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パラマウントから『少林寺三十六房』など伝説のショウ・ブラザース作品がBlu-ray&DVDで続々登場!!

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さてさて、まずはこちらのパラマウントさんのHPをご覧下さい!→http://dvd.paramount.jp/search/detail.php?id=8342
そうです!以前キングレコードさんから発売後に久しく廃盤状態だったショウ・ブラザース作品にして劉家良&劉家輝コンビによる『少林寺三十六房』『続・少林寺三十六房』『新・少林寺三十六房』の“三十六房三部作”が新たにBlu-rayボックスセット(単品販売も)として6月に発売されます!
さらには同じく劉家良作品にしてドラゴンこと倉田保昭ら日本人武打星が総出演した大傑作『少林寺vs忍者』と、香港映画初のホラーコメディー『霊幻少林拳』もDVD&Blu-rayとして同時発売となります!!
『少林寺三十六房』Blu-ray盤には、私が聞き手を担当した劉師父の来日インタビューが特典として収録されるようですし、また後日これらのBlu-ray発売時には改めてインタビュー当時の劉師父の思い出話なども書いてみたいと思っています。
キングさんが3シーズンに渡って発売した数多くのショウ・ブラザース作品、特に第1シーズンに発売された作品は現在その殆どが廃盤となり、今ではかなりの入手困難アイテムとなっています。そういう意味でも今回のパラマウント&ツインさんのショウ・ブラザース作品のDVD&Blu-ray発売には拍手を贈りたいですね。おっと、同じく「Happy the Best!」から発売中の我らがサモ・ハン導演&主演作品『燃えよデブゴン10/友情拳』も、近日中に当ブログでジックリと取り上げる予定ですのでお楽しみに!

ツインから“正宗詠春拳傳奇系列”作品、洪金寶主演『燃えよデブゴン10/友情拳』発売!

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さて、先日も触れましたがツインさんの「Happy the Best!」シリーズから我らがサモ・ハンこと洪金寶導演&主演作品『贊先生與找錢華』(78)こと『燃えよデブゴン10/友情拳』が良心的な価格の廉価版にして、日本語字幕付きDVDで発売となりました。私も今回ツインさんのご好意で本作をサンプルDVDで早速鑑賞出来たのですが、いや〜何度観てもこの”『燃えよデブゴン10/友情拳』こそが70年代香港クンフー映画の大傑作である!と改めて痛感させられましたね。
サモ・ハンが嘉禾公司でこの『燃えデブ10』を撮ろうとしていた70年代後半の香港映画界は、邵氏兄弟公司で劉家良が『陸亞采與黄飛鴻』(76)や『少林寺三十六房』(78)などで劉家輝演じる主人公の練武シーンを詳細かつユニークな特訓シークエンスで構成して見せ、片や思遠影片公司では袁和平と成龍が酔拳という奇抜な武術をコミカル・タッチな練武シーンで構築するなど、それぞれが独自のスタイルのクンフー映画を発表し成功を収めていました。
そこでサモ・ハンは香港で特に知られた南派武術の詠春拳をテーマに、劉家良や袁和平たちが披露した主人公の詳細でユニークな特訓シーンをさらに深く踏み込んで描きつつ、さらにそこにサモ・ハン映画永遠のテーマである実力派武打星たちによる“リアル・ヒッティング”描写をも導入した渾身のクンフー映画を取り上げます。
それが“詠春拳王”と呼ばれた詠春拳正統伝承者である梁賛と、その弟子である找錢華こと陳華順の師弟の絆を描いた『贊先生與找錢華』でした。実は当初サモ・ハンは主人公の梁賛には当時邵氏兄弟公司で活躍していた“洪拳マスター”戚冠軍をキャスティングしようと考えていましたが、残念ながら戚冠軍が邵氏兄弟公司との契約などの諸事情があり断念。
代わりに同じく邵氏公司出身ながら本格的な武術経験がなくサッカーや重量上げの選手だった梁家仁を抜擢します。そしてこの梁家仁が演じた梁賛先生こそが梁家仁自身にとっての武打星人生における代表的キャラクターとなるのでした。
他にも李海生、楊成伍、楊威、劉家榮、馮克安、錢月笙、石天、張敏婷など錚々たる面子が揃う中、サモ・ハンはこの映画で梁賛と共にもう1人の主人公である找錢華にある韓国人武打星を起用します。それはサモ・ハンの導演デビュー作品『少林寺怒りの鉄拳』(77)に坊主頭でチラッと顔を見せていた武打星でしたが、サモ・ハンはその韓国人武打星の脅威的&怒涛のテコンドーの連続蹴りに惚れ込み、その韓国人武打星を找錢華役に起用します。
そう、その韓国人武打星こそが“韓国発電所”カサノヴァ・ウォンこと卡薩伐(即:王虎)でした!
こうして香港の嘉禾公司のスタジオと韓国現地にロケーションを敢行して撮影が始まった『贊先生與找錢華』こと『燃えデブ10』は最終的に1年2ヵ月の撮影期間を経て完成を見ました。そしてその『燃えデブ10』の劇中で展開される楊成伍vs卡薩伐の韓国武打星同士のキック合戦、コミカルながらも感動的な找錢華の梁賛への弟子入りシーン、ジックリと時間をかけ詳細に描き込まれた梁賛と找錢華の詠春拳の練武シーン、壮絶にして悲壮感漲る梁賛の謀殺シーン、そしてクライマックスのサモ・ハン演じる肥春vs楊威の竹薮の闘い、張敏婷vs孟海&錢月笙(彼が梁賛の弟子と2役兼任なのはご愛嬌♪)、卡薩伐が楊成伍や李海生ら凄腕用心棒を敢えて得意の蹴り技ではなく梁賛直伝の詠春拳の電撃連打で撃破する圧巻の拳技ファイト、そして今でも世界中のクンフー映画ファンの間で“伝説の名シーン”として語り継がれる地蟷螂の達人に扮した馮克安に卡薩伐が放った大回転後ろ廻し蹴りが叩き込まれる衝撃のラスト!・・・と、まさに圧倒的なまでの完成度のクンフー・ファイトで、ここにサモ・ハン自身にとっての“正宗詠春拳傳奇系列”第1弾にして大傑作の1本が誕生したのでした!!
このラストの卡薩伐の大回転後ろ廻し蹴りの撮影エピソードに関してはサモ・ハン、卡薩伐、馮克安のそれぞれ3人の当事者が以下のような証言を残しています。

サモ・ハン「あのラストの卡薩伐の飛び蹴りのシーンは確か7テイクぐらい繰り返し撮ったかな。卡薩伐なぁ、アイツの蹴りはそれは見事だったよ!」

馮克安「卡薩伐かぁ。彼ら韓国人の蹴りは下手すりゃ人が死んじまうぐらいの凄い威力だったよ。卡薩伐は広東語が殆ど喋れないから俺とは片言の英語でコミュニケーション取ってな。でもあのラストの飛び蹴りのシーンは、最初のテイクで卡薩伐の蹴りが思い切り俺の喉に入ってなぁ(涙)。もう暫く呼吸が出来なかったよ!」

卡薩伐「あの『贊先生與找錢華』は私にとって本当の意味での香港映画出演で、私も軍を除隊したばかりで自分のテコンドーのテクニックがまさに最高潮の時期でした。今もう1度あの飛び後ろ蹴りをやって見ろ!と言われても恐らく出来ないと思います。私は洪金寶導演の作品に出演できた事を心から誇りに思っています!」

サモ・ハンはこの『燃えよデブゴン10/友情拳』での成功を経て、81年に“正宗詠春拳傳奇系列”第2弾となる若き日の梁賛を元彪が演じた『ドラ息子カンフー』(81)を発表し、香港映画における詠春拳系列作品の第一人者となりました。
そしてその後長い年月を経て、葉偉信&甄子丹による新たなる“詠春拳傳奇系列”『イップ・マン/葉問』(10)の劇中で、サモ・ハン演じる洪家拳の達人が馮克安や羅奔ら香港中の武術家たちと席を並べ見守る中、主人公葉問に扮したドニー兄貴は彼らに向かってこう挨拶します。
「皆さん、はじめまして!私は佛山から来ました葉問です。流派は詠春拳、そして私の師は陳華順です!」この瞬間、遥か昔にサモ・ハンが入魂の“正宗詠春拳傳奇系列”として撮った『贊先生與找錢華』と、そのサモ・ハンが長きに渡って守り続けた香港クンフー映画の灯を受け継いだドニー兄貴主演による同じ“詠春拳傳奇系列”『イップ・マン/葉問』という2つの作品世界が太く確かな絆で結ばれたのでした。
サモ・ハン、梁家仁、そして卡薩伐ら本物の実力を持った武打星が気迫漲る詠春拳ファイトを見せる『燃えよデブゴン10/友情拳』、是非ともこの機会に多くの皆さんに観て頂きたい1本です。ちなみにこちらが『燃えよデブゴン10/友情拳』の詳細データです→http://dvd.paramount.jp/search/detail.php?id=8222
最後になりましたが、今回この『燃えよデブゴン10/友情拳』DVDを快くご提供下さったツインの加畑さんに厚く御礼申し上げます。ありがとうございました!

孤高の剣士が六重の古塔血戦に挑む!姜大衛&狄龍主演『保{金票}』(SB)

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さて、昨日は邵氏兄弟公司作品で、張徹導演、姜大衛&狄龍主演の武侠片『保鏢』(69)を観てみました。既に天映娯楽社から正規版DVDが発売されて久しい『保鏢』ですが、この『保鏢』は昔にも協和影視から北京語版VHS、あるいはトルコ版ワイドスクリーンなどがコレクターの間で出回っていたんですが、私自身天映娯楽社版DVDで1度シッカリと鑑賞してみたかった作品でしたし、特にリーさん信者の1人としても本作は見逃せない作品なんですね。
映画は無敵荘の主人にして剣術の達人段可風(井?)が護衛する二十万両の黄金を狙う飛虎寨の山賊焦雄(谷峯。その部下に槍の名手の陳星と軽功の達人王鍾。特に唖巴役の王鍾の不気味な雰囲気に注目!)一味と、年老いた段可風に変わって黄金を警護(つまり保鏢)する剣客向定(狄龍)とその許婚の雲飄飄(李青)、そしてその2人の前に現れた孤高の剣士駱逸(姜大衛)の闘いを描いています。
私もこの今回『保鏢』を改めて高画質DVDで観直してみて、とにかく本作が姜大衛と狄龍という当時の邵氏兄弟公司を代表する2人の武打星の輝くばかりの魅力がまさに絶頂にある時に撮られている作品である事を思い知らされます。
それは劇中で駱逸と雲飄飄が出会ってすぐにお互いが強く惹かれ合う様子に向定が駄々っ子のように拗ねる姿とか(苦笑)、誇り高い剣士ながら貧しさから泣く泣く愛馬を売り、その駱逸の激しい落胆振りを見た雲飄飄が密かに愛馬を買い戻してくれた好意に駱逸が戸惑いながらも反発してしまうなどなど、“陽剛導演”張徹が本当に珍しくも(苦笑)美しく描く男女間の切ない恋愛模様を通して、姜大衛と狄龍の魅力である若さと爽やかさが画面一杯に弾けています。
ただこの『保鏢』という作品の重要かつ一番の見所は、映画のクライマックスで焦雄たち一味のアジトである六重の古塔(『ドラゴン対7人の吸血鬼』(74)などにも登場した実際に清水湾の邵氏公司の野外セットに聳える六重の塔)を舞台に展開される駱逸&向定コンビvs焦雄一味の凄まじい血戦にあります。
自分が想いを寄せる雲飄飄から焦雄が上階で待ち受ける古塔を先に駆け登っていった向定に加勢するよう哀願された駱逸は自分の雲飄飄への想いを1人胸の奥に仕舞い、1階から2階、そして3階へと自分に襲いかかる焦雄の手下たちを斬り倒しながら登っていきます。
しかし遂に4階で向定と共に焦雄と対峙した駱逸ですが、駱逸と雲飄飄に対する嫉妬心から頑なに駱逸の加勢を拒否する向定に戸惑い、駱逸はその一瞬の隙を焦雄に突かれ焦雄の鋭利な槍で腹部を切り裂かれます!(張徹映画お約束の“盤腸大戦”ここにスタート!)
駱逸は真っ赤に染まった腹部から大量の鮮血を撒き散らしながらも、死力を振り絞り焦雄を古塔の最上階から叩き落とし勝利を得ますが、既に全身を血に染め瀕死の状態となります。
その駱逸の無残な姿を見た向定は、ここで初めて自分を救うために塔を登り加勢に来てくれた駱逸の義侠の心に深く感謝し、その駱逸の腹部を白い胴着で優しく包み、2人は肩を貸し合いながらヨロヨロと雲飄飄の待つ古塔の1階へと階段を降りていきます。
自らの深手を白い胴着で雲飄飄から隠しながら“白衣大侠”駱逸は真っ青な表情のまま古塔を立ち去ろうとしますが、遂にその場に力尽き崩れ落ちます!その今まさに命が尽きようとしている駱逸の許に何処からか駱逸の愛馬が走り寄り(ここは泣ける!)、駱逸は最後の力を振り絞り愛しい愛馬に跨ろうとしますが、そのままもう1度崩れ落ちると、泣きながら駆け寄った雲飄飄に看取られながら静かに息を引き取るのでした・・・。

