょうどその時「死亡遊戯」でブルースと別のフロアのファイト・シーンを撮り終わっていたカリーム(アブドゥル・ジャバール)が私と入れ違いで香港から帰国していったよ。
でもね、私がビックリしたのは香港に着いたその日にいきなりブルースの自宅に連れて行かれて延々とトレーニングする羽目になってヘトヘトになった事だよ(苦笑)」
ここで、ちょっとイノサント師父とのインタビューを「一時停止」します。このイノサント師父が語っている香港到着の初日にリーさんの自宅で延々とトレーニングした、の部分ですが、このトレーニングこそ現在モノクロで約12分間の音声入り映像が現存しているイノサント師父と胡奀によるリハーサル映像である事にほぼ間違いないでしょう。
リーさんがビデオカメラを抱えて自宅のべランダから1階の庭でカリ・スティックを手にしたイノサント師父と胡奀が気乗り無さげ(^。^)に行っているリハーサルに対して「オジャ!ウジャ!」と生怪鳥音付きで指導&撮影しているこの映像が、この後に新界での野外ロケで撮影予定の「死亡遊戯」での五重塔の番人たちのデモ映像のリハーサルだった事は、実際に新界で撮影されたイノサント師父と胡奀のデモ映像と自宅のリハ映像のカメラ・アングルがほぼ同じである事からも明らかです。
ただこの2000年当時の私はまだイノサント師父と胡奀のリハーサル映像を観ていなかったので、ここのイノサント師父の証言にさらに突っ込んで訊く事が出来ませんでした。
私がこの「死亡遊戯」のリハーサル映像を観る機会を得たのはこのイノサント師父との会見から3年後の2003年前後だったと記憶していますが、改めて大変貴重な映像だと思います。
余談ですが、このイノサント師父と胡奀のリハーサル映像を初めて世に出したのはデビッド・タッドマンだと以前に本人が語っていましたが、よくリンダ夫人たち遺族がそれをOKしましたね。
もしかしたらリンダ夫人はこのようなリーさんが自分の主演クンフー映画のために個人的に撮影したリハーサル映像をまだ他にも所有しているのかも知れませんね。うう~ん、観てみたい!(^_^)。
ちなみにタッドマンは「死亡遊戯」の約96分のラフカット映像も随分早い時期に入手し所有していたようです。
さて、「一時停止」を解除しますが、続いて私はイノサント師父にリーさんにどのような経緯でタバクトヨクことヌンチャクを伝授したのか?を訊いて見ました。
イノサント師父曰く「ブルースはTVドラマ「グリーン・ホーネット(イノサント師父も名編「死のカマキリ」で岩松マコのダブルとしてカトーと対決!)」の中で既にヌンチャクを使っていたけど、私が最初にブルースに教えたのはこうやって(実演しながら)ヌンチャクを両腕の脇の下を通すスイッチワークだった。そして今度は「死亡遊戯」の時にこうやって(またも実現しながら)ヌンチャクを目の前でクロス旋回させるスイッチワークと、独特のステップワークも教えたよ」
確かにイノサント師父の証言通り、リーさんは「ドラゴン怒りの鉄拳」や「ドラゴンへの道」のオーソドックスなヌンチャク・アクションを経て、次作品の「死亡遊戯」では自分の眼前でヌンチャクを十字に交差させる新たなヌンチャク・アクションを導入しています。このクロス旋回のスイッチワークが加わった事で、リーさんことビリー・ローのヌンチャク・アクションが格段にダイナミックかつカッコ良くなったのは紛れもない事実でしょう。
さて、イノサント師父にヌンチャク・アクションについて訊き終わった私ですが、ここからはいよいよ今回のインタビューの核心部分である「死亡遊戯」の“幻のアクションシーン”として知られる新界野外ロケ、さらには解元との丸太戦についてイノサント師父とのデスゲーム・バトルに挑んでいくのでした!!
以下、「死亡遊戯SP~君は“フィリピンの魔杖師”パスカルを見たか!?」第3回を待て!!