ここまでこの『保鏢』のレビューをお読みになった方々には既にお判りのように、この『保鏢』はリーさんこと李小龍が『死亡遊戯』を撮る4年も前に“複数の主人公たちが六重の塔を舞台に、その塔の各階で待ち受ける悪漢たちと激闘を展開する”という特異なるプロットを用いた武侠片でした。1969年前後と言えば、まだリーさんはアメリカに在住していたわけで、もしかしたらリーさんはアメリカの中華街の映画館でこの『保鏢』を観ていたかも知れませんね。
徐楓&嘉凌主演『七靈寶塔』(76)、譚道良主演『決闘太陽塔』(77)、上官霊鳳主演『呂四娘闖少林』(77)、そして真田広之&李元覇主演『龍の忍者』(82)など香港映画における“闘塔電影”は数あれど、“本家”である『死亡遊戯』に何年も先んじる形に加えて、これほどまでの圧倒的なボルテージの“浪漫暴力悲劇”を撮っていた張徹導演には、いま改めて敬意を表さないわけにはいかないでしょう。
“亜洲影帝”姜大衛&“武林大侠”狄龍の2人がその絶頂期に主演した武侠片の秀作『保鏢』、邵氏兄弟公司信者だけでなく、リーさん信者の皆さんにも是非ともご覧になって頂きたい1本です。

戦慄の空飛ぶギロチン部隊、汚点なり!阮經天&余文樂&黄曉明主演『血滴子』

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実は今週19日に『アイアム・ブルース・リー』と『李小龍マイブラザー』の2本立て試写がありまして、私も当日試写会場には到着したのですが、その時私自身がトンでもない(個人的な)事態にある事が判明!急遽配給さんに名刺をお渡しし『アイアム〜』のパンフを頂き(アンプラグドのMさん&皆さん、ありがとうございます!)試写場を後にしたのでした(涙)。
まあまだ試写日程があるのでこの2作品はまた後日に鑑賞したいと思っていますが、果たして龍熱は何時になったらこの2作品と邂逅を果たす事が出来るのでしょうか?

さてさて、観ました!陳可辛製作、劉偉強導演、そして阮經天、余文樂、黄曉明、李宇春主演『血滴子』(12)です。
言うまでもなく、この作品は何夢華が75年に邵氏兄弟公司で撮った陳観泰主演作品『血滴子』(75)のリメイクになるのですが、私としてはどうも当初期待していた作品とはかなりテイストが異なる作品になっていました。

清朝の雍正帝の時代に恐怖の暗殺部隊として知られた“血滴子”ですが、その“血滴子”部隊の統領(我らが“天皇巨星”こと王羽!)に仕えるリーダー(実は漢人)の冷(阮經天)は、天狼(黄曉明)なる革命派のリーダー暗殺を命じられますが、逆に仲間の女性穆森(李宇春)が天狼一派に捕らえられ、冷自身ももまた同志たちに慕われ尊敬される天狼の姿に天狼暗殺を断念してしまいます。それを知った清の朝廷は冷と義兄弟であり康熙帝(文章。あの『海洋天堂』の少年がこんな立派に!)に仕える高官海都(余文樂)に「血滴子、汚点なり!」と“血滴子”部隊の抹殺を命じます!(ってここら辺りから物語がズッシリと暗くなって来るんだなぁ!)
まずは朝廷に残っていた“血滴子”部隊は全員銃殺!それを知ったジミー総領は服毒自殺で後を追い(オイオイ・・・)、天狼討伐部隊だった冷の仲間たちもそれまでの暗殺部隊から一転逆に追われる身となり、ある者は民衆に虐殺され、ある者は令の目の前で海都に射殺され、そしてある者は・・・ちょっとここでは言えないほどの残虐な方法(どうしても知りたい人は張徹導演作品『十三太保』(73)を観よう)で処刑されていくのでした。
そして最後に1人残った冷は海都率いる朝廷軍に取り囲まれる中、同じく1人生き残った天狼と悲痛な表情で対峙するのでした・・・!

陳可辛と劉偉強が今回の『血滴子』を新たに青春群像悲劇として描きたかったのは十分に判りますが、せっかく今回新たに血滴子と飛龍斬を合体させたようなユニークで斬新な“ニュー空飛ぶギロチン”の造形に成功していながら、その“空飛ぶギロチン”が前半だけでしか活躍しない!それじゃ駄目でしょう!それじゃ題名の“空飛ぶギロチン”が泣くでしょう?
オリジナルの『血滴子』が“血滴子”なる恐るべき殺傷兵器誕生の経緯を描き、続編の『血芙蓉』(78)がそこに陳萍のお色気を加味する事でさらに娯楽性を向上させ、そして『清宮大刺殺』(78)では狄龍が仲間と共に“血滴子”撃退法を考案し、最後には雍正帝を●●してしまいその清王朝の歴史さえも変えてしまう(苦笑)という、言わば破天荒なまでのダイナミックな娯楽性が上記の『血滴子』シリーズには確かにあった事に対し、今回のリメイク版『血滴子』にはそれらの要素が殆ど盛り込まれていなかったのが私としては寂しかったですね。
このようなイケメン大集合映画に“空飛ぶギロチン”をギミックとして使うなら、いっそ狂乱のジミー御大が“血滴子”(それもあの金剛ことギロチン坊主愛用のコンパクト型血滴子!)を手に阮經天や余文樂たちに「ズキューン!ズキューン!」と襲いかかる!なんて最高にブッ飛んだ物語の方がよっぽど面白いぜ!というのが龍熱の正直な思いでした。

実現していたムーン・リーvs蠍子戦士!鄭裕玲&李賽鳳主演『契媽唔易做』

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昨日は何気に手持ちの古いVHS(それも3倍モード!)を再生していたら、円谷プロの特撮ドラマ『ジャンボーグA』がダイジェスト編集で入ってて、余りに懐かしくてそのまま延々と観てしまいました(苦笑)。入ってたのが『ジャンボーグA』の後半、それもジャンボーグA2号のジャンボーグ9が活躍するエピソードで、9が偽ジャンボーグAとかジャンキラーJRとかと激闘を見せるわけです。でも考えてみたら主人公の立花直樹にこの2体のジャンボーグをプレゼントしてくれるエメラルド星人の声を担当していたのが先日惜しくも亡くなられた納谷悟朗さんでした。
「正義を愛する若者よ!さあ、ジャンボーグ9と共に闘うのだ!」納屋さんのあの優しく威厳に満ちた声によるエメラルド星人の声、龍熱は決して忘れません。

さてさて、今週ちょっと探し物があってまたゴソゴソとやっていましたら偶然古いVHSが出て来たのが、この銭永強導演、鄭裕玲&李賽鳳主演『契媽唔易做』(91)でした。
この『契媽唔易做』、どうやら20数年前に韓国メーカー「SKC」が発売していたVHSで、題名も『飛躍江湖(恐らく台湾題名)』、さらには北京語音声&ハングル字幕版でした。
映画としては90年代に大量製作された“女特警系列”の典型的な作品なんですが、鄭裕玲演じるOLと梁家輝演じるCIDの警部&部下の李賽鳳(拍手!)が邱建國(実際に70年代から80年代まで数々の武術大会で優勝を誇る“南拳王”)率いるダイヤ強盗団(その子分にスーパーキッカー曹榮!さらに『武状元铁橋三』(93)、『白莲邪神』(93)、そして“片腕ドラゴン映画”の佳作『壮士断臂』(94)などで知られる“铁橋三武打星”杜少津!)を追う展開です。
ただ本作の武術指導を郭振鋒こと郭追が担当している事もあり、劇中のクンフー・アクションは盛んにキック技を多用するなど中々の見応えとなっています。
まあ龍熱としてはこの『契媽唔易做』で李賽鳳ことムーンちゃんがある時は警官ルックで、ある時はキャバ嬢ルック(!)で、またある時はチャイナドレス姿でそれはパワフルなクンフー・ファイトを何度も見せてくれているだけでもう十分に満足なんですが(笑顔)、実はこの『契媽唔易做』の後半では韓国テコンドー映画ファンなら思わず「オオッ!?」と腰を浮かす事必至の韓国人武打星が登場するんですねー!
そう、それが陸剣明の師匠役として突如画面に姿を見せるあの“蠍子戦士”こと元振なんです!この『契媽唔易做』での元振は何故か「精武門」と大書されたTシャツを着用し手にはヌンチャクを持ち、いきなり杜少津と激突!で、いきなり杜少津にアッサリと敗北!(爆笑)。ただ元振がこの杜少津との対決シーンで披露する打点の高い連続廻し蹴り!連続中段蹴り!そして脅威の空中連続三段蹴りなどのまさに圧倒的なキッキング・パフォーマンスは文字通り“お見事!”の一言です。
そして映画のクライマックスでは、これぞ香港&韓国クンフー映画ファンにとっては“奇跡の顔合わせ”であるムーン・リーvs元振戦がこれまたアッサリと実現するのだ!(大拍手!)いや〜龍熱は画面の中でムーンちゃんと元振の2人が激しく蹴り合い闘う様には「オオッ!こりゃ凄い!」とついつい握りコブシで歓声を上げてしまいました(苦笑)。

このムーン・リーvs元振の一騎打ちは、激闘の果てに最後はムーンちゃん必殺の廻し蹴りを浴びた元振がその場に崩れ落ちて決着が着きます。
改めて、今回元振の香港時代のフィルモグラフィーにも記載すらされていないこの『契媽唔易做』のレビューをアップする事が出来た事を私自身大変嬉しく思いますし、香港映画、それも90年代序盤に大量生産された“女特警系列”作品には今回の『契媽唔易做』のような誰も知らないような“夢の対決”がまだまだ埋もれているかも知れないとの思いを強くしたのでした。

三田真央が挑む“女の死亡遊戯”!!黒沢清監督『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』

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さて、昨日は都内某所で行われた黒沢清監督、三田真央&柄本佑主演による短編映画『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』(13)の関係者試写に行って来ました。
黒沢清監督といえばもはや説明不要なほど日本が誇る名監督ですが、今回その黒沢監督が香港国際映画祭出品作品として撮った最新アクション映画がこの『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』なわけです。
今回の試写には後述しますアクション俳優の清水一哉さんと私の友人であるエビちゃんこと海老沼宗樹君のお誘いで拝見させて頂く事となったのですが、映画は題名の通り某ベイエリアで会社を経営するドラ息子社長(柄本佑。怪演!)が同エリア内の工場で働く女性谷川高子(三田真央!彼女こそ本作の主役にして最大の注目!!)に一目惚れしてしまい言い寄るも拒絶された事に逆ギレし、高子の目の前で高子の社員名札を強奪します。
ここまでで、この『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』の約30分の上映時間の20分が経過しているのですが、ここからのラスト約10分間は高子が奪われた名札を奪い返すためにドラ息子社長の会社に単身乗り込み、自分の前に立ち塞がる屈強な守衛たちを1人、また1人とその常人離れした格闘テクニックを駆使して打ち倒していく壮絶なる格闘アクションが延々と展開されていきます!!
ここで三田真央ちゃんが特殊警棒を手に自分に襲いかかって来る守衛相手に披露するリアルで切れ味鋭い総合格闘技テクニックは素晴らしい完成度で、特に相手の眼前で猛スピードで身体を反転させながら放つ真央ちゃんの後ろ廻し蹴りの冴えは、それこそ何の予備知識もない状態で真央ちゃんのアクションを見た人間は「こ、この女の子は一体何者!?」と唖然とする事間違い無しでしょう!
そしてドラ息子社長を目指して階段を駆け上がって来た高子をポニーテール&黒のスーツ姿で迎え討つ最強ボディガードに扮しているのが当ブログではお馴染みの清水一哉さんなんです!清水さんは倉田プロ出身のアクション俳優で、恐らく日本のアクション俳優&スタントマンで清水さんを知らない人はいない!と言っても過言ではないほど本当に長いキャリアと実績を誇る本格派のアクション俳優です。
ここでの三田真央vs清水一哉の一騎打ちは、清水さんが女性である真央ちゃんに対しても妥協なき前蹴り&膝蹴りなどの猛攻を何発も叩き込み、2人の激闘をスクリーンを通して見ている私も「こ、これはマジで清水さんに真央ちゃんが壊されてしまうのでは!」と思うほどの激しさでした。
で、そこから真央ちゃん必死の反撃が始まり、電撃の飛び付き腕逆十字から最後は真央ちゃん渾身の絞め技で何とか真央ちゃんは強敵清水さんを倒します。この三田真央vs清水一哉戦こそこの『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』最大の見せ場である事に間違いないでしょう。
そしてとうとう1人残ったドラ息子社長ですが、延々と高子の名札を手に逃げまくった果てに、最後は埠頭に追い詰められたドラ息子社長は高子の目の前で高子の名札に対してトンでもない“侮辱的行為”をしでかします!!それを見た高子は遂にドラ息子社長に対して最後の怒りを爆発させるのでした!!!

ミステリアスな素性を持つ美しき女性が自分の大切な物を取り戻すために一心不乱に闘う姿を、ハイレベルかつ説得力十分な総合格闘アクションというオブラートでシッカリと包み込んで仕上げて見せた黒澤清監督による『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』、いまの日本の映画界でこれだけの意欲に満ちた斬新なアクション映画を撮れる映画人がいた事を私はとても嬉しく思いながら試写を観終えて会場のロビーに出て来ました。
と、そこで隣のエビちゃんが「あ、龍熱さん、あそこに黒沢監督がいらっしゃいますよ!」と教えてくれ、私たちはそのままロビーで黒沢監督と暫くお話する事が出来ました。

龍熱「監督はジーナ・カラーノの『エージェント・マロリー』を観てこの映画を撮ろうと思い立ったとか?」
黒沢監督「そうなんです、出来れば今度はアクションで長編を撮りたいなと思ってるんですけどね」
龍熱「僕らの世代からすると三田真央ちゃんが1人倒すと階段を上がっていって、また別の敵と闘うシチュエーションはブルース・リーの・・・」
黒沢監督「そうです、そうなんです、『死亡遊戯』と同じですね!(笑顔で)」
龍熱「いや〜やっぱりそうでしたか!(笑顔で)」

初対面の私とエビちゃんにも丁寧かつ優しく接して下さった黒沢監督は、何とこの後同じく試写に来ていた主演の三田真央ちゃんにも私たちを紹介して下さったんですが、目の前の三田真央ちゃんはスクリーンの中よりもさらに綺麗で、また思ったよりもスラリと長身で本当に素敵な女性でした。

龍熱「アクションは昔からやってらっしゃったんですか?」
真央ちゃん「はい、色々な方に教えて頂いたりしています」
龍熱「僕は『エージェント・マロリー』も観ましたが、今回の『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』の方が面白かったなぁ!」
真央ちゃん「わああああ!ありがとうございます♪」

こちらで三田真央ちゃんのプロフィールが見られます→ http://www.tukinoishi.com/a_mao.html

この『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』、香港国際映画祭のみの上映は余りに勿体無い。是非何らかの形で日本でも上映して欲しいと!と強く願います。最後になりましたが、今回の『ビューティフル・ニュー・ベイエリア・ プロジェクト』ではアクション俳優の清水一哉さん、そして海老沼宗樹君に大変お世話になりました。ありがとうございました!

薔薇の殺し屋vs悪魔の殺し屋!大島由加里&鄒兆龍主演『挑戦』を観る!!

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昨日は大好きなジェシカ・ビールが主演している事もあって楽しみにしていたホラー映画『トールマン』をDVDで観たんですが・・・これが全然期待外れ映画でした(トホホ!)。
面白いのは前半で母親役(それもスッピン!)のジェシカが奪われた子供をトラックにしがみ付いてまで追いかける辺りまでで、後は監督の「こんな展開ビックリだろ?観た事ないだろ?凄いだろ?」みたいな自己満足的ストーリーが最後までダラダラと続くんだよねえ(溜息)。
あとこの『トールマン』って何で今どきTSUTAYAにDVDが置いてないの?近所のTSUTAYAに借りに行ったら「この作品は扱っておりません」って言われて、仕方がないので歩くとちょっと距離があるGEOまで行って借りましたけど。
逆に意外に面白かったのがB級モンスター映画『MONSTER/モンスター』で、これ巨大&狂乱の雪男ことビッグフットがひたすら人を食いまくり大暴れするだけの映画なんですが、この巨大ビッグフットが逃げ回る人間を追ってもう走る!走る!映画を観終わった私の耳には今でもビッグフットが山や街を走る「ズシン!ズシン!」の効果音がシッカリと残っております(爆笑)。

さてさて、同じく昨日は大島由加里が鄒兆龍と共演した黄鈞導演作品『挑戦』(97)を観てみました。何故に私がこの映画を観たかったのか?と言いますと、先日当ブログやFBで相互リンクさせて頂いているドラ道さんのご好意でテレビ番組『先輩ROCK YOU!』で大島さんを特集した「心ゆさぶるトゥルーストーリー」を拝見出来ました。
で、その充実の番組内容と共に番組の冒頭で大島さんの香港時代の主演作品VCDがズラ〜ッと登場した中で、私がこの『挑戦』だけ観た事が無かった事と、一体何時の間に大島さんと鄒兆龍というある意味“夢の共演作品”が撮られていたのか?と、俄然この『挑戦』が観たくなりまして、早速に海外の友人コレクターにこの『挑戦』を送って貰っての今回の鑑賞となった次第なのです。
この『挑戦』は15年前に自分の父親から大金を奪いそのうえ惨殺した悪徳洋服業者の高博文(太保)と陳凱(谷峯)の2人(ってこの2人同士も犬猿の仲の設定)に復讐せんと香港にやってきた日本人佐々木次郎の復讐劇に巻き込まれた“玫瑰殺手”冰冰(大島由加里)と“魔鬼殺手”小虎(趙子雲)の恋人同士の殺し屋カップルの闘いを描いています。注目の鄒兆龍は陳凱の用心棒で日本剣術の達人施建平に扮していて、映画の中盤で冰冰や小虎相手に見事なキック技を見せています。
ただ私がビックリしたのが小虎の殺しのターゲットの1人で、あの王羽の代表作『片腕ドラゴン』(71)でタイ拳士コンビの1人を演じたりと、台湾武打片に数多く出演していた關洪が高博文の兄にして“元東南アジア武術王者”高博仁として小虎と駐車場を舞台に激闘を展開する事でした!!
いや〜この手のB級(されど劇中のクンフー・アクションはトップ・レベル!)武打片ってよくこういう懐かしの武打星がサプライズ出演するんですが、今回の完全にオジサンになっていながら懸命にアクションを見せている關洪の健在振りには本当にビックリでした。
あ、あと同じく台湾映画の名バイプレーヤーの李影も小虎の痴呆気味の父親役で顔を見せていて同じくビックリでしたねえ・・。
この『挑戦』のクライマックスではそのお互いの因縁に決着を着けるべく、高博文が陳凱に叩き付けた「挑戦書(本作の題名の由来はここから)」により、2人の悪漢に雇われている覆面姿の冰冰と小虎がお互いに戦う事を強いられ、さらにそこに小虎に借りがある施建平が銃を手に助っ人に現れ大銃撃戦が展開されます!この銃撃戦で高博文と陳凱は蜂の巣となり、結局は佐々木次郎の復讐は達成され、激しい銃撃で片足と片手を失った(!)冰冰と小虎は2年後に夫婦として料理店を経営しながら平和に暮らし、メデタシ!メデタシ!の劇終なのでした。

で、こちらがその『挑戦』の詳細データです→ http://hkmdb.com/db/movies/view.mhtml?id=10239&display_set=eng
実は私も最近海外の友人コレクターから大島由加里や李賽鳳が90年代序盤に大量に撮った女ドラゴン映画の問い合わせが数多く来るようになりました。それは昔にVHSやVCD、あるいはLDで発売された大島さんやムーンちゃん主演の女ドラゴン映画が現在中々DVD化していない事から、当時発売されていた同作品のVHSやVCDが激レア・アイテム化している事がその理由なんですね。なので、皆さんももし何処かで大島さんやムーンちゃん、あるいは楊麗青や西脇美智子の主演作品VHSやVCDを見かけたら即ゲットを強くお薦めしたいと思います。

闘神伝説〜李小龍? 「超級龍熱facebook」で、「Talking死亡遊戯」スタート!!

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さてさて、当ブログの弟分?であります「超級龍熱facebook」にて、龍熱が最も愛するクンフー映画『死亡遊戯』をエンドレスに語りまくる、その名も「Talking死亡遊戯」がスタートしておりますので、是非ご覧になって頂ければと思います。
アドレスはこちらです→ http://www.facebook.com/chino.jiro?ref=tn_tnmn
果たしてこの「Talking死亡遊戯」、今後どのような“デス・ゲーム・ストーリー”となっていくのか、当の私自身も予想さえできませんが、最終的には私たちにとって『死亡遊戯』とは一体何だったのか?を深く熱く検証&追求できればと思っております。
よろしくお願いします!『死亡遊戯』Forever and ever!!

最新作『A Man Will Rise』でトニー・ジャーvsドルフ・ラングレンが激突!

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さてさて、以前から噂になっていましたトニー・ジャー監督&主演によるアクション・コメディー映画『A Man Will Rise』で、どうやら本当にトニーとあのドルフ・ラングレンとの競演が実現したようです!!
まずはこちらをご覧下さい→ http://www.cityonfire.com/dolph-lundgren-and-tony-jaa-to-join-forces/

本文中にもあるように、既に『A Man Will Rise』撮影中のトニーとラングレンのツーショット写真も公開となっていますし、これは俄然楽しみになって来ましたねー!↓
http://twitchfilm.com/2013/04/dolph-lundgren-and-tony-jaa-star-in-a-man-will-rise.html
ただこの『A Man Will Rise』ですが、当初はトニーとJCVDことジャン=クロード・ヴァン・ダム共演作品『Local Hero 』として準備されていたようですが、“色々”あって最終的にトニー&ラングレン共演による『A Man Will Rise』として撮影開始となったようですね。
1950年代のタイを舞台に平和な街を襲ったギャングが雇った凶悪な外人暗殺集団にたった1人で立ち向う主人公の激闘を描くと言われる『A Man Will Rise』で、トニー・ジャーの超音速ムエタイ殺法vsドルフ・ラングレンの怒涛のパワー・ファイトが激突!!今から本当に完成&公開が楽しみです!!!

“最強アクションの女神”最後の武侠片!?楊紫瓊&鄭雨盛主演『レイン・オブ・アサシン』

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さて、先週は1度途中まで観てちょっと展開がタルイので放置してしまっていた呉宇森製片&蘇照彬導演、そして楊紫瓊ことミシェール・ヨー&鄭雨盛ことチョン・ウソン主演『レイン・オブ・アサシン』(10)をやっと最後まで観ました。
映画は明の時代の中国。800年前にインドから中国へやって来た達磨大師は武術に秀でていたとされ、その達磨大師の遺体が数年で墓から盗まれ腰から上下が2つに引き裂かれて行方不明となります。その後、達磨大師の遺体を1つとしそれを手にした者は究極奥義を会得し武林界を制する事が出来る!との伝説が広まっていました。
その達磨大師の遺体を狙う黒石なる暗殺集団を率いる轉輪王(王學圻)は遺体の上半身が張宰相の手にある事を知り、美人殺手で辟水剣の達人細雨(林熙蕾)、仕込み針の名手雷彬(余文樂)、魔術の使い手彩戲師(戴立忍)を差し向け宰相と息子の張人鳳を殺し(たと思われ)ますが、肝心の達磨大師の上半身は乱闘の最中に細雨と共に姿を消してしまうのでした。
達磨大師の上半身を手にした細雨ですが、張宰相親子を殺してしまった罪悪感から顔を整形し、曽静(楊紫瓊!)と名を変え街で静かに暮らしていました。やがて心優しい青年阿生(鄭雨盛ことチョン・ウソン)と出会った曽静は自分を愛してくれる阿生と結婚。曽静は彼女の人生で初めて幸福の日々を味わうのでした。ところが!ある日強盗事件に巻き込まれた曽静は強盗から阿生を守るために封印していた彼女の恐るべき武術を駆使し強盗を撃退!それを知った轉輪王一味は新たに仲間に加えた冷酷な女殺手綻青(徐熙媛。若い頃のチョン・ジヒョンに激似!)と共に達磨大師の上半身を持つ曽静に襲撃をかけて来るのでした!!
で、この『レイン・オブ・アサシン』が作品として俄然白熱して来るのがこの曽静が強盗相手に初めてその武術の冴えを披露する辺りからで、ここでミシェールが見せる豪快な蹴りや相手の関節を次々と容赦なく決め最後には敵の目を猛スピードで突き戦闘不能に追い込む切れ味鋭い電撃アクションは、まさに「“アクションの女神”ミシェール今だ健在!」を強烈に印象付けます。
その後も曽静、轉輪王、さらには達磨大師の遺体を巡って轉輪王と仲間割れした彩戲師や雷彬が入り乱れる大剣術合戦、轉輪王の異様にして驚くべき正体、そして映画の最後の最後で阿生自ら明かすその悲しき運命!と、映画の前半のタルサがまるで嘘のような(苦笑)後半の盛り上がりは圧巻の一言でした。
特に曽静の必殺剣である辟水剣はその剣の先端が狙った相手の身体を巻き込むように死角を襲う!というユニークかつ斬新な設定の必殺剣で、この辟水剣を初めとする様々な剣術アクションが随所にスローモーション描写も効果的に盛り込みながら、それは素晴らしい剣術アクションとして劇中で幾度となく展開されていきます。こんな見事な剣術アクションを作り上げた動作設計者は誰かな?と思ったら・・・何と董瑋じゃないの!?董瑋ってこれまでも例の“『孫文の騎士団』ダメ出し事件”もあったりで、昔から私の中では武術指導者として余り評価が高くなかったんですが、ことこの『レイン・オブ・アサシン』の文句なしの動作指導に関しては董瑋の腕前に拍手を贈りたいですね。
そして楊紫瓊ことミシェール・ヨーですが、近年は『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』(11)などで文字通りアクションに頼らない1人の女優としてもトップクラスの評価を獲得している事もあり、もしかしたら今後はこの『レイン・オブ・アサシン』のような本格的な武侠片にミシェールが主演する機会は減っていくかもしれませんね。
そういう意味でももしまだこの『レイン・オブ・アサシン』を未見の方がいらっしゃったら是非鑑賞をお薦めしたい1本です。でもこの『レイン・オブ・アサシン』のDVDって例によって店舗限定の「レンタルはTSUTAYAだけ!」なんだなぁ・・・!

いま甦る“猛龍過江”の旋律!7月の劇場公開を前に『李小龍マイ・ブラザー』劇場予告編、完成!

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さてさて、今から7月の公開が待たれる『李小龍マイ・ブラザー』の劇場予告編が完成したようです!こちらのアドレスからDLしてご覧になって下さい。↓しょこたんや竹中直人のメッセージが熱いぜ!!

http://www4.gigafile.nu/v3/?a3162a4230a263ad067b627237e53ed6

本作の提供会社である「染野企業電影工作室」の染野行雄さんによりますと、既に昨日から「新宿武蔵野館」でこの予告編が流れているそうです!!こちらが「染野企業電影工作室」のHPです。→ http://www.somenofilms.com/

それにしても『李小龍マイ・ブラザー』の公開今から本当に楽しみですね!!劇場の大スクリーンであの『ドラゴンへの道』の旋律が復活する日を待て!

熱風!韓国LEGENDS(67) 侠盗燕子飛、韓国に出現!黄家達&金?珠主演『神拳飛客』

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最近何が嬉しいって、我らが石原裕次郎主演作品でこれまで未ソフトだった『黒部の太陽』『栄光への5000キロ』『富士山頂』などの石原プロ作品待望ののDVD&BD化でしょう!!私も早速に『黒部の太陽』から入手して観てるんですが、いや〜裕次郎と三船さんが同じ画面に映っているのを観ているだけでも、こりゃもう本当に感激だなぁ!(号泣)。
あと昨日観たB級モンスターホラーの『エビデンス/第6地区』が結構面白かった♪正体不明の猿人にお馬鹿な男女の若者が襲われるんですが、ちょうど今「バイオ・ソルジャー」という特殊部隊チームが遺伝子操作され凶暴になった狒々の集団に襲われるSF小説を読んでる最中なので余計に楽しめました♪

さて、当ブログの最長寿セクションである「熱風!韓国LEGENDS」第67回は、金亭俊導演、黄家達&金?珠主演『神拳飛客』(78)でいきましょう。この『神拳飛客』には中国バージョンが存在しており、又題を『鐵膽英雄』(78)、中国バージョンの導演を文華(金岳表記の資料もあり)が担当しています。
私が今回レビューに使用したのは昔から出回っている英語バージョンではなく、北京語音声&中文&英文二段字幕付きの北京語バージョン『鐵膽英雄』です。
で、この『神拳飛客』ですが、韓国ロケーションを敢行していまして、当然劇中には多くの韓国人俳優が出演しています。
物語は典型的な抗日映画で、日本人が暴虐の限りを尽くす時代の中国(恐らく韓国バージョンでは韓国に変更)を舞台に、主人公で武術の達人である一龍(黄家達。本作の武術顧問兼任)が極悪非道な日本人館主の山田(金?珠!)率いる悪漢集団(その面子に韓太一や張正國)に両親を殺され、怒りに燃えた一龍が復讐に立ち上がる!という・・・クンフー映画としてはまるで何処にでもあるような(苦笑)展開です。
ただ私が面白いと思ったのが黄家達演じる一龍が、山田たちが韓国人たちから強奪した金品を奪い返すと、自らは顔を隠した“燕子飛”と名乗り、それら金品を貧しい人々の家に次々と投げ込むという、言わば“侠盗”キャラクターを演じている点でした。さらに劇中では“燕子飛”を追う中国人の保安隊長(莊威。本作の武術指導担当)と一龍の間で生まれる祖国を愛する中国人同士の葛藤と友情なども盛り込みながら、一龍vs山田館主が放った悪漢たちとの激闘が幾度となく展開されていきます。この一龍に扮した黄家達が韓国人武打星相手に見せる得意の“顔面砕き”などの豪快なクンフー・ファイトは、明らかに黄家達がそのファイト・シーン自体をコントロールしているのが分かるんですが、そんな中でも一龍が連続の中段蹴りなどのちょっとハイ・レベルなキック・シークエンスを駆使するシーンになると、何故か突如として黄家達が蹴りの得意なダブルと入れ替わってしまうのにはちょっと苦笑いしてしまいましたねえ(苦笑)。
そしてラストでは、山田館主が招聘した刀の名手と2組の殺し屋を保安隊長の助太刀もあり、片っ端から撃破した一龍と待ち構えていた山田館主の一騎打ちが火蓋を切ります!
ここでの黄家達vs金?珠のクンフー・ファイトは、2人の武打星のそれは暑苦しいマスクもあり(苦笑)、実に迫力満点の闘いが延々と繰り広げられますが・・・最後は一龍の怒涛の一撃で両目を潰された山田館主が悶絶しながら崩れ落ち『神拳飛客』は劇終となります。

ちなみにこちらで韓国バージョン『神拳飛客』の韓国版ポスターを見る事が出来ます↓

http://blog.naver.com/PostThumbnailView.nhn?blogId=hcr333&logNo=120182411167&categoryNo=26&parentCategoryNo=

そしてこちらでは中国バージョン『鐵膽英雄』のキャスト&ポスターを見る事が出来ます↓

http://hkmdb.com/db/movies/view.mhtml?id=9402&display_set=eng

黄家達はこの『神拳飛客』の他にも、孟飛と共演した『天下無敵』(78)、郭武星と共演した『蛇狐武侠』(79)、巨龍と共演した『鷹拳』(80)など何本もの韓国ロケによるクンフー映画に出演しました。
私が以前に黄家達本人に何度か会う機会があった際にも、黄師父に「貴方は韓国で巨龍と共演したクンフー映画など何本もの韓国映画に出演していますね?」と尋ねると、黄師父は「ああ、あの時は私の主演した香港(台湾)クンフー映画が韓国で大変な人気でね。それで韓国の映画会社からの招きで韓国で何本もクンフー映画を撮ったんだよ。巨龍?ああ、彼は凄いムキムキの筋肉の身体をしてたなぁ!でも背が凄く小さかったよ!カッハハハ!」との貴重なコメントを聞かせてくれました。
と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!

王家衛が挑んだ“詠春宗師伝説”!! 梁朝偉&章子怡主演『グランド・マスター』

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さてさて、昨日は国内でもいよいよ来月に劇場公開を控えた王家衛導演、梁朝偉&章子怡主演『グランド・マスター』 (13)を観ました。それにしてもこの映画ほど作品の撮影中から公開に至るまで何かと話題になった武打片も珍しいですね(苦笑)。
私も既に香港で本作を観た私の周囲の友人たちの様々な評価が気になっていたんですが、今回遂に今年最強の問題作品(?)のベールを当ブログで脱がす時が来ました。
映画は1930年代中盤の中国を舞台に、実在した詠春拳の達人にして“香港宗師”と呼ばれた葉問(演じるはトニー・レオンこと梁朝偉)の闘いと淡い恋を中心に描かれていきます。
作品の軸となるのが北の八卦掌の宗師宮保田(王慶祥)が引退宣言をした事に端を発した南北武林界の後継者争いで、そこに送り込まれた葉問が彼を待ち受ける各門派の武術家たちと激闘を繰り広げます。まず映画の冒頭で、葉問と雨中の対決を見せるのが何と黎烈弓ことカン・リーで、ここで私は初めて葉問に扮したトニーのクンフー・アクションを目の当たりにしたんですが、結論から言いますと・・・今回のトニーは不慣れなクンフー・ファイトに直面しながら彼なりに大変頑張っていますし、武術指導の袁和平が構築した葉問の詠春拳アクションも実にリアルで華麗な武打シーンに仕上がっています。
さらに葉問は八卦掌の女武術家、洪家拳の名手(演じるは劉家良の甥である劉家勇。拍手!)、あるいは羅莽らを次々と撃破していくんですが、私は特にトニーvs劉家勇戦の俊敏で鋭角的な詠春拳とパワフルな洪家拳の真っ向激突ファイトが大変気に入りました♪
ただですね、この『グランド・マスター』は映画の中盤辺りで葉問と対決し、後にお互いに恋心を抱くようになる女武術家で宮保田の一人娘宮二こと宮若梅(山東省済南市出身で八卦掌の名手だった施剣翹がモデル)に扮した章子怡が物語の中心になって来ると、途端にトニー葉問の存在が薄くなってしまうんですよ(苦笑)。
それほどこの『グランド・マスター』における章子怡の圧倒的なまでの美貌、それも成熟した女性としての凛とした美しさは素晴らしく、ここは女性をこれだけ美しく撮る事が出来る“映像作家”としての王家衛には改めて敬意を表さないわけにはいかないでしょう。
そしてこの『グランド・マスター』最大の見せ場が映画の終盤の宮二と怨敵である形意拳宗師の馬三(演じるは張晉!)が2人の真横を列車が猛スピードで突っ走る線路脇で延々と繰り広げる大決闘です。ここでの章子怡演じる宮二が馬三相手に見せる女性としての繊細さを残しつつも馬三に次々と強烈に叩き込まれる連続の掌打攻撃は文字通り圧巻で、この宮二vs馬三の一騎打ちを見ていると「ああ、章子怡が初めて挑んだ本格派のクンフー映画をこうして観られるなんて何て我々は幸せなんだろう!」と心から実感させられてしまうほど、この『グランド・マスター』のツィイーちゃんは本当に素敵でしたねえ!(シミジミ)。

最後に、この『グランド・マスター』が同じく葉問と詠春拳を題材とした甄子丹ことドニー兄貴主演版『イップマン/葉問』シリーズを映画として凌いだか?と言えば、それは勿論NOでしょう。
その根拠として主人公である葉問に扮したトニー自身が卓越した演技者ではあるものの、武打星としてはドニー兄貴が見せたようなまさに指の先まで力強く気合いが込められた詠春拳術を体現するにはややパワー不足だった事と、こと武打シーンに限ってはこれまで場数を踏んで来た章子怡の武打パフォーマンスと比べるとどうしてもトニーの印象が希薄になってしまい、そのため映画の途中からはトニーが主役の座を章子怡に譲ってしまったような印象を観客に与えてしまう・・・などの理由が挙げられます。
ただそうは言いながらも、この『グランド・マスター』は私が事前に予想していた作品の出来とはかなり良い意味で異なる完成度で、私は『グランド・マスター』は是非もう1度劇場の大スクリーン&日本語字幕付きで観直してみたい作品ですし、1人の表現者としては言うまでもなく超一流であるトニーには、今後さらに年齢を重ねた晩年の葉問を味わい深く演じて欲しい!との強い思いに駆られました。

香港詠春宗師vs狂乱の鬼脚七、雨中大決闘!黄秋生主演『葉問:終極一戦』

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一昨日はトム・クルーズ主演最新作『オブリビオン』(13)の完成披露試写に行って来ました。私もこの映画楽しみにしていたんですが、どうもイマイチでしたね(苦笑)。前半のスリラータッチの展開が良かったんで後半の盛り上がりに期待したんですが、残念ながらクライマックスに至る流れが観ているこちらに完全に読めてしまうと言うか・・・ラストもちょっと強引な終わり方で私は駄目でした。でもヒロイン役のオルガ・キュリレンコはセクシーで良かったけど♪この 『オブリビオン』は来月31日からロードショー公開との事です。公式サイトはこちら→ http://oblivion-movie.jp/

さて、先日レビューしました王家衛導演作品『グランド・マスター』に続きまして、同じく最新の“葉問傳奇系列”作品である邱禮濤導演、アンソニー・ウォンこと黄秋生主演『葉問:終極一戦』(13)を観てみました。
この『葉問:終極一戦』は1949年に佛山から香港へとやって来た葉問(黄秋生。まさにサプライズ・キャスティング!)が自身が胃を患いながらも、香港での他流派との争い、美しい歌手(周楚楚)との切ない恋、そして九龍城を牛耳る黒社会一派との激闘を迫力十分かつ確かな詠春拳アクションと共に描いています。導演の邱禮濤といえば、杜宇航主演『イップマン誕生』(10)でクンフー映画導演として高い評価を得た人ですが、今回も50年代から60年代当時の香港の何ともノスタルジックな街並みや、葉問たち香港人の味わい深い飲食風景などをそれは見事なまでに忠実に再現しています。
で、注目のアンソニー葉問の見せる詠春拳なんですが・・・これが意外(失礼!)と言って良いほどパワフルで俊敏なクンフー・ファイト(動作導演の李忠志&冼國林に拍手を!)で、特に今回のアンソニー葉問が拳技だけでなく盛んに蹴りを多用する“葉問詠春拳”スタイルを全面に押し出してる辺りなんて、もう観ている私は大喜びでした♪
特に映画の前半のアンソニー葉問と白鶴派の宗師呉忠(演じるはこれまたビックリの曾志偉!と言いながら曾志偉は邵氏公司時代に劉家班にいた時期もある所謂“出来る人”です)の室内での腕比べでは、改めてこの2人が過去に出演して来た作品群を考えるとまさに違和感全開のクンフー・ファイトなんですが・・・・逆にそこがこの『葉問:終極一戦』という作品の何ともユニークで新鮮な部分で実に良いんだなぁー!キャストも葉問の妻に袁詠儀(何か懐かしい♪)、葉問の弟子に陳小春、鍾欣桐(今回は奥さんになって妊娠する設定なので得意のアクションは少しだけ。残念!)、洪天明、蔣璐霞(大島由加里2世!今回も電撃の詠春拳ファイトで大活躍!)、葉問の息子さん葉準老師などマニア好みのキャスティングとなっています。
で、私が思わず身を乗り出して観てしまったのが映画のクライマックスで、九龍城を舞台に展開される葉問と黒社会の大ボスにして蹴りの達人地頭龍(“鬼脚七”こと熊欣欣!)や震威拳の館主魏霸天(盧惠光)との大決闘です!
地頭龍が仕切る九龍城での闇試合で自分の弟子汪東(周定宇)が魏霸天との試合に挑む事を知った葉問は、弟子たちと共に闇試合が行われているリングに駆けつけます。そして汪東が試合中に魏霸天らに毒を盛られたため防戦一方のまま重症を負った事を知った葉問は、この場で全ての決着を着けるべく静かな怒りと共に地頭龍や魏霸天たちと向き合います!

地頭龍「葉問、こりゃ丁度いいぜ!お前が自分の弟子の代わりに今この場で魏霸天と闘え!」
葉問「いや、私がここに来たのは地頭龍、お前と闘うためだ!」
地頭龍「な、なんだとぉ!?」

ここから繰り広げられる葉問vs地頭龍の大決闘は、葉問の電光石火の拳技と地頭龍が狂ったように放つ連続の後ろ廻し蹴りが真っ向から激突する大興奮のクンフー・ファイトで、2人の死闘はさらに大雨が地面を叩き着ける野外にまで場所を変え延々と続きますが、最後は葉問の猛攻の前に地頭龍が倒れ決着が着くのでした。
そしてこの『葉問:終極一戦』のラストでは“最後の闘い”を終え、次第に胃の病が重くなりつつあった晩年の葉問の許をアメリカ帰りの“国際武打巨星”が意気揚々と尋ねて来ます。そうです!ここで遂に葉問の弟子である李振藩ことブルース・リーが画面に登場します!!!
サングラスをかけ2人の外国人の弟子を従えた李振藩、いえ李小龍となったリーさんは葉問を茶楼で「師父、ご無沙汰しています!」と出迎えます。
果たして、ここで葉問とリーさんの師弟の間でどのような会話が交わされるのか?それは是非皆さん自身がこの『葉問:終極一戦』をご覧になって観て頂きたいと思います。私自身はこのリーさんと葉問の対面シーンには「うう〜ん!・・・なるほど」と考えさせられる物がありました。
また『葉問:終極一戦』のエンディングでは、生前の葉問が木人相手に練武する貴重なモノクロ映像も登場していますので、そこも是非お見逃し無きように!!

緊急告知!日本が誇る“伝説の女ドラゴン”シンシア・ラスターこと大島由加里の独占インタビュー成功!!

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さて、緊急告知です。昨日都内某所で日本が誇る“伝説の女ドラゴン”大島由加里さんとお会いしまして、大島さんとの独占インタビューを収録して来ました。今回のインタビューは大島さんのマネージャーであり、当ブログでもドラ道さんのHNでお馴染みの中川健太郎さんのコーディネイトで実現したのですが、私と大島さんは今回が初対面でありながら、大島さんはインタビューではもうノリノリでお話して下さった事もあり、実に内容の濃いインタビューとなりました。
インタビューは大島さんの“大島由加里”なる芸名の由来、『上海エクスプレス』撮影時のサモ・ハンや元彪、倉田保昭さんとの思い出、『天使行動』でのムーン・リーとの死闘秘話、『RIKI-OH/力王』で共演した樊少皇について(ちゃんと訊きましたよ→菜々子さん)、『縦横天下』でのシンシア・ラスロック、さらにはソフィ・クロフォードなど外国人女ドラゴンについて、楊麗青や西脇美智子ら4大女ドラゴンが勢揃いした『覇海紅英』、楊紫瓊と顔を会わせた『プロジェクトS』、そして“女特警系列”最大の問題作品(って私も超一押し♪)『末路警花92』の詳細秘話、あるいは大島さんを取り上げたドキュメンタリーとして今も評価の高い『ジャッキー・チェンを超えたい!香港の日本人アクション女優奮闘記』での周比利の爆笑エピソード、私の執拗なまでの追及(?)に大島さんが語ってくれた黄正利の思い出、さらには染野行雄さんやドラゴン倉田さんとの様々なエピソード、そして久々の武侠片出演となった近作『女ドラゴン怒りの未亡人軍団』の撮影苦労話などなど・・・もう延々1時間以上に渡って大島さんは熱く語って下さいました。

この大島さんのインタビューは今後テープ起こしなどを経て、当ブログ「超級龍熱」にアップする予定ですので、いま暫くのお時間を頂きたいと思います。それにしても目の前でお話して下さっている大島さんは昔と殆ど変わらない若々しさと笑顔で、私もこれまで何人も女ドラゴンにインタビューして来ましたが、今回の大島さんとのインタビューが一番楽しい時間を過ごす事が出来ました。大島さん、中川さん、本当にありがとうございました!!さあ、いよいよ“伝説の女ドラゴン”シンシア・ラスターこと大島由加里が自らの主演作品群を熱く熱く語る時がやって来ました!どうぞご期待下さい!!

熱風!韓国LEGENDS(68)  『龍の忍者』韓国バージョン登場!朴煕鎮&李元覇主演『黒龍通牒状』

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先日収録しました大島由加里さんのインタビューですが、現在校正の真っ最中ですので、もう少しだけお時間頂ければと思います。かなり中身の濃いインタビューなので、恐らく全3回ぐらいに渡って当ブログにアップする事になるかと思いますが、どうぞお楽しみに!

さて、大台の第70回が目前となって来ました今回の「熱風!韓国LEGENDS」は、あの元奎導演、真田広之&李元覇主演の大傑作忍者武打片『龍の忍者』(82)の韓国バージョンで、南基男導演、朴煕鎮主演『黒龍通牒状』(85)でいきましょう!
私が所有するこの『黒龍通牒状』は、大昔に韓国のメーカー「Gold Star Home Video」からリリースされていたオリジナルVHSで、今ではかなりのレア・アイテムとなっています。逆に言えば、よくぞこんなレアなオリジナルVHSがまだ韓国現地で残っていた!って感じでしょうか。
ただこの『黒龍通牒状』ですが、作品としてはオリジナル版である『龍の忍者』をメチャクチャに弄りまくっていて(涙)、『龍の忍者』で真田が演じた玄武を韓国人武打星の朴煕鎮が演じているばかりか、津島要が演じた茜も無名の韓国人女優が演じています。
そのため物語設定も朝鮮が舞台となり、真田演じる玄武の出演シーンの殆ども朴煕鎮の出演シーンに差し替えられ(但し真田の覆面忍者姿シーンのみ真田本人のアクション・シーンを使用)、劇中では朴煕鎮と韓国人武打星たちとのテコンドー・ファイトが延々と展開されます。
ただこの朴煕鎮、顔付きは“最後のソックリさん武打星”石天龍に似てるんですが(苦笑)、その黄正利を彷彿させるような逆関節蹴り、相手の首を片足で巻き込んでの強烈な廻し蹴り、さらには空中連続三段蹴り(ちょっとスケール小さいけど)など中々の腕前を誇るテコンドー・ファイターです。
また『龍の忍者』もう1人の主役である李元覇が演じる孫靖は『黒龍通牒状』VHSのジャケットの表紙を李元覇が堂々と飾っている事もあり(苦笑)、序盤の有名な竹馬合戦シーン、夜間の堂内での玄武との乱戦などはそのまま『黒龍通牒状』でも流用されていました。
また映画の終盤では朴煕鎮演じる玄武と福佐(田中浩。本人出演シーンを流用)の会話シーンではオリジナル版と韓国版の2人の映像を巧みに編集して朴煕鎮と田中浩が実際に会話しているように見せるなど苦労の跡が窺えます。他にも『龍の忍者』の太保や権永文の出演シーンもそのまま何度か登場していました。
しかしながらこの『黒龍通牒状』、いよいよ映画のクライマックスで一瞬ながら「THE LEGEND OF THE NINJA(何時聴いても燃えるよね♪)」が流れた後に朴煕鎮が挑む最終決戦の展開は、韓国側独自の編集が余りに強引と言うか、大暴走と言うか・・・私は非常にガッカリしました。
何故ならそこには『龍の忍者』にあった塔内で玄武と孫靖がお互いに死力を尽くして闘う決闘、玄武と僧侶(染野行雄!)の一騎打ち、そして共闘を誓い合った玄武&孫靖が無敵の神打王(黄正利!)と繰り広げる激闘などは全てカット!!代わりに広場での朴煕鎮vs朴東龍一派のユル〜イ乱戦、そして洞窟に入った朴煕鎮が目の前の骸骨に「ひゃああ!ひえええ!」と何度も悲鳴を上げながら(涙)辿り着いた怨敵の白髪老人との詰り合い(苦笑)の果てに、最後は白髪老人もまた勝手(笑)に骸骨となり、そのままアッサリと劇終という文字通り衝撃を通り越して笑撃の結末でした(トホホ!)。うう〜ん!せめてこの白髪老人を韓国側による別撮りで黄正利が演じていたら、もうそれだけで大興奮だったんだけどねえ・・・(溜息)。

こちらで『黒龍通牒状』の詳細データが見られます→ http://www.kmdb.or.kr/movie/md_basic.asp?nation=K&p_dataid=03895
これは私個人の意見ですが、この『黒龍通牒状』を『龍の忍者』の韓国バージョンと呼ぶのはかなり無理があるでしょう。むしろ『龍の忍者』の名場面をダイジェスト流用した韓国忍者アクション映画として扱うのが正当だと思われます。
ただそうは言いながらも、これまた私も含めたこの手の怪作クンフー映画をこよなく愛する人間にとっては、この『黒龍通牒状』全体に漂う韓国別編集バージョン独特の何とも怪しい雰囲気に堪らない魅力を感じてしまうのもまた事実なんですね。
最後にこの『黒龍通牒状』のオリジナル版である『龍の忍者』は、その製作過程においても当初呉思遠がオーディションで発掘したニューヨーク出身でバスケットボールを得意としたロイド・ハッチンソンこと李元覇を連れて日本を訪れ、当時は日本の某社に勤務していた染野行雄さんに協力を頼みに来る辺りから実にドラマチックな出来事が幾つも起こった作品でした。
何時の日か機会を作って『龍の忍者』の出演者である染野さんや真田広之にはまさに80年代香港忍者アクション映画不滅の傑作であるこの『龍の忍者』についてジックリと話を訊いてみたいと思っています。と言うわけで、韓国映画のレア映像&新事実を追い求める「熱風!韓国LEGENDS」、次回もどうぞお楽しみに!

北朝鮮テロリストがアメリカ心臓部を制圧!ジェラルド・バトラー主演『エンド・オブ・ホワイトハウス』!

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昨日は都内某所でアントワーン・フークア監督、ジェラルド・バトラー製作&主演『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13)を試写で観て来ました。
7月4日のアメリカ独立記念日に“アメリカ合衆国の心臓部”であるホワイトハウスが北朝鮮のテロリストであるカン(リック・ユーン)率いる凶悪にして無敵の武装集団による空&陸双方からの襲撃を受け、僅か13分で占拠されてしまいます。
このカン一味がホワイトハウスを制圧するまでの約10数分間の描写は、ちょっとここでは言い表せないような残虐にして壮絶な虐殺シーンの連続で、そのリアル過ぎる臨場感は圧倒的です。カンはアッシャー大統領(アーロン・エッカート)や高官たちを人質に取ると、アメリカ政府に日本海域からの第7艦隊の撤収と核爆弾作動コードの入手を要求します!(そんなことをしたら瞬時に韓国と北朝鮮間の緊張が高まり、世界の核のバランスも崩壊だ!)
頼みの特殊部隊による救出作戦も無残に失敗し、大統領代理のアラン・トランブル下院議長(モーガン・フリーマン、)はもはや万策尽きたかとカンたちの要求を呑む事を決意しますが、その時!突如作戦本部のスピーカーにホワイトハウス内から1人の男の声が飛び込んで来ます・・・!

「俺はマイク・・・マイク・バニングだ。俺だけがホワイトハウスに潜入出来た。今から俺が大統領を救出する!」

そう、ホワイトハウスを守る警備員が全員射殺されてしまった今、たった1人生き残ったこのマイク・バニングがこれから大統領救出の行動を開始するというのだ!しかしこのバニングは以前にアッシャー大統領の親友として大統領直属のシークレットサービスを務めながら、大統領夫人を自動車事故で死なせてしまうという痛恨のミスを経験している男でもあった!!!
冷酷非情なカンが次々と人質を射殺する中、いま過去に傷を負った元シークレット・サービスの孤独な“ホワイトハウス奪回”が火蓋を切った!!
ここからのホワイトハウス内で展開されるバニングvs北朝鮮テロリスト集団の息詰まる激闘は、それこそアメリカ人の観客ならもう総立ち&コブシを握ったままスクリーンに向かって「GO!GO!」の大歓声でしょう(苦笑)。
私も映画のクライマックスで銃弾を浴び(!)苦しむアッシャー大統領を横目に、バニングとカンの素手による一騎打ちが始まった時は思わず固唾を呑んでスクリーンに観入ってしまいました。いや面白かったです!でもこんな映画を撮るとまた北朝鮮が怒るんじゃないかな(苦笑)。
この『エンド・オブ・ホワイトハウス』は6月8日から全国ロードショー公開との事です。こちらが公式サイトです→ http://end-of-whitehouse.com/

伝説の女ドラゴン、大島由加里インタビュー? 大島ゆかりの誕生、『上海エクスプレス』、『天使行動』!

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お待たせしました!いよいよ“伝説の女ドラゴン”大島由加里さんの独占インタビューを前編&後編と2回に分けてお届けします。
このインタビューを収録する前日に開催された「第1回ジャパン・アクション・アワード」で“ベストアクション女優賞”と“特別アクション功労賞”を受賞したばかりの大島さんは、初対面である私の質問に対しても実に明朗かつパワフルに次々と答えて下さいました。それではシンシア・ラスターこと大島由加里が熱く語るその“女ドラゴン激闘録”をお読み下さい!!

ーまずお訊きしたいのが大島さんの“大島”の芸名の由来なんですが・・・

大島 はい、当時の私は福岡から上京して日体大の短大に通ってたんですが、スパゲティ屋さんでアルバイトをしてたんです。で、ある日バイトの休憩時間にお店のカウンターで私が「倉田アクションクラブ、香港で活躍中!」なんて記事が載ってる雑誌を「ジィーッ」と読んでたんですよ。もうその頃から香港アクションに凄く興味があったので。

ー大島さんは元彪の大ファンでいらしたんですよね?

大島 はい!(笑)。で、その時に私の後ろを通りかかった男性の方が「君はアクションに興味あるの?だったら僕は倉田保昭さん知ってるから良かったら電話してみようか?」って言って、その場で倉田さんに電話して下さったんですね。その電話して下さった方が大島さんという方だったんです。
当時代々木に倉田さんの道場がありまして、まずそこに行ってみたら?と大島さんに言われて代々木の道場に行ったら倉田さんがいらっしゃって、その時初めて倉田さんにお会いしました。
ただ最初は大島さんから「いきなり倉田さんに弟子入りするよりも、まず演技を勉強してみて、それからアクションへ進んでみてはどうですか?」とアドバイスを頂いて、倉田さんのお弟子さんが教えている「劇団あすなろ」のアクションクラスに入ったんです。そこで竜咲隼人さんにご指導頂きました。でもその後に別ルートでテレビでデビューするきっかけが出来たんです。

ーそれが特撮ドラマの『宇宙刑事ギャバン』(82)や『科学戦隊ダイナマン』(83)のスタント、そして『超電子バイオマン』(84)のファラキャット役ですね。

大島 そうです!その『バイオマン』でファラキャット役を頂いた時に芸名を本名の津村ゆかりから変えようと思ったんです。もうその頃からマスク被ってアクション・ポーズ決めててもそれをテレビで観てる母親にはバレバレだったし(笑)。で、もしあの喫茶店で大島さんが私の後ろを通らなかったらこのアクションの世界に入らなかったし、あの時固まっていてどうしてもそこから一歩踏み出せなかった私にアクションの世界の入り口を作って下さった方が大島さんだし、その大島さんの“大島”を名乗らせて頂ければ、もしかしたらまた大島さんにお会いできるんじゃないかと思って“大島ゆかり”を名乗らせて頂いたんです。

ーそれは素晴らしいエピソードですねー!

大島 その後にオーディションを受けて『冒険活劇/上海エクスプレス』(86)で香港映画デビューが決まって、初日の現場でロビーに下りたらそこに倉田さんがいらっしゃって、私が“大島”を名乗らせて頂いている経緯をお話したんですね。そうしたら倉田さんが「その大島は俺の弟子で、一番最初の倉田アクション・チームにいた男だよ!」と教えて頂きました。

ーええっー!それってビックリですね。では大島さんは倉田さんの孫弟子になるんですね?

大島 そうなりますよね!実は以前に福岡のテレビ局が大島さんを探してくれて、大島さんとコンタクトが取れたんです。ただ大島さんご自身は丁寧に出演をご辞退なさってお会い出来なかったんですけど。でも大島さんには私が今こうして頑張ってる、というメッセージだけは伝わったと思います。

ー『冒険活劇/上海エクスプレス』では、導演のサモ・ハンとはどんな話をされたんですか?

大島 実際に現場に行くまで映画のストーリーとか全く判らなかったんです。最初は剣道をやってくれと言われて日本から防具を持っていったんですけど、実は剣道ではなく剣術、つまり忍者役だったんですよ。サモ・ハンは例えば飛び降りのシーンがある場合、そこにちゃんと階段を置いてくれて「ここから飛んでもいいぞ。俺たちはそれを撮るから」と言って私に飛ぶ高さを選ばせてくれるんです。私はそれに対して「じゃあ3段目から飛びまーす」って。あとサモ・ハンは私が相手に蹴りを入れるシーンで、まず私に軽く蹴らせてみてから「もっと蹴って」、さらに「もっと蹴って!」、さらに「もっと蹴って!!」って。最後には私の蹴りで相手の人の奥歯が折れちゃいました。

ーうう〜ん!それこそがサモ・ハンの“リアル・ヒッティング”なんですね!

大島 サモ・ハンは本当に徐々にですけど「もっと蹴れる?もっと蹴っていいぞ!」って私への要望が重くなるんです。だって私は初日のワンカット目のアクションでNGを50回出してるんですよ。

ー50回ですか!?

大島 それも一晩中同じテイクで(笑)。確か私が部屋の中で寝ていてパッと起きて相手を斬る!ってアクションだったんですけど、その頃はフィルム撮影なんで私がNG出す度に何度も何度もフィルム入れ換えて。周りにも何人も殺陣師がいて、その人たちが「はい、NG!」「はい、それもNG!」って(笑)。相手のスタントマンの人も私に何度も蹴られてパッド入れててもお腹とか腫れ上がってるし。ようやく1回だけ“KEEP”があったんで「もうこれで許してくれないかなぁ?」と思ったんですが「ちょっと脚の角度が違うから、もう1回!」って。
最後には照明さんまで「ちょっと違うんだよなぁ!」なんて言ってるし(笑)。でも51回目にとうとうOKを貰ったら、その場のスタッフ全員が拍手して下さって、ああ、これで私もやっと香港映画の洗礼を受けられたんだなぁ!と思いました。その後にその場にいらっしゃった倉田さんが「サモ・ハンたちは大島なら必ず出来ると思ったから何度NGを出しても最後までやらせてくれたんだよ。もし大島には無理だと思ったら彼らは殺陣を変えてるはずだろ?」と仰って下さったんで、これからも頑張るぞ!って。

ーこの『冒険活劇/上海エクスプレス』では倉田さん、大島さんともう1人、韓国から黄正利がトリオとして出演していましたね?

大島 はい。黄正利さん。この映画の時は黄正利さんも日本人の役だったので、もう皆で和気藹々とやってましたよ。あと倉田さんが私に「お前ね、この映画はお前以外は全員が有名な武打星ばかりなんだぞ。俺だって緊張してるんだから!」って(笑)。

ー私が初めて観た大島さんの香港映画が『天使行動』(87)でした。この映画の大島さんは悪役ながら本当に凄みがある役でしたね。

大島 『天使行動』は私にとって『冒険活劇/上海エクスプレス』、台湾で倉田さんと撮った『悪漢列伝』(86)の次に撮った3本目の映画なんですが、最初『天使行動』は西城秀樹さんが主演されるので、私はゲスト出演で撮影期間も1週間って聞いてたんです。役柄もボスのボディガードでもうすぐに殺されちゃう役のはずが、何時の間にか逆にボスを殺しちゃう悪い役になってて(笑)。この時も一応通訳の方がいらしたんですけど余り言ってる事が判らなくて、演技のやり方もこう「血、舐める」とか「ここ、笑う」とか(笑)。だったら私も3つのパターンの演技をやるので監督に選んで貰って下さい、と。で、実際にやってみたら監督が3つ目の一番激しいのがイイ!って(笑)。私もこの時の血を舐めるっていう演技がどうやればいいか判らなかったんで、もうこれ以上の演技は出来ません!って感じでやって見せたら、監督が「それがイイ!」ってなったんです。でもそもそも最初は1週間だけの撮影が最終的には3ヶ月になって、本当だったら私は黄正利さんと闘ってそこで殺されて終わり、の設定だったんですよ。

ーええっ?そうだったんですか!?この『天使行動』の時は黄正利はどんな感じでしたか?

大島 黄正利さんは中国語を話される方でしたね。確か黄正利さんは倉田さんとお話してる時は韓国語じゃなかったです。黄正利さんの蹴りって重いんですよ。私もこの映画の殺陣師の梁小熊も相手が黄正利さんみたいに達人の方だと闘っててもこうドンドン!とテンション上がるって言うか乗って来ちゃって。あと黄正利さんの蹴りってここを蹴って!と言われるとそこに正確に「ビシッ!」と来るんですよ。このちゃんと正確にコンタクト・ポイントに蹴りが来るって感じの人は黄正利さんと狄威さんでしたね。

ー西城秀樹さんとは現場でお会いになられたんですよね。

大島、はい、勿論現場ではお世話になりましたし、西城さんは当時から大スターなのにとてもフランクな方で本当に優しいお兄さんみたいな方でした。

ーそして映画のラストの大島さんと李賽鳳の決闘シーンは、女武打星同士の決闘シーンではトップクラスの激しさでしたね!

大島 あのムーンちゃん(大島さんは李賽鳳をそう呼びます♪)とのファイト・シーンはもう1週間ぐらい毎日撮ってて、確か私が1度日本に帰ったんですが、あのムーンちゃんとのファイト・シーンだけのためにもう1度香港に戻ったんです。私とムーンちゃんはもうひたすらガンガン!とやり合うだけで、2人も腕に出来た青痣が1個、2個とあったのが最後には全部の痣が繋がっちゃったんですよ!で、ある日ムーンちゃんが朝セットに来たら両腕とも包帯状態で「もう出来ませーん!」って(笑)。それでもその場で包帯取らされて撮影してましたけど(笑)。

ーああ〜(苦笑)。あのファイト・シーンでは釘が刺さったままの板でガツンとか・・・!

大島 あーありましたねー!でもムーンちゃんは根性ありましたよ。彼女は元々は武道家じゃなくてアイドルだったんですが、ダンスをやってて回転とかのアクションが出来るのでアクションの世界に入って来たそうなんです。この『天使行動』の時はもう私とムーンちゃんのどちらも絶対撮影を休む事が出来ないし、毎日必ず現場に行ってひたすらムーンちゃんと闘ってました。ムーンちゃんとはこの『天使行動』で共演してからは、もう何処でも一緒に映画に出てたみたいな感じでしたね。

インタビューの後編では大島さんが語るあの『力王』や『92末路狂花』、そして『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』の秘話が続々登場します!お楽しみに!!

伝説の女ドラゴン、大島由加里インタビュー? 『92末路狂花』から『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』へ!

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ー続いて、ボーイッシュな黄泉役で出演なさった『力王/RIKI-OH』(91)ですが、力王役の樊少皇は如何でしたか?

大島 ああ、樊梅生の息子さんですよね?樊少皇は物凄く真面目な男の子って感じでした。まだ新人さんだったし現場では演技でもアクションでも本当に真面目に取り組む人でした。あと樊少皇が当時日本語に興味があったので、私が彼に日本語を教えたりとか(笑)。

ー樊少皇はあの当時から身体を鍛えていてムキムキでしたよね。

大島 そうでしたね。『力王/RIKI-OH』は監督の藍乃才さんが私がたまたま嘉禾公司に他の用件で行った時に「大島、お前その髪の毛切る気ないか?」って(笑)。私が「ないです!ないです!」って言っても「(黄泉に)似てるんだよなぁ!」って。で、その後すぐに蔡欄さんから「監督が貴女にどうしても男役やってくれって言ってるから、貴女やりなさい!」って。それで美容室連れて行かれて髪の毛切ったんですよ。それから「これ台本代わりに読んでおいて!」ってポン!と渡されたのが『力王/RIKI-OH』の漫画(笑)。

ーや、やっぱり当時の香港映画に脚本は無かったんですね(苦笑)。

大島 無かったですねー!、はい(笑)。

ーあと大島さんが仇雲波(当時の芸名は威龍)やシンシア・ラスロックと共演した『縦横天下』(93)は如何ですか。

大島 はいはい、羅芙洛さん。羅芙洛さんは『上海エクスプレス』でも一緒でしたし、現場でも羅芙洛さんに対する周囲の扱いが別格だったので、ああ、この世界では彼女が女性ではトップなんだなぁ!って感じでした。でも『縦横天下』では私と羅芙洛さんが一緒のシーンって無かったんじゃなかったかな?

ーはい、この映画は欧米版と香港版とでは編集が違っていたと思います。でも良くそこまで細かく覚えてらっしゃいますねー!

大島 確か仇雲波と一緒に撮ったのは覚えてるんですよ。あと羅芙洛さんがシンシアでしょ?で、その後にフィリピン側が私を同じように売り出したくてシンシア・ラスターと。で、そのまた後にフィリピンに来た楊麗青がシンシア・カーンとなっていくんですよ。

ーなるほどー!フィリピンでシンシアという芸名にはそういうプロセスがあったんですね!

大島 ただムーンちゃんだけは前からムーン・リーという芸名があったのでそのままだったんですけど。私たちは英語名が無かったのでシンシア・ラスロックからシンシアを取って、プロデューサーがラスロックがなまってラスターで、さらにシンシア(大島)を輝かせよう!との意味も込めてシンシア・ラスターになったんです。私自身は自分のフィリピンでの芸名がそんなプロセスで決まったなんて知らなかったんですけど。

ーいやシンシアの芸名にはそんな歴史があったんですねー!あと同じ白人女武打星だと蘇菲亞ことソフィ・クロフォードとも『黒星風雲』(92)で共演しています。

大島 ソフィは西脇美智子さんもそうでしたけど凄い真面目で努力家でしたね。もう現場でも暇さえあったらキックとかアクションのトレーニングをしていました。ソフィには黄正利さんや劉家輝さんが蹴りの角度とか教えてあげてましたし。あの頃は私の事務所でソフィともう1人の日本人の女の子を預かってたんですよ。

ーいま大島さんが仰った西脇美智子さん、李賽鳳、楊麗青、そして大島さんの4人が勢揃いする『霸海紅英』(93)もありました。

大島 あ〜全員が銃を持ってバイクに跨って並んでる写真を撮りましたね(笑)。西脇さんとは何本かご一緒しましたし、ムーンちゃんとは現場では何時も一緒に座ってたり仲良くしてましたね。シンシア・カーンとはそんなに沢山共演していなかったと思うんですけど、彼女は台湾出身の人でいまヨガとかやってるんじゃなかったかな。

ーで、いよいよ大島さんが善良な母親役で、李賽鳳が狂気の殺人鬼役に挑んだ異色作品『92末路狂花』(92)についてお訊きします。

大島 うんうん!そういう映画ありましたね。あの映画は社長の呉明才が「今回は大島と李賽鳳の2人に何時もとは逆のキャラクターをやらせてみたい!」って言い出して。ただやっぱり最初はムーンちゃんも自分の役を嫌がってて。私も「悪役のムーンちゃんとは闘いたくない!」って思ったし。
でも現場で機嫌が悪いムーンちゃんを監督の?建國が「この役をやって評価されるのは君なんだ!」って何度も説得してました。でも悪役やっててもムーンちゃんは可愛かったけど(笑)。

ー私はどうしてもアクション重視で脚本が弱くなりがちな“女特警系列”作品の中でも、この『92末路狂花』は実に斬新なキャラクター設定&物語の作品だと思うんですが。

大島 なるほどぉ!あとあの頃の女性アクション映画ってマネージャー同士でも写真撮りで「何でウチの子が端なんだ?」って並び方で揉めたりとか色々ありましたね。

ーあと楊紫瓊主演『プロジェクトS』(93)の冒頭にも大島さんがカメオ出演していて、楊紫瓊と闘う際の「てめえ!?」の台詞が印象的でした。

大島 アッハハ!あの時は同録(同時録音)だったんで、あれは私の声ですね(笑)。この映画は監督(唐季禮)がどうしてもここで女性同士のアクションを入れたいって事だったんです。あのシーンでは私がミシェールの頭部を蹴るシーンがあったんですが、ミシェールが私に「大島ね、私のポニーテールは蹴ってもいいけど頭は蹴らないでよ?ね、蹴らないでよ?」ってズ〜ッと言ってるんですよ(笑)。

ー以前に『ジャッキー・チェンを超えたい!香港の日本人アクション女優奮闘記』というドキュメンタリー番組で、大島さんが当時撮影中の『フィスト・オブ・レジェンド』(94)の道場のセットを訪れるシーンがあって、大島さんが李連杰や周比利と挨拶するんですが、その時の周比利がもう可愛い笑顔が満開でアレレッて?(笑)。

大島 アッハハ!ビリーさんて普段は物凄い優しいんですよ(笑)。やっぱり本当に強い人は普段は優しいんですね。ビリーさんは共演した時も「いや〜大島は女性だから俺は蹴れないよぉ!」って言ってて、もうスイートって感じ?(笑)。ただいざ映画の撮影でスイッチが入った時はもう“キックボクサーの周比利”になるんですけどね。私はビリーさんとのファイト・シーンで、ビリーさんに何度も蹴られた箇所はもう皮が剥けて火傷みたいになってますから。

ー大島さんが香港や台湾、またはフィリピンで出演された映画でご自身が一番お好きな映画はありますか?例えばフィリピンで一番最初に撮られた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・マニラ』とか。

大島 あの映画は香港とかと撮り方も違うし撮影自体は楽しかったんですけどブラック・コメディだったので。ええっと郭富城のデビュー作品で莫少聰も出てる『飛越危牆』(89)だったかな?
この映画がアクションもあってストーリー性もあって思い出に残ってて好きですね。あとは私、お化け物のコメディー映画も出てるんですけど、ほらあのすぐお尻出す人で・・・呉耀漢!呉耀漢と一緒に出た映画とかも良かったな。あとは台湾で撮った『妖魔伝』(86)も撮影が大変だったという意味で思い出がある映画で、ズ〜ッと夜の撮影で、1日中ワイヤーで吊られて、しかも撮影が夜なんで昼間に寝ようと思っても寝れない!で、夜の撮影ではワイヤー・アクションがあるのでご飯食べれない!それで途中で栄養失調で倒れて病院に連れていかれて点滴打ったりして(笑)。

ーいや壮絶ですね!大島さんは日本のテレビでも『マスクド・ママ』や『聖龍伝説』へのゲスト出演と幅広く活躍なさって来ましたね。

大島 そうでしたねえ。私もこうやって思い出すと色々な事をやって来たんだなぁって。実は私、今年で女優生活がちょうど30年なんです。19歳でこの世界に入って20歳で香港に行ったんですね。30年って言っても、私ってこれまでの人生の周期が10年ずつで、最初の10年が香港。次の10年がフィリピン。そして今の10年で今度は私が周りの方にお返しをする10年にしたいなぁって。今後は自分も後継者を育てるというか、自分が教えている人間も皆「東京に行きたい!行きたい!」って言ってるんですよ。私自身も最初は東京に出てきたんですけど、でも福岡って物凄くアジアに近いんです。人の気性も香港とかフィリピンにとても似ていて、そういう部分を生かして「福岡発→アジア」という橋渡しをやっていきたいし、実際今もやっています。
要するに東京に行きたい人間がいるなら逆に福岡経由で出してあげたいなって。私が住んでるこの福岡を拠点にこれから行動を起こしてみよう!と思ってるところなんです。

ー大島さんは以前にも福岡のCMに出られて、そのCMの中でも「私が生まれ育った福岡においでよ!」って。

大島 はい、私は香港で活動している時は私自身が日本人である事をプラスに思えた事って少なかったんです。映画の中で日本人の役をやる時は悪役が多かったし、決して悪役を演じるのが嫌だったわけではないんですが、あちらでは日本人が嫌われてるという感覚がやっぱりあるわけなんですね。
逆に私が映画の中で中国人の役を演じてる時は「あの日本人め!」的な台詞があったりするんですよ。要するにこういう経験をすると、自分が日本人である事が余り好きじゃなかったって言うか・・・。フィリピンに行った時も「私は日本人です」って言っても、皆は「いやシンシアは自分では日本人って言ってるけど本当は香港人なんだろう?」ってリアクションで。これって私が日本人だって言ってはいけないのかな?って。芸名も大島由加里だと日本人っぽいし色々あるんでシンシア・ラスターにしたりとか。だったらもう私も日本人だとか言わないで、私はアジア人であると!そして今は福岡にいるんで私はアジア人であり福岡人なんだ!と。

ーアジア人、または海外で以前から活躍する日本人といえば、倉田さん、染野行雄さん、鹿村泰祥さんがいますね。

大島 あー染野さん!お元気でいらっしゃるでしょうか。染野さんには最初色々とお世話になりましたし、染野さんと当時の師匠の齊藤一之先生が親友で、私が香港に行くオーディションなどのきっかけを作って下さいました。皆さんがいらっしゃらなかったら私も香港に行ってなかったと思います。

ー大島さんが当時香港に行かれる前に、染野さんの前で大島さんが剛柔流空手の型を披露したんですよね。

大島 はい、やりましたねー!どうかよろしくお伝え下さいね。

ー最近では『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』(11)に出演なさっていますね。

大島 この映画の時は私自身が香港映画で自分が満足出来るアクションを見せる自信がなかったんですが、監督の陳勲奇が福岡に隠れてる私を探し出して電話で「大島、ちょっと来ない?」って(笑)。私が「すいません、出来ません!」って言っても、「何言ってるんだ、昔のアクションと今のアクションは全然違うから。もう今はCG使うから昔みたいに君にキツイ思いは絶対させないから!君も昔の懐かしい友達に会いたいだろう?皆が大島を待ってるぞ!」って。それで私もつい「ホント?」って中国のロケ地に行ったら、もう初日からワイヤーで吊られてましたから(笑)。

ーうう〜ん(笑)。メイキングを見たら大島さんクルクル廻されてました!

大島 はーい!頭から落ちてますしね(笑)。自分としては撮影の3日目辺りからアクションの感覚が戻って来て「これだ!」って。カメラマンさんやアクション監督さんも香港の方だったので、皆さん昔の私を知ってて、昔の私がどんな動き(アクション)が出来たのかも知ってますし、それこそ皆さん一緒に年齢を重ねて来てるわけです。だから私のためにちゃんとスタントマンも用意してくれたんですが、監督が「結局は大島と武師と両方やらせて見て良い方のテイクを使うんだから、大島にやらせろ!」って。

ー陳勲奇監督といえば、武打星時代に元彪と共演した『ドラ息子カンフー』(81)が印象的でした。

大島 私もフランキーさんとは『龍之争覇』(89)や『最佳賊拍檔』(90)とか何度か共演してるんです。

ー最後に大島さんとマネージャーの中川さんはどのような経緯でお知り合いになったんですか?

中川 最初はアクションをやりたい!という学生さんがいて、その学生さんの担任から相談を受けまして。実際にその学生さんに会って話を聞いて見ると「自分はスタントマンになりたい!」と。ただ当時は私も大島さんが福岡出身とは知らなくて、その事を龍熱さんのお書きになった本を読んで初めて知ったんですね。
ちょうどその時に地元のテレビで大島さんが取り上げられて、シンシア・ラスターは時々香港やフィリピンから故郷の福岡に帰って来て後進を指導していると。それで「だったらこの大島さんに訊いてみようか?」と思って、テレビ局に問い合わせて大島さんにメールを送って見たんです。そうしたら次の日に返事が来たんです(笑)。

大島 そうそう、私もその時やっとパソコン覚え立てだった所にテレビ局からの転送で中川さんからメールが来てて(笑)。その学生さんの事は当時はまだ私がフィリピンで活動していましたので、知り合いのアクション・チームをご紹介したんだと思います。それからは中川さんとは毎日のように連絡を取り合ってますから。

ー私もこれまで色々な女性の武打星にインタビューする機会があったんですが、何故か大島さんには中々お会いする機会が無くて、今回中川さんのご尽力でやっと大島さんにお会い出来ました!

中川 私もこれでやっと龍熱さんと大島さんをお引き合わせする事が出来ました。

大島 また何かありましたら、何でも訊いて下さいね!まだまだお話したいなぁー♪

ー大島さん、中川さん、今日は貴重なお話を聞かせて頂きまして、本当にありがとうございました!

2013年4月20日、都内は新宿で収録。

さて、「超級龍熱」がお届けしました大島由加里さんの独占インタビュー、如何でしたでしょうか。これまでも大島さんご自身が香港&台湾、そしてフィリピン時代の主演作品をここまで詳細に語ったインタビューは無かったと思います。
また聞き手を担当した私も過去には苗可秀、茅瑛、高麗虹、楊紫瓊、あるいは水野美紀など何人ものアジアの女武打星に取材を通して会う機会がありましたが、何故か日本が誇る“伝説の女ドラゴン”大島由加里さんにはインタビューする機会が中々ありませんでした。
それを今回、大島さんのマネージャーである中川健太郎さんのご尽力もあり、こうして大島さんにジックリとお話をお訊きする事が出来た事は本当に嬉しい限りでした。
実は15年ほど前に私が発行していました同人誌「龍熱」の現時点における最後の号である「女武打星の逆襲!」特集号で表紙を飾っている女ドラゴンこそが大島さんでした。まさにこれこそが「龍熱」と大島さんの素晴らしいほどの“奇跡的な縁”でした。
今回のインタビュー取材の際に、大島さんと中川さんにその在庫が残り僅かである「女武打星の逆襲!」特集号を直接お渡しする事が出来たばかりか、私の分の「女武打星の逆襲!」特集号の表紙に大島さんに直筆サインを入れて頂いた時は本当に万感迫る思いでした。
大島由加里さん、本当に楽しい時間をありがとうございました!また機会がありましたら是非お話を聞かせて頂きたいと思います。

大島由加里が表紙を飾る“幻の同人誌”「龍熱」が「Luster Action&Artist School」HPに登場!

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さて、先日前&後編の形でお届けしました“伝説の女ドラゴン”大島由加里さんのインタビュー、お蔭様で大変好評のようで何よりです。
そのインタビューの最後でも触れましたが、当日は私が以前に発行していました“幻の同人誌”「龍熱」の現時点での最終号であります“女ドラゴン”を大特集した「女武打星の逆襲!」を大島さんと中川マネージャーに進呈させて頂きました。
何故ならその「女武打星の逆襲!」の表紙を堂々と飾っているのが当の大島さんご本人(!)で、私も約15年前にこの「女武打星の逆襲!」の表紙を大島さんに決定した時は、まさか大島さんご本人にこの特集号を直接お渡しする瞬間が来るとは!と本当に感無量でした。
で、その大島さんが表紙を飾っている「女武打星の逆襲!」特集号が、何と大島さんことシンシア・ラスターさんのHP「Luster Action&Artist School」でご紹介頂いているので、皆さん是非ご覧になってみて下さい(中川マネージャー、多謝です♪)。こちらです→ http://ameblo.jp/woosuu
当日はインタビューが終わった後に、私の分の「女武打星の逆襲!」に大島さんに直筆サインをお願いしたんですが、ここでの大島さんがまた豪快でした♪私が用意した黒マジックで「龍熱」の表紙にササーッ!とサインを入れて下さった大島さんは、表紙のご自分の写真の黒髪の部分に黒色の箇所が多い事に気が付くと、同じく私が用意した白マジックを手に取り「さあ!白でもう1回ナゾりますよー♪」と黒マジックで書かれたご自分のサインの上からそれは正確かつ見事なサインを再度白マジックで入れて下さったのでした!
結果、私の「龍熱」の表紙には大島さん直筆による黒と白の何とも見事なコントラストのサインが書き記されたのでした!!
これまで私が発行していた「龍熱」の個人の武打星を特集した号では、ドニー兄貴の「甄子丹:完全特集号」がドニー兄貴本人に手渡された時に、私の分の「甄子丹:完全特集号」の表紙にドニー兄貴に直筆サインを入れて貰ったのですが、今回の大島さん直筆サイン入りの「女武打星の逆襲!」もドニー兄貴特集号と共に私の大切な宝物となりました。
大島さん、ありがとうございました♪最後に、大島さんは「龍熱」の表紙にサインを入れ終わった後に、もう一言「また!」と書き加えて下さいました。そう、是非とも「また」何時か大島さんには“伝説の女ドラゴン”の更なる“激闘録”をお訊きしたいと思っています。本当にありがとうございました!!
